映画評「お名前はアドルフ?」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2018年ドイツ映画 監督ゼーンケ・ヴォルトマン
ネタバレあり

フランス人二人組による「名前(ファーストネーム)」という戯曲をドイツの監督ゼーンケ・ヴォルトマンが映画化。なかなかの人気作品で、既に何度か映像化されているが映画は初めて・・・ということらしい。

文学教授シュテファン(クリストフ・マリア・ヘルプスト)と妻エリザベト(カロリーネ・ピータース)が、身内だけのささやかなパーティーを開く。お客は、妻の弟トーマス(フロリアン・ダーヴィト・フィッツ)と女優で出産が近くなったその妻アンナ(ヤニナ・ウーゼ)、エリザベトらの親に育てられた男性音楽家レネ・ケーニヒ(ユスティス・フォン・ドナーニー)という顔ぶれ。
 会話はやがて生まれて来るトーマスたちの子供の名前ということになる。じらした末に明かされた名前は何と欧米では禁忌と言っても良いアドルフ。リベラルのシュテファンが激怒し、トーマスとの間に名前と人間の関係に関して激しい議論が繰り広げられる。
 そして、これを発端に集まった人々の旧悪、秘密を次々と暴露したり或いは告白する羽目になる。

というお話で、この会話だけで、人種差別や移民の問題、女性の権利など欧州人が現在抱えている問題を垣間見せ或いは浮き彫りにしていく。
 それを面白可笑しく見せたところが殊勲で、固定ではなくカメラを積極的に動かして会話に迫力をもたらそうとしているのが映画的な工夫。僕はクラシックな移動撮影を別にすると固定的なカメラが好きだが、うまく効果を発揮すれば評価する。

一年に2,3作くらいこの手のパーティー型会話劇が観られます。欧米人はこの手が好きなんだな。

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