映画評「ふたりのJ・T・リロイ ベストセラーの裏の裏」

☆☆★(5点/10点満点中)
2018年アメリカ=イギリス=カナダ合作映画 監督ジャスティン・ケリー
ネタバレあり

我ながら誠に多趣味で、実は鳥にも興味がある。
 子供の時図鑑を眺めていて、姿のブッポウソウ、声のブッポウソウと呼ばれる二種類の鳥があるのを知った。仏教用語絡みの “仏法僧” から名前が付いたことを考えると、声のブッポウソウが先ではないかと思う。現在では声のブッポウソウはコノハズクであり、姿のブッポウソウが真のブッポウソウである。

この映画は、声のブッポウソウである女性ローラ(ローラ・ダーン)が、ベストセラーになった自伝的小説の中で自分の人生を仮託した少年JT即ち姿のブッポウソウとして音楽家たる恋人ジェフ(ジム・スタージェス)の妹サヴァンナ(クリステン・スチュワート)がうってつけと思い、指名する。
 バイト代が貰えるのでサヴァンナも承諾し、次第に役柄を演じるのが楽しくなると共に、映画化権を買って監督まで務めようと意気込む美人女優エヴァ(ダイアン・クルーガー)とボーイフレンド(ケルヴィン・ハリスン・ジュニア)への恋情に揺れ動き、やがて姿のJTが偽物であると暴かれる時がやって来る。

というお話で、この手のお話に盛られることが多いサスペンス性が希薄なのは、実在するサヴァンナ・クヌープ(若しくはヌープ)という女性の回想記をベースにしているからである。

しかし、その事実発覚に一時は大騒ぎになっても(と言いつつその描写は全くなく)、一年後声のブッポウソウことローラはそれなりに注目される人物としてサイン会を開くという結果オーライ。

大山鳴動して鼠一匹的な展開で、映画として余り面白いとは言えない。しかし、女性のローラが自分の少年期(ChildhoodI)のお話を男児に仮託しているのを、男児JTを女性に演じさせるという裏返しになっているのが、心理学的に面白いと言えるような気がする。

配役陣について。クリステン・スチュワートはショット・カットでぐっとボーイッシュ。しかし、終るまで知らない女優かと思っていたのは、僕が彼女に余り興味がないからでござろうか。断然美しいのはダイアン・クルーガー。ローラ・ダーンは、演技的に達者でも、役柄より少なくても一回りくらい上の実年齢なのでさすがにしっくり来ない。

TV番組でウグイスの声を流しながら、画面には梅の木にいるメジロが映っていたりすることが多い。諺に”梅にウグイス”と言うが、ウグイスは藪が好きで梅の木などに来ることは滅多にない。

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