映画評「恐竜が教えてくれたこと」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2019年オランダ=ドイツ合作映画 監督ステーフェン・ワウテルロウト
ネタバレあり

アンナ・ウォルツという英国の女流児童文学者の作品のオランダでの映画化。

オランダ北部の島に家族とバカンスにやって来た11歳の少年サム(ソニー・コープス・ファン・ウッテレン)が、地元の風変わりな同じ年頃の少女テス(ヨゼフィン・アーレントセン)と知合う。
 砂浜に掘った穴が原因で兄が怪我をした為、普段から動物好きで最後に死にゆく恐竜の心境に思いを馳せているサムは、年齢から言って自分が最後に死ぬと考え、一人になっても孤独にならないように訓練をし始める。
 他方、近くに貸別荘を持つシングル・マザー(ジェニファー・ホフマン)に育てられている少女は、自分の父親と突き止めた青年ヒューホ(ヨハネス・キーナスト)を抽選で選ばれたように工作して切符を送って別荘に呼び寄せ、いかなる男が父親か確認しようとしている。
 その交流にサムも巻き込まれ、その最中にヒューホが負傷するという事件が起きる。後日テスはマーケットの席で打ち明けようとするが、泣きわめく子供の声に“子供がいなくて良かった”と洩らしたヒューホにひどく落胆する。
 砂浜で身動きが取れなくなり溺死しかけたサムをやもめの老人ヒレが救い、“自分は亡妻との過ごした日々の思い出がある。人は思い出を持つべきだ”と少年に告げる。これに思うところのあったサムは、少女の禁止命令を無視してヒューホを彼女の家に連れて行く。青年はテスの父となることを誓い、皆ハッピーになる。

主題は、無理に孤独に耐える必要などない、ということ。いかにも、これから何十年も誰かと生きて行く子供たちに向けた、明朗で快い内容、と言うに尽きましょう。良くも悪くも種々雑多の思い出を持つ老人(たる僕)にも大変良い後味を残す。

監督を務めたオランダ人ステーフェン・ワウテルロウトにとって初めての長編映画ということだが、少年を捉えるロング・ショットの感覚が良い。

ヒレさんが教えてくれたこと、のほうが内容に近い。ヒレ氏は実はヒレを持っていた首長竜(恐竜の親戚)の子孫で・・・というのは僕の幻想です。

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