映画評「ジョン・レノン 最後の週末」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2020年イギリス映画 監督ブライアン・グラント ネタバレあり ジョン・レノンの最後のインタビューを中心に語られると聞いたので、もっとそのインタビューが聞けるのかと思っていたら、作者側はそれでは余りにマニアックと思ったらしく、彼に絡んだことのある音楽プロデューサーのマルコム・ゲリーや「ジョンの魂」…
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映画評「カイジ ファイナルゲーム」

☆☆★(5点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・佐藤東弥 ネタバレあり “カイジ”という名前は知っているので、すっかり旧二作を観た気になっていたが、どうも最終作と言われる本作がシリーズ初見らしい。 2020年の東京オリンピックが終了して景気が冷え込んで(恐らく国の借金が問題になって円が暴落し)ハイパー・インフレが…
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映画評「過去を逃れて」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1947年アメリカ映画 監督ジャック・ターナー ネタバレあり 日本では劇場未公開に終った有名なフィルム・ノワールで、監督はジャック・ターナーことジャック・トゥルヌール。  ターナーは代表作たる本作や「キャット・ピープル」(1942年)が日本ではお蔵入り(TV放映とビデオ化あり)した、ある意味不…
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映画評「ふるさと」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1983年日本映画 監督・神山征二郎 ネタバレあり アマゾン・プライムの有料会員になってしまった(WOWOW加入中 は止める気十分なり)ところ、常連の浅野佑都さんから、この作品が無償で観られると教えられた。観た記憶もあったのだが、実際に鑑賞したところ、記憶違いのようである。そもそもこれほど感慨深…
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映画評「AI崩壊」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・入江悠 ネタバレあり 日本のサスペンス大作はハリウッドのそれに到底敵わないが、本作はなかなか健闘している。それを考慮してやや甘めに採点した。 2030年、開発したAI医療システムの厚労省による承認が妻・松嶋菜々子の癌死に間に合わず失望して幼い娘(田牧そら)と海外に逃…
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映画評「マザーレス・ブルックリン」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督エドワード・ノートン ネタバレあり ジョナサン・レセムの同名小説を脚本・主演も兼ねてエドワード・ノートンが映画化したハードボイルド映画である。小説も映画も、特に日本では相対的に人気のないジャンルで、好きな人は好きだが、昔から実力ほどの評価をされることがどうも少ない。僕…
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映画評「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」

☆☆★(5点/10点満点中) 2020年アメリカ映画 監督キャシー・ヤン ネタバレあり 予想と違って全くのメソメソくよくよ型で気に入らなかった「スーサイド・スクワッド」の続編、と言おうか、スピンオフでござる。ヒロインの名前ハーレイ・クインはハーレクイン・ロマンスのパロディでしょうな。 ゴッサム・シティに君臨するジョーカー…
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映画評「氷上の王、ジョン・カリー」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年イギリス映画 監督ジェームズ・アースキン ネタバレあり スポーツ選手のドキュメンタリーであります。 オリンピックの面白さに目覚めたのは、1968年小学生の時に見たメキシコ・オリンピックによってだが、当時は夏と同じ年に行われていた冬季については大分後になる。  札幌では日本勢が表彰…
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映画評「今さら言えない小さな秘密」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年フランス=ベルギー合作映画 監督ピエール・ゴドー ネタバレあり フランス映画は概して人間の弱みをコミカルに描いて淀みがない。その数に入れたい本作はジャン=ジャック・サンペの絵本を映像化したコメディーで、監督は初めて触れるピエール・ゴドー。 主人公ラウール・タビュラン(ブノワ・ポール…
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映画評「家族にサルーテ! イスキア島は大騒動」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年イタリア映画 監督ガブリエレ・ムッチーノ ネタバレあり 昔はこういうイタリアの家族映画も日本でそれなりにヒットしたものだが、最近は若者に傾く日本映画が当たり、さもなくばスペクタクルな米英のメジャー映画がヒットするだけ。映画興行界が比較的若い年齢層にターゲットを絞っている為、欧州のドラマ映…
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映画評「恋人たち」(2015年)

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2015年日本映画 監督・橋口亮輔 ネタバレあり 【キネマ旬報】の批評家選出で2015年度ベスト1に選ばれた橋口亮輔監督の群像劇。気になっていたが、何故かここまで出て来なかった。  橋口監督の作品は「ニ十才の微熱」(1993年)と「ハッシュ!」(2001年)を観たことがあるが、前者は苦手な男性…
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映画評「花とアリス殺人事件」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2015年日本映画 監督・岩井俊二 ネタバレあり 初期は全く苦手であった岩井俊二監督の印象を刷新した記念的作品が「花とアリス」(2004年)で、日本を代表する女優になった蒼井優を認識したのもかの作品。  本作は、そのヒロインたちである有栖川徹子(声:蒼井優)と荒井花(声:鈴木杏)が親友になる経…
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映画評「ファースト・マン」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年アメリカ=日本合作映画 監督デイミアン・チャゼル ネタバレあり 小学校時代僕が最もワクワクした事件の一つはアポロ11号の月面着陸であったと思う。ニール・アームストロング船長の名前を脳裡に刻み込んだ。本作はそのアームストロングの伝記映画である。 勿論、人類初となるアポロ11号の月面…
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映画評「超・少年探偵団NEO BEGINNING」

☆(2点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・芦塚慎太郎 ネタバレあり ミステリー系であれば、つまらなそうと予想されても実写映画である限り、大概観る。しかし、ここまで児戯に等しい内容とは。  児戯に等しいと言ったが、事実上子供向けの作品なのだろうから、当たり前なのかもしれないが、ターゲットと思われる小学高学年から中学生…
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映画評「パーソナル・ソング」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2014年アメリカ映画 監督マイケル・ロサット=ベネット ネタバレあり 音楽絡みのドキュメンタリーだが、主役は音楽家ではなく、認知症や精神障碍、身体障碍を患う人々である。これらの人々に、若い頃聴いた音楽を聴かせると人間的に再生する、という効果を次々と見せていく。これがもうビックリというに尽きる。…
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映画評「サイドマン:スターを輝かせた男たち」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2016年アメリカ=アイスランド合作映画 監督スコット・D・ローゼンバウム ネタバレあり 大学を卒業する間際に「ローリング・ストーン誌レコード・ガイド」というかなり分厚い本を買ったおかげで、ブルース・ミュージシャンの名前だけはかなり憶えた。守備範囲である70年代後半までのロック(ブルース系含む)…
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映画評「ジョン・レノン ドキュメンタリー 『ジョンの魂』」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2008年イギリス映画 監督マシュー・ロングフェロー ネタバレあり ジョン・レノン40回目の命日にWOWOWが放映した音楽ドキュメンタリー。英国のTV番組「クラシック・アルバムズ」が2008年に放送した一回で、扱うアルバム(LP)は、原題 John Lennon/Plastic Ono Band…
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映画評「間諜」

☆☆★(5点/10点満点中) 1937年イギリス映画 鑑賞ヴィクター・サヴィル ネタバレあり 1931年にマレーネ・ディートリッヒ主演で「間諜X27」、グレタ・ガルボ主演で「マタ・ハリ」という戦争絡みのスパイ映画が相次いで作られたのは、やはり将来のドイツとの闘いを意識していたのではないかと想像する。31年はまだナチスの勢力が確…
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映画評「読まれなかった小説」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年トルコ=北マケドニア=フランス=ドイツ=ボスニア・ヘルツェゴヴィナ=ブルガリア=スウェーデン=カタール合作映画 監督ヌリ・ビルゲ・ジェイラン ネタバレあり 「雪の轍」で初めて本格的に知ったヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督は、テオ・アンゲロプロス以来の重量派ではないだろうか。前回が196分、…
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映画評「ブックスマート 卒業前夜のパーティデビュー」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督オリヴィア・ワイルド ネタバレあり こういう調子の良いおバカ系コメディーがアメリカの現実をどの程度を反映しているか、全く違う文化圏に過ごしている僕らには解らないところがあるので、個人的にはその “おバカ” な部分が引っかかって余りゴキゲンになれない。僕の、常識に縛られが…
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映画評「his」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・今泉力哉 ネタバレあり 欧米では1960年代後半以降同性愛を主題にした作品が少なからず作られてきたのに対し、日本では圧倒的に少ない。男性の同性愛については「ブロークバック・マウンテン」(2005年)という決定的秀作があるが、本作は、競争相手が少ないとは言え、邦画の決定打に…
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映画評「我等の町」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1940年アメリカ映画 監督サム・ウッド ネタバレあり 高校の英語のリーダーに本作の原作戯曲の一部があった。アイスクリーム・ソーダを主人公の男女二人が食べる部分で、薬局pharmacyという単語を憶えたような気がする。 その原作とは半年前に読んだばかりの、ソーントン・ワイルダー「わが町」(…
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映画評「忘れじの面影」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1948年アメリカ映画 監督マックス・オフュールス ネタバレあり 例によって、期間限定アマゾン・プライム会員特典により無償鑑賞。段々残り日数が少なくなってきたが、ダウンロードで鑑賞する手も残っている(少し嫌な感じがあってダウンロードは未だ一度も試みていない。ダウンロードしたことある人、アドバイス…
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映画評「スタートアップ・ガールズ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・池田千尋 ネタバレあり 2020年の「朝まで生テレビ!」はコロナばかりだったが、それまで一年に一度くらい日本国の経済を経営サイドの見地から話し合う回があり、IT産業と若手の起業が絡み合って語られることが多かった。 本作は丁度その部分をテーマにした内容で、コメディー仕…
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映画評「旅愁」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1950年アメリカ映画 監督ウィリアム・ディターレ ネタバレあり 45年くらい前に地上波の吹替えで観て以来の再鑑賞。序盤の観光場面以外はすっかり忘れている。例によってプライムビデオだが、画質はS-VHSに劣るレベル。アップは良いがロングショットは些か辛い。それでも僕はこの映画をライブラリーに持っ…
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映画評「武蔵-むさし-」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・三上康雄 ネタバレあり 僕は吉川英治の小説「宮本武蔵」を読み、その映画バージョンも幾つか観ているので、本作の流れは特段の説明がなくても理解できる。しかし、全く知らない人には明らかに説明不足で、世評が伸びないのはやむを得ない。 大阪の陣直前。士官の一助になるかと若き武…
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映画評「ジェニイの肖像」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1948年アメリカ映画 監督ウィリアム・ディターレ ネタバレあり 昔TVで観て大いに気に入った作品だが、それほど知名度がないかと思っていたら、巷で案外人気があるのに驚いた。自分の秘密の作品のように考えて馬鹿を見た(笑)。 1930年代半ばのニューヨーク。売れない画家ジョゼフ・コットンが、セ…
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映画評「mellow」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・今泉力哉 ネタバレあり 今泉力哉監督は、初めて観た「愛がなんだ」がとにかくエリック・ロメールのようだったので、以来ロメール度を測って見るようになってしまった。今回は「愛がなんだ」程ではないが、「アイネクライネナハトムジーク」よりはロメールっぽい。時に「ストレンジャー・ザ…
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映画評「ラストレター」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・岩井俊二 ネタバレあり 「Love Letter」(1995年)でも我々ロマンティストを感激させた岩井俊二監督が、似た趣向を以ってまたも感激させてくれた。大衆的だが通俗に陥っていない。ロマンティックだが甘すぎない。この手をお話を作る時の岩井監督は好きである。 男女…
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映画評「私はあなたのニグロではない」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 2016年アメリカ=フランス=ベルギー=スイス合作映画 監督ラウール・ペック ネタバレあり リチャード・ライトと並んでアメリカ黒人作家の二巨頭と考えるジェームズ・ゴールドウィン(1924-1987)の「もう一つの国」は百科事典索引をベースにした僕の読書予定リストに入っているが、今年も読めそうも…
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映画評「エンド・オブ・ステイツ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督リック・ローマン・ウォー ネタバレあり 邦題では「エンド・オブ」シリーズ、原題では"Has Fallen"シリーズの第3作である。 シークレット・サーヴィスの現場トップのジェラード・バトラーが病を抱えるため長官になるかどうか迷い、元同僚ダニー・ヒューストンと会った…
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