映画評「バッドボーイズ フォー・ライフ」

☆☆★(5点/10点満点中)
2020年アメリカ=メキシコ合作映画 監督アディル・エル・アルビ、ビラル・ファラー
ネタバレあり

「パルプ・フィクション」のある程度意味のある駄弁すら退屈するのに、このシリーズは文字通りの駄弁であるから非常に辛い時間を過ごすことになる。特に第二作は2時間半と、内容に比してうんざりした記憶がある。日本では割合評判の良い第二作が IMDb で第一作より平均点が低いのはむべなるかな。本作は、第二作と同じ位の平均点を獲得している、17年ぶりの第三作であるが、少なくとも第二作ほどの駄弁ぶりではないようで、前回よりは良い印象(あくまで印象であって、実際の駄弁ぶりはどちらがひどいか解らない)。 

バッドボーイズと言われる(自称?)刑事コンビのうち孫が生れたマーティン・ローレンスがすっかり引退気分になり、女性刑事パオラ・ヌニェスと訳ありの関係があったとは言え、依然独身を謳歌しているウィル・スミスがやる気満々なのとは対照的。
 というのが基本設定。そんな状況下で、中年のメキシコ系女囚ケイト・デル・カスティーリョが脱獄し、息子ジェイコブ・スキーピオを使って、夫と自分を逮捕した官憲を次々と射殺しまくる。
 その始まりとなったスミスは無事生還、犯人を捕まえなければならないと単独で捜査開始を始めるが、規定上被害者である彼には許されない。上司の判断により、因縁のあるパオラ率いるハイテク捜査班AMMOの相談役のような形で捜査に参加する。と言いつつ、常に過激なのは相談役である筈のスミスで、 ITを駆使して犯人を特定した彼は昔の愛人であるケイトのいるメキシコの屋敷に交渉に出かける。

事実上引退したものの情にほだされたローレンスも巻き込まれて一行と同行、彼らがいかに敵の繰り出す銃撃やヘリコプターによる攻撃を潜り抜けるか、というシークエンスをハイライトして実に賑やかにと言うべし。

このシリーズはモーター・アクションがよく出て来る印象があるが、今回はスキーピオと追いつ追われつとバイクのアクションが目立つ。悪くはないが、21世紀に入って復活し定着したモーター・アクション映画がずらりと並ぶ中では平均的と思われる。

ハイライトにおけるメキシコでの騒動は大がかりで、合成技術は優れているものの、映画的に特に買いたいようなところはない。お話はもっと奇妙で、何と(実際には予想通り)スキーピオがスミスの息子と判明して、かなり大甘・大味な展開ぶりが目立つ。
 しかも、あれだけ人それも官憲を殺しながら、スミスが反省している息子を何とかしてやりそうな終わり方なのだから呆れるしかない。第4作を作る為の伏線という感じがするが、しかし、少なからず鑑賞するであろう良い子の教育に良くない気がしますぞ。

一か月前の「ジェミニマン」では、息子みたいな自分のクローンと闘ったスミスが今度は本当の息子と対決。暫くこの線(DNA絡み)のお話が続きますかな?

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