映画評「大脱出3」

☆★(3点/10点満点中)
2019年アメリカ映画 監督ジョン・ハーズフェルド
ネタバレあり

シルヴェスター・スタローンが監獄からターゲットを救出するという内容のシリーズ。

第一作はともかく、第二作が観念的で全く面白くなかったのに、またまた中国路線でこの第三作が作られた。第二作以降は配下であったり、関係者のほうに見せ場が多いが、もはや誰もスタローンにかつてのようなアクションは期待しないだろうから、その為の低採点ということではない。第二作目よりも良くも悪くもジャンル映画的である本作は、前半部分がかなり散漫で要領を得ず、解りにくい。しかるに、低採点の最大要因はそれでもなく、以下に述べるような画面の問題である。

香港系大手ハイテク企業の令嬢メリーゼと企業関係者が誘拐される。護衛のマックス・チャンが、シルベスター・スタローン率いる脱出作戦チームに助けを求めにやって来る。その前に彼女とその父親と訳ありの関係らしい中国系人物(ハリー・シャム・ジュニア?)も訪れる。
 犯人の目的はタンカー式刑務所で熱責め(?)で殺された父親の復讐で、スタローンが真のターゲットらしいが、スタローンにしてみれば犯人は彼に資金提供していた資本家だから、逆恨みも甚だしい。
 かくして、スタローン、相棒デイヴ・バウティスタ、そして中国人二人が三組に分れて、拉致された関係者が収容されている地下牢獄に潜入するが、その間に彼の部下で或いは恋人関係だったかもしれない美人ジェイミー・キングが誘拐され、救出前に殺されてしまう。憤懣やるかたないスタローン。

お話が進むに連れて直線的になって見通しがよくなるのは良いが、全編の80%くらいは地下牢の場面なので、アクションも全て暗い中で行われる。そうでなくても暗くて解りにくいのにカットを細切れにするのだから、何をか言わんや。何をやっているか解らないところが多いので、途中で室内灯を消した。
 そして、昔の香港クンフー映画と同様に、一つのアクションが長くて飽きる。三つのグループに分けているのだからもっと分散して見せれば良いのに(散漫にはなるが、飽きられるよりは良い)。

救出チームに登場した時はえらい勢いだった中国人は途中で事実上退場し、大した見せ場がなく展開上の意味合いも薄い。前半の見せ場で尺稼ぎをしただけという感じ。

総じて焦点が合わずに終わる印象で、逆恨みで随分が人が死にましたというお話と理解するしかない。こんなに中国人が主要人物として扱われるのに、中国資本が絡んでいない模様。不思議な映画と言うべし。

映画界の交流は政権程悪くはないが、中国に反人権的な政策が目立つだけに、もしかしたらアメリカ映画において中国人が活躍する映画は減るかもね。

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