映画評「RBG 最強の85才」

☆☆☆★(7点/10点満点中)
2018年アメリカ映画 監督ジュリー・コーエン、ベッツィー・ウェスト
ネタバレあり

三日前に観た「ビリーブ 未来への大逆転」の主人公である米国最高裁判事のルース・ベイダー・ギンズバーグに迫るドキュメンタリー映画である。きちんと作られてはいても近年の女性成功物語の型を出なかったかの作品より面白い。
 尤も、本作も人物評伝ものとして型通りなのだが、本人の人間的魅力がよく伝わってくる分、こちらが優ると思える次第。

関係者の語る彼女の人間像や偉業、1993年に米国史上二番目の最高裁判事となった時の表明、そして85歳(現在87歳)になって今なお現役で頑張る彼女の現在、という三つ(裁判における一連の偉大な経歴を関係者の発言から切り離せば四つ)の要素から構成されている。

前述作でも解ったように、アメリカにおいて性を理由にした法律上の差別を撤廃することに奔走し、現在のほぼ男女性間の法律的不平等が撤廃された現状をもたらした最大の貢献者がこの小柄で控えめな女性と言って過言ではないだろう。正に偉人。

個人的に苦手な人が多いフェミニスト・タイプの中にあって、彼女の人間として偉大なところは、自分と意見を同じくしない保守系の人物にもきちんと人間として向き合うことで、考えが正反対ながらスカリア判事(2016年死去)とは友人と言う。例外は候補時代のトランプを批判したことで、それでもきちんと謝っている。しかし、インタビュアーに対して答えて曰く、(意見が間違っていたのではなく)候補者を批判したことは間違いだった、と。賢い答え方ですな。

この映画が作られ始めた時には既に故人だった夫君マーティン・D・ギンズバーグは当然フッテージでの登場に限られるが、実に愉快な好人物。彼女の優れたところを余すところ引き出した、この夫君も実に立派と言うべし。
 自分の勉強をしながら若くして病床に伏した夫君を看病しかつその勉強をカバーし、一応の子育てをもした彼女に対する天の贈り物が彼女の成功だったのだろう。

RPGではない。ダースベイダーでもないよ。

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