映画評「さらばバルデス」

☆☆☆(6点/10点満点中)
1973年イタリア=フランス=スペイン=アメリカ合作映画 監督ジョン・スタージェス
ネタバレあり

チャールズ・ブロンスン主演の、事実上のイタリア製西部劇。しかし、監督が本場アメリカの大御所ジョン・スタージェスで、所謂マカロニ・ウェスタンに属する映画ではない。イタリア的でないというだけでなく、当時アメリカでも作られなかったタイプの生活派的(?)西部劇で、その意味でなかなか興味深い作品なのである。

大西部。14歳の少年ヴィンセント・ヴァン・パタンが夜分に、野性馬を飼い馴らして売るのを生業としているインディオ系ブロンスンの家を訪問する。怖そうに見えるが、不愛想でも好人物らしい。
 彼の住所をも含む広大な土地を所有する大牧場主マルセル・ボズッフィの妹ジル・アイアランドがやって来て、最初のうちはいがみ合うもやがて懇ろになり、それがボズッフィの不興を買って、ブロンスンとの間に激しい反目が生じる。

というお話で、ガンファイトの類は殆どなく、多少あるアクションは白兵戦的なもの。
 内容としては、野生馬を馴らして売るという生業が珍しく、西部人種の生活描写を積み重ねていく。つまり、ストーリーが連作短編集的な趣きで進められるのが特徴と言えるような気がするわけで、ブロンスンの主演映画では実に珍しいタイプ。

ブロンスンが家を焼き払って去っていく、という負け犬的な終わり方も珍しい。味わいがないでもないが、ブロンスンの映画として見ると気勢が上がらない印象が強くなり、良し悪し。

ヴィンセント・ヴァン・パタンは数年後に青春映画に活躍し出したと思っていたら、プロテニス選手にもなった変わり種。当時を思い出した。

僕も当時のブロンスンより大分年上になった。“光陰矢の如し”を実感する。

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