映画評「キネマの天地」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1986年日本映画 監督・山田洋次 ネタバレあり 製作会社は違うが、「蒲田行進曲」(1982年)と姉妹編をなすような映画楽屋裏映画。その主題歌(1920年代の既成曲)も再登場する。同作に出演した松坂慶子、平田満が出演しているのも面白い。1933年頃の松竹蒲田撮影所を舞台にしている為、モデル(とな…
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映画評「黒い罠」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1958年アメリカ映画 監督オースン・ウェルズ ネタバレあり ホイット・マスタースンのミステリー小説をオースン・ウェルズが映画化。タッチはハードボイルドだが、ハードボイルドものというよりはフィルム・ノワールと言った方が感じが出る内容。メキシコ国境をまたいで官憲が往来するところが面白い。  タッ…
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映画評「風と共に去りぬ」

☆☆☆☆☆(10点/10点満点中) 1939年アメリカ映画 監督ヴィクター・フレミング ネタバレあり ブログを始めて15年も経つのにまだ取り上げていなかった。上映時間が長いからねえ。  1970年代から80年代までに4回くらい観たが、90年代は1回だけだと思う。その後マーガレット・ミッチェルのなが~い原作小説を読んだ。それか…
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映画評「ミネソタ無頼」

☆☆★(5点/10点満点中) 1964年イタリア=フランス=スペイン合作映画 監督セルジョ・コルブッチ ネタバレあり 「荒野の用心棒」と同じ1964年の製作だからマカロニ・ウェスタンとしてはごく初期の作品に当たり、当然のようにアメリカから俳優を招聘して作られている。監督はセルジョ・コルブッチだが、後年のように妙なズームを使うこ…
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映画評「地上最大のショウ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1952年アメリカ映画 監督セシル・B・デミル ネタバレあり 1990年くらいからCGの普及のせいでアトラクション的な映画が増えたわけだが、セシル・B・デミルの作品は大昔からそういう傾向にあった。特に本作はサーカスの場面が半分くらいを占め、アトラクションそのものである。そういう作品が珍しかった1…
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映画評「斬、」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・塚本晋也 ネタバレあり 塚本晋也監督初めての時代劇である。 動乱の気運の出て来た江戸末期。農村で農家を手伝っている浪人・池松壮亮は、一家の息子・前田隆成に剣術を教えている。腕を上げて来た息子がすっかり江戸に出て侍の真似事をしようとしていることにいら立つ姉・蒼井優はそ…
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映画評「ダンボ」(2019年版)

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督ティム・バートン ネタバレあり 1941年のディズニーのアニメを実写リメイクした作品。実写と言っても序盤の列車など明らかにアニメで、複雑な心境になりますが。内容は結構違うので、簡単にお話をご紹介。 第一次大戦後片腕を失った状態で所属していたサーカス団に戻って来た乗…
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映画評「オーシャンと十一人の仲間」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1960年アメリカ映画 監督リュイス・マイルストン ネタバレあり 39年後に「オーシャンズ11」としてリメイクされたリュイス・マイルストン監督の犯罪映画である。 しかし、本作は犯罪への準備と本番が少なく、前半は11人のメンバー紹介。これに凡そ50分費やしているので、フランク・シナトラ、ディ…
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映画評「ヴェラクルス」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1954年アメリカ映画 監督ロバート・オルドリッチ ネタバレあり ある程度知られた西部劇は大概2回観ているので、本作も多分3回目だろう。 南北戦争に敗れ失意の元南軍将校ゲイリー・クーパーが新天地を求めて革命騒ぎ(史実上は王党派と共和派の争いで、所謂革命ではない)で荒れるメキシコにやって来る…
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映画評「めんたいぴりり」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・江口カン ネタバレあり 辛子明太子を開発者で“ふくや”を創業した川原俊夫の伝記ドラマ。Wikipediaによれば、まず2013年にTVドラマ化され、続編を経て舞台化、そして今回の映画化(TVドラマと同じ出演者なので映画版と言うべし)という遍歴を辿っている。食べ物に興味の薄…
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映画評「彼岸花」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1958年日本映画 監督・小津安二郎 ネタバレあり 小津安二郎監督初のカラー映画。内容は「晩春」以降小津が特に好んだ結婚する娘に対する親の心情であるが、これほど父親が出ずっぱりの作品もないのではないか?  理解のあるふりをして娘には恋人くらいいたほうが良いと言っていた父親・佐分利信は、長女…
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映画評「遠すぎた橋」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1977年アメリカ映画 監督リチャード・アッテンボロー ネタバレあり 1970年代前半はニューシネマ時代で、英米発の本格的な戦争映画は見られなかったと記憶する。後半に入ると「スター・ウォーズ」などスターシステム時代のような映画が復活し始め、「スター・ウォーズ」と同じ77年にこの作品も発表された。…
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映画評「そらのレストラン」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・深川栄洋 ネタバレあり タイトルと監督が深川栄洋であることから、「ぶどうのなみだ」系列の作品と予想したら、系列どころか、同じ製作陣による北海道食物(しょくぶつ)シリーズ(命名オカピー)第3弾ということでありました。 北海道南西部の、せたな町。10年前に経営する牧場を…
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映画評「バンブルビー」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督トラヴィス・ナイト ネタバレあり 「トランスフォーマー」シリーズのスピンオフと言うか前日談で、通算第6弾。 第一作の20年ほど前に当たる1987年のサンフランシスコに、惑星サイバトロンの反乱軍に追われた正規軍オートボットの斥候が落下してくる。避難地として地球を選ん…
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映画評「お米とおっぱい。」

☆☆★(5点/10点満点中) 2011年日本映画 監督・上田慎一郎 ネタバレあり 「カメラを止めるな!」の大ヒットのおかげで、殆ど日の目を見なかったであろう上田慎一郎監督の長編デビュー作がWOWOWでも見られることになった。結論としては、別に見なくても損をした気にもならないが、大体デビュー作にその後の作品の発芽があるという通説…
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一年遅れのベスト10~2019年私的ベスト10発表~

 群馬の山奥に住み、持病もあり、WOWOWを中心にした映画鑑賞生活ですので、僕の2019年私的ベスト10は皆様の2018年にほぼ相当する計算でございます。  スタンスとして初鑑賞なら新旧問わず何でも入れることにしており、新作が弱いこともあり、今年は少し古めの作品も入れることになりました。  2019年鑑賞本数は昨年と同じく361…
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映画評「喜望峰の風に乗せて」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年イギリス映画 監督ジェームズ・マーシュ ネタバレあり 相変わらず多い実話ものであるが、下に記すストーリーを読んでもらえば解るように、他の作品とは違う。このタイプは現在もしくは現代実話ものでは珍しい。 1968年。船舶用の小型無線方位特定機などを開発製造販売するベンチャー起業家ドナル…
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映画評「メアリーの総て」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2017年イギリス=ルクセンブルク=アイルランド=イギリス合作映画 監督ハイファ・アル=マンスール ネタバレあり 邦題は「イヴの総て」を意識しているが、このメアリーとは「フランケンシュタイン」を18歳で書いたメアリー・シェリー(シェリー夫人)のこと。その伝記映画である。英国文学がお好きな方には結…
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映画評「私は、マリア・カラス」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年フランス映画 監督トム・ヴォルフ ネタバレあり 僕は音楽なら何でも聴く。しかし、時間の関係もあってここ15年くらいのものは聞くことはあっても聴くことはない。カー・ステレオで最近聞いているCDは、エリック・サティ→エンニオ・モリコーネ→60年代のアニメ主題歌→キング・クリムゾン→マイルス・…
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映画評「家へ帰ろう」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年アルゼンチン=スペイン合作映画 監督パブロ・ソラルス ネタバレあり ホロコーストものは相変わらず作られているが、アルゼンチン発(調べたところが脚本兼監督パブロ・ソラルスはアルゼンチンの人)はさすがに珍しい。 1945年少年アブラハムが両親と妹を失いながら辛うじて生還する。  本…
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映画評「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年アメリカ=イギリス合作映画 監督スティーヴン・スピルバーグ ネタバレあり 「レディ・プレイヤー1」はさすがに感心しなかったが、相変わらず安定した演出力を見せるスティーヴン・スピルバーグの作品である。  「A・I」でスピルバーグはダメになったという人が結構いるが、あの作品の人間探求の試…
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映画評「キャプテン・マーベル」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年アメリカ=オーストラリア合作映画 監督アンナ・ボーデン、ライアン・フレック ネタバレあり マーヴェル・コミックスのマーヴェルを名前にしているのだから、興味深い。しかも、アヴェンジャーズの由来を教えてくれる一編・・・なのではあるが、そうした作品の方向性を(僕と同様)知らずに観た方が楽しめ…
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映画評「アース:アメイジング・デイ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2017年イギリス=中国合作映画 監督リチャード・デイル、ピーター・ウェバー、ファン・リーシン ネタバレあり 子どもの頃から地図帳に続いて動物図鑑と鳥類図鑑を広げて観ることが多かった僕は、TVで「野生の王国」などの自然ドキュメンタリーをよく見ていた。この手は映画でも必ず観ている。 HD機材で…
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映画評「カメラを止めるな!スピンオフ「ハリウッド大作戦!」」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・中泉裕矢 ネタバレあり 大ヒットした「カメラを止めるな!」のスピンオフというよりは続編であり後日談。 前作の放送が大評判を呼んで気を良くした製作者が、ハリウッドから同じようなお話のワン・カットTVムービーをお届けするという形の企画を監督の濱津隆之に持ってくる。  と…
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映画評「メリー・ポピンズ リターンズ」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アメリカ=イギリス合作映画 監督ロブ・マーシャル ネタバレあり 題名を見れば解るが、「メリー・ポピンズ」の44年ぶりの続編である。 世界恐慌の頃のロンドン。前作で子供だったマイケル・バンクス(ベン・ウィショー)が、妻を失った後、自分が会計士として勤める銀行への借金を期限までに返せな…
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映画評「バックトレース」

☆☆(4点/10点満点中) 2018年アメリカ=カナダ合作映画 監督ブライアン・A・ミラー ネタバレあり シルヴェスター・スタローンが出演しているというので観てみたが、本ブログの定義では日本劇場未公開映画に当たる。 銀行強盗を働いた実行グループと発案グループとが喧嘩別れして撃合いになり、実行グループは一人を除いて死ぬ。 …
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映画評「バグダッド・スキャンダル」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年デンマーク=カナダ=アメリカ合作映画 監督ペール・フライ ネタバレあり 限りなく実話に近いフィクションと思えば良いのだろう(有名人だけが実名?)。十年余り前に当時の国連事務総長アナンを巡る騒ぎがあったことを少しだけ憶えている。本作が扱っている事件はそれに関係するものらしい。 イラク…
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映画評「運び屋」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督クリント・イーストウッド ネタバレあり クリント・イーストウッドが久々に主演も兼ねた監督作品。前作「15時17分、パリ行き」はつまらなかったが、今回は傑作「グラン・トリノ」系列の保守的な老人が活躍する犯罪映画でなかなか面白い。 退役軍人イーストウッドは花を育てる…
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映画評「翔んで埼玉」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・武内英樹 ネタバレあり 一年半前に観た「劇場版 お前はまだグンマを知らない」と似たり寄ったりのくだらなさだが、出演者の顔ぶれを見てもセットを見ても明らかにこちらの方がお金がかかっている。原作は魔夜峰央のコミック。原作が出た頃の埼玉県庁は浦和でしたな。 埼玉でも群馬に近…
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映画評「スノー・ロワイヤル」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年アメリカ=イギリス=ノルウェー=カナダ=フランス=ドイツ合作映画 監督ハンス・ぺテル・モランド ネタバレあり 「96時間」のヒットにより、それ以降家族の為に頑張る父親という役ばかり仰せつかるようになったのはリーアム・ニースンにとって不幸なのかもしれない。 本作もまたまたその系列で、…
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古典ときどき現代文学:読書録2019

新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。  さて、年初を飾る年間読書録発表も7回目を迎えました。相変わらず、古いものばかり読んでおるのは、昔百科事典と幾つか持っている文学年表に基づいて作ったリストを潰しつつ読んでいるから。長いものも読みこなし、リストの残りも大分減ってきましたよ。  そんなわけで、本年以…
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