映画評「翔んで埼玉」

☆☆(4点/10点満点中)
2019年日本映画 監督・武内英樹
ネタバレあり

一年半前に観た「劇場版 お前はまだグンマを知らない」と似たり寄ったりのくだらなさだが、出演者の顔ぶれを見てもセットを見ても明らかにこちらの方がお金がかかっている。原作は魔夜峰央のコミック。原作が出た頃の埼玉県庁は浦和でしたな。

埼玉でも群馬に近い熊谷の美人・島崎遥香が父親ブラザートム、母親・麻生久美子と東京で行われる結納に向う車のラジオから、かつて東京と埼玉で繰り広げられた通行手形撤廃一揆(と作品では言っていないが、時代劇に模しているのでそう言って欲しかったですな)のお話が語られる。

それが主題となる枠内の物語で、通行手形を持っていない他県人はセンサーを駆使して排除されることになっている。持っていても蛇蝎のように嫌われている。
 東京都知事の息子で将来の知事候補・百美(二階堂ふみ)=少女みたいな少年=が、米国から帰って来た新入生・麻美麗(GACKT)が俄然気に入ってしまい、彼が実は田舎っぺの埼玉県人と知っても同行し、父親が手形の不正で黄金を溜め込んでいると知るや、その証拠をつきつけて手形を撤廃させようと奮闘する。
 その間に麗は敵対する千葉県人をリードする阿久津(伊勢谷友介)と同じ目的達成の為に手を組んで一揆を起す。

その騒動自体は面白くも可笑しくもないが、その間に埼玉・千葉は言うまでもなく、茨城や我が群馬や栃木が現実を踏まえてそこはかとなく揶揄されるのが少し楽しめる。「グンマ」の踏絵は篠原涼子だったが、こちらの踏絵はしらこばとの絵の描かれた草加せんべいであるというのが愉快・・・と言うかくだらない。
 川中島の合戦よろしく川を挟んだ戦いで有名芸能人を競い合うところでバカバカしさが爆発する。顔触れを知っていれば可笑し味が感じられるはず。赤城山に埋蔵金があるのは、「ハード・コア」でも取り上げられた江戸末期から伝えられる伝説のパロディー。

日本に住んでいない外国人にこの作品の面白味が解るわけがないのだが、海外でも何故か評価は低くない。

群馬県に生まれ、進学で東京に住み、その後Jターンで埼玉に暫く暮し、今世紀に入って群馬に戻って来た。僕が埼玉の住人だった頃“ださいたま”という言葉が流行った。生粋の埼玉県人ではなかったので別に何とも思わなかったが、本作で群馬県は先史時代扱いだからなあ。それが実は隠れ蓑だったので許してやるが(笑)。群馬は海から遠いので台風の被害が少なく津波には絶対襲われない、大地震も現在は多くない。物価は安い。冬の空っ風と車がないと生活できないのは欠点だが、総じて良いところですよ。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント