映画評「シャイニング」(1980年版)

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1980年アメリカ=イギリス合作映画 監督スタンリー・キューブリック ネタバレあり スティーヴン・キングのホラー小説をスタンリー・キューブリックが映画化。ホラー映画は昔から良くてB級、通常はC級といった低予算の作品ばかりの中、A級映画だったので、映画館まで観に行ったです。それ以来38年ぶりの鑑賞…
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映画評「雪の華」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・橋本光二郎 ネタバレあり 1960年代歌謡映画が流行り、70年代になって森進一のヒット曲を主題にした「盛り場ブルース」などをTVで見た記憶がある。歌っている歌手も時々顔を見せるケースが多かった。70年代の「妹」「赤ちょうちん」(いずれもかぐや姫の曲から)なども一種の歌謡映画…
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映画評「マイ・プレシャス・リスト」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2016年アメリカ映画 監督 ネタバレあり 採点は程々だが、日本映画ではなかなか観られない、アメリカ映画らしい青春映画の佳作と言って良い。 舞台はニューヨークはマンハッタン。IQ185で19歳でハーバード大を卒業したキャリー・ピルビー(ベル・パウリー)は、天才故に凡人と付き合うのは苦手で引き…
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映画評「スパイダーマン:スパイダーバース」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ボブ・ペルスケッティ、ピーター・ラムジー、ロドニー・ロスマン ネタバレあり 21世紀になってから一番騒がれているキャラクターであろうスパイダーマンはもういいや、という感じで、最初から気乗りがしなかったせいもあるが、アカデミー賞長編アニメ映画賞を獲ったこのアニメ版は個人的…
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映画評「フォルトゥナの瞳」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・三木孝浩 ネタバレあり 作家としての実力は知らないし、考えが理解できないわけではないが、事実に基づく嘘が多く他人を傷つけるような発言が好かないので、百田尚樹の著作物は一切読まないと決めている。映画化されたものは見ても良いとは思っている。本作はファンタジーで、これまで映画化…
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映画評「ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年アメリカ映画 監督ダニー・ストロング ネタバレあり J・D・サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」を読まずに20世紀のアメリカ文学は語れまいと思い、数年前に読んだ。戦前までの文学に慣れている僕にはピンと来ないところもあったが、若者が孤独に陥っていく心理を描いて人気の理由が解るような気は…
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映画評「バハールの涙」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年フランス=ベルギー=ジョージア=スイス合作映画 監督エヴァ・ユッソン ネタバレあり 2018年にノーベル平和賞を受賞したナーディーヤ・ムラード女史の経験を参考にしているのではないかと思われるフィクションである。しかし、18世紀の劇作家レッシングが言ったように、ドラマ系においてフィクショ…
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映画評「ブレス しあわせの呼吸」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年イギリス映画 監督アンディ・サーキス ネタバレあり 実話ベースの難病ものである。少し変わっているのは、製作者ジョナサン・カヴェンディッシュの両親の物語ということ。難病者の家族が製作者として作ったのではなく、有名な製作者が自ら知る実話という意味において、難病ものは余り例がないのではないか。…
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映画評「アラン・ドロンのゾロ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1975年イタリア=フランス合作映画 監督ドゥッチオ・テッサリ ネタバレあり 偶然にもジョンストン・マッカレーのユーモア犯罪連作小説「地下鉄サム」を図書館から借り読み終えたところだ。そのマッカレーのもう一つの代表作が「怪傑ゾロ」で、御存じのように何度も映画になり、TVドラマ化されたが、本作は当時…
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映画評「マダムのおかしな晩餐会」

☆☆★(5点/10点満点中) 2016年フランス映画 監督アマンダ・ステルス ネタバレあり ロシアの作家で思想家のゲルツェンが19世紀後半に発表した長大な自伝「過去と思索」の中で興味深いことを言っていた。“ロシア人やドイツ人はウェイターを見下すが、イタリア人は対等に扱う”(主旨)。それを思い起こさせる映画である。  日本人も…
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映画評「しゃぼん玉」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2016年日本映画 監督・東伸児 ネタバレあり 乃南アサの同名小説の映画化で、今年公開された「赤い雪」のような厳しさはない代わりに、万人向けの温かさがある。昨今手応えがある秀作邦画と言うと、人間の嫌な面を浮き彫りにするか人間に対する運命の厳しさを諦観的に扱う作品が多い中、これは人間の良い面を多く…
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映画評「動く標的」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1966年アメリカ映画 監督ジャック・スマイト ネタバレあり ハードボイルド小説は概して本格推理より映画化に向いているが、登場人物が多くてややこしく話を掴むのに難儀し、また、人物の性格描写が強いのでサスペンスはさほど強力ではない、という傾向がある。  だから、直球的な面白さを求めると、Allc…
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映画評「アルカトラズからの脱出」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1979年アメリカ映画 監督ドン・シーゲル ネタバレあり 僕は悪名高い犯罪者を収監する刑務所のあったアルカトラズ島をこの映画によって知った。それ以来のほぼ40年ぶりの鑑賞。「終身犯」などもこの刑務所が舞台だったらしいが、その時には意識しなかった。 1960年、脱獄常習犯フランク・モリス(ク…
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映画評「若い人」(1962年版)

☆☆★(5点/10点満点中) 1962年日本映画 監督・西川克己 ネタバレあり 石坂洋次郎の出世作の3度目の映画化。途中までのアウトラインは原作通りながら、主題が全く変えられているので、これを小説「若い人」の内容と思って貰っては困る。僕は市川崑監督による二度目の映画化(1952年)を観ているが、あちらのほうがまだ原作の面影を残…
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映画評「赤い雪 Red Snow」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・甲斐さやか 重要なネタバレあり 甲斐さやかという女性監督の劇映画デビュー作ということである。“解らない”という人が多いが、さほど難解ではない。 30年前に6歳の少年が失踪し、その11年後に保険金殺人と思われる火事が起きた現場においてその少年のものと思しき骨が発見さ…
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映画評「七つの会議」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・福澤克雄 ネタバレあり 今年二本目の池井戸潤原作の映画。最初の「空飛ぶタイヤ」の販売会社側だけをフィーチャーしたと思えば、当たらずと雖も遠からず。 大企業ゼノックスの傘下にあるチェア製造販売の中企業ケンデン(東京建電)。そこに対照的な成績を残す営業一課と営業二課が…
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映画評「TAXi ダイヤモンド・ミッション」

☆☆(4点/10点満点中) 2018年フランス映画 監督フランク・ガスタンビドゥ ネタバレあり リュック・ベッソンがかつて企画した「TAXi」シリーズの久しぶりの第五作。所謂“昔の名前で出ています”映画。その間に「トランスポーター」「ワイルド・スピード」というカー・アクションをフィーチャーしたシリーズがあり、“いまさらジロー”…
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映画評「フロントランナー」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ジェイスン・ライトマン ネタバレあり 1984年と88年の大統領最有力議員だった民主党上院議員ゲイリー・ハートの挫折を描いた実話である。何故昨年作られたかと言えば、2年後の20年に大統領選挙があり、アメリカ民主党が苦戦を強いられている現状があるからであろう。  本作…
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映画評「劇場版 コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・西浦正記 ネタバレあり TVドラマは40年くらい前から殆ど観ず、現在では、ながらで見る「相棒」以外は全く無縁。従って「劇場版」とあるものも「相棒」を別にすると全く避けるのだが、2018年一番ヒットした邦画+完全ノーカットという新聞欄のキャッチコピーに釣られて観ることにした…
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映画評「女囚さそり 701号怨み節」

☆☆★(5点/10点満点中) 1973年日本映画 監督・長谷部安春 ネタバレあり 梶芽衣子主演としてはシリーズ最終作である。シリーズ中一本だけ観たことがあると記憶していたのはこの作品だった。 またまた警察に捕えられたさそりこと松島ナミ(梶芽衣子)が護送中に警官の油断をついて早業で襲い、逃亡する。彼女を痛めつけることを業務…
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映画評「女囚さそり けもの部屋」

☆☆(4点/10点満点中) 1973年日本映画 監督・伊藤俊也 重要なネタバレあり。鑑賞予定のある方は要注意。 シリーズ第3作にして何とか常識の範囲に入って来た。まだ変なところがあるが、ジャンル映画としては許容範囲であろう。 逃亡中の女囚さそり(梶芽衣子)が電車内で刑事・成田三樹夫に発見され手錠を掛けられるが、ドアに挟ま…
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映画評「女囚さそり 第41雑居房」

★(1点/10点満点中) 1972年日本映画 監督・伊藤俊也 ネタバレあり シリーズ第二作。  第一作はお話として一見成立しているようで破綻しているので良い点が与えられなかった。この第二作は前半は健闘しているが、後半正視に堪えなくなり、大減点するしかない。 梶芽衣子の女囚701号こと松島ナミが、白石加代子以下の女囚6名…
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映画評「女囚701号/さそり」

☆(2点/10点満点中) 1972年日本映画 監督・伊藤俊也 ネタバレあり クテンティン・タランティーノが好きと言う日本映画は「吸血鬼ゴケミドロ」と言い、本作と言い、お話として成立していないものが多い。昔シリーズのうち一本観たが、通して見たらそれは一番まっとうな第4作と確認できた。 麻薬捜査の刑事・夏八木勲に騙されて囮捜…
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映画評「ストレイト・アウタ・コンプトン」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2015年アメリカ映画 監督F・ゲイリー・グレイ ネタバレあり 1991年頃録音源として利用してきたNHK-FMがまともな形で曲をかけなくなったので、世界初の衛星放送音楽専門局セント・ギガと契約して10年ほど聴いた。その間に洋楽ベスト20に入った曲は大半をテープ後期はCDに収めていたので、ラップは…
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映画評「かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・吉田康弘 ネタバレあり 「RAILWAYS」シリーズは全て観て来た。毒にも薬にもならぬ感じという表現が近い作品ばかりだが、いずれも人情を丁寧に見せて好感が持てる。3作のうちこの作品が小差ではあるも一番身に染みた。 妙齢美人・有村架純が夫の青木崇高を失い、その連れ子・…
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映画評「アクアマン」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ジェームズ・ワン ネタバレあり マーヴェル・コミックスかと思ったらDCコミックスであった。現在アメ・コミの映画版は多すぎて余程うまく作らないと得点は伸びません。 海に沈んだアトランティス大陸の末裔である女王アトランナ(ニコール・キッドマン)が束縛を嫌って王国を抜け…
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映画評「かごの中の瞳」

☆☆★(5点/10点満点中) 2016年アメリカ映画 監督マーク・フォースター ネタバレあり マーク・フォースターという監督は幅広い素材を適切なショット感覚で処理するので、現在のウィリアム・ワイラーとして僕がご贔屓にしている作家である。「007慰めの報酬」は流行の細切れショットを真似た為に彼の感覚の良さが発揮できずに失敗に終わ…
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映画評「十二人の死にたい子どもたち」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・堤幸彦 ネタバレあり SNSを通じて自殺願望のティーンエイジャー12人が希望の安楽死を遂げる為に廃病院の地下に集まる。筆頭は企画者で会場である廃病院の元院長令息・高杉真宙で、以下杉咲花、新田真剣佑、北村匠海、黒島結菜、橋本環奈、吉川愛、萩原利久、渕野右登、坂東龍汰、古川琴…
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映画評「マチルダ 禁断の恋」

☆☆★(5点/10点満点中) 2017年ロシア映画 監督アレクセイ・ウチーチェリ ネタバレあり 1890年代中葉マリインスキー・バレエ団の花形マチルダ・クシェシンスカヤ(ミハリーナ・オルシャニスカ)に惚れ込んだ皇太子ニコライ・ロマノフ後のニコライ2世(ラース・アイディンガー)は、結局1894年に即位し、既定路線であったヘッセン…
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映画評「子どもが教えてくれたこと」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2016年フランス映画 監督アンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン ネタバレあり 難病と闘う5人の子供達の生活を捉えたドキュメンタリー。 肺高血圧症という病気を患う紅一点アンブルちゃんは背中に補助器を背負って学園芝居に打ち込み、バドミントンも上手になりたいと思っている。神経芽腫を患うカミーユ君はよ…
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映画評「エンジェル、見えない恋人」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2016年ベルギー映画 監督ハリー・クレフェン ネタバレあり オー・ヘンリーの名短編「賢者の贈り物」を少し思い出させる捻った寓話恋愛劇で、監督はベルギーの若手ハリー・クレフェン。製作を担当したジャコ・ヴァン・ドルメルがいかにも好む内容と言うべし。 夫が消失マジックを得意とする魔術師だった母…
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