映画評「オーケストラ・クラス」

☆☆★(5点/10点満点中)
2017年フランス映画 監督ラシド・アミ
ネタバレあり

フランスやドイツで行われている音楽による教育プログラムをモチーフにしたドラマで、不運なことに(?)2年前に見たブラジル映画「ストリート・オーケストラ」(2015年)と全く同工異曲である。リメイクかと思いましたよ。

オーケストラを首になったバイオリン奏者ダウド(カド・メラッド)が、請われて移民の子供たちが通う学校で、バイオリンを教えることになる。自らの音楽活動を探りながらの指導だが、生徒たちは口論ばかりしている出来の悪い子供ばかりである。

という辺り、かのブラジル映画と全く同じで、かの作品では教師は最終的にオーケストラの仕事を得つつ子供の指導も果して公演を成功に導き、こちらの教師は最終的に自分の演奏者としてのチャンスを棒に振って子供達を指導、やはり成功に導く。差があるとしたら教師が演奏者としての道をある程度犠牲にするかどうかくらい。才能ある生徒が一人いるというところも同じである。この映画では肥満体形のアーノルド(アルフレッド・ルネリー)。

このお話から浮かび上がる主題は“音楽が人間を変える”であろう。
 一つは不良予備軍の生徒たちが練習をし続けることで少しずつではあるが協調性を覚えていく。目標を持つことは人にとってとりわけ成長過程にある子供達にとって良いことだ。
 一つは、子供達を教えるうちに教師が自分の娘に対する態度を修正し、また演奏者としての活動より指導を選ぶ。楽しいことが大事であると気付くのである。
 もう一つは、こうした活動に反感を覚えていた親御たちが子供の(が)実力を上げるに伴って関心を深めていくこと。学校の防音教室が火事で使えなくなった為に親たちが協力して教室もどきを作るまでに至る。
 教師が子供達やその親達を変えたのではない。音楽が全ての始まりなのである。

内容は良いが、平均的なセミ・ドキュメンタリーで、映画として特段に面白味があるとは言いにくい。二番煎じと言うのも弱い。

音楽教育プログラムの宣伝映画?

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント