映画評「ビリー・ザ・キッド 孤高のアウトロー」

☆☆(4点/10点満点中)
2019年アメリカ映画 監督ヴィンセント・ドノフリオ
ネタバレあり

“題名(邦題)に偽りあり”の日本未公開西部劇。

母を殺した暴虐無比の父親を射殺した13歳の少年リオ(ジェイク・シュア)が姉サラ(レリア・ジョージ)と共に、追いかけて来る叔父(クリス・プラット)から逃れ、母の知人の家に行くべく逃避行。小屋に隠れていると、こちらも新保安官パット・ギャレット(イーサン・ホーク)に追われる少年犯罪王ビリー・ザ・キッド(デイン・デハーン)の一団が現れる。
 ビリーは少年たちと意気投合するが、そこへギャレットが現れ、結局一味は逮捕される。姉弟が所期の目的である知人の家に着くと、先回りしていた叔父一味が現れ、姉を拉致して自分の売春宿に連れて行く。
 リオは姉の行方を知るらしいビリーと接近すべく意図的な強盗未遂を起こして彼の隣の房に収監される。ビリーは外部にあるトイレに行った時に脱獄を試みて成功、リオを連れてニューメキシコにある彼の拠点フォート・サムナーに戻る。が、ギャレットが闇夜に外へ出たビリーを射殺する。
 リオを意を決して事実を話し、姉を救うようギャレットに頭を下げる。かくしてギャレットたちは叔父の売春宿に乗り込む。

主人公はビリー・ザ・キッドではなくてリオだから“題名に偽りあり”である。原題は"The Kid"で、ビリーも示しつつそれ以上にリオを指すダブル・ミーニングだろう。
 それでも、リオの眼を通して従来とは違う、ビリーとパット・ギャレットの姿を浮かび上がらせる(後述するようにそれもなくはない)というのであればこの邦題でもOKだが、本質的には彼らと接触することでリオの行動が左右されていくという物語で、最終的に浮かび上がるのは姉にリードされていたリオが姉をリードするまでになる成長ぶりと言うしかないので、やはりこの邦題はペケである。

さらに言うと、リオ少年は、崇拝していたビリーが結局姉の奪還をやろうとしなかったことに失望、ギャレットに希望を託すので、ギャレットの男気が印象深くなる次第で、ビリーは本作では3番手の存在に過ぎない。

監督は俳優のヴィンセント・ドノフリオ。タッチは即実的で悪くないが、気取った駄弁気味の台詞が多く西部劇としては誠に陰湿で気勢が上がらないタイプ。活劇調の西部劇が好きな方には余りお薦めできない。

台風の大雨が上がり、我が家の裏の崖は大丈夫で安心していたところ、近所の崖崩れを見た後TVが盛んに後日の雨に油断するなと言うので不安になり、眠れなくなった。悶々としているうち首と肩の間にしこり(?)を発見してリンパ腫かとパニックに陥った。朝明るくなって見ると、複数の古い発疹痕(ごく小さな山)が何故か赤く硬くなっただけのようだ。まだ不安があるがしこりではない感じなので、ひとまず安心。オカピー・ザ・ワリアー(ウォリアーなら格好良いけど)の巻でした。

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この記事へのコメント

オカピー
2019年10月16日 11:51
気持玉“ガッツ”を投じてくれた方へ

有難うございました。
大変元気づけられました。