映画評「プリズン・ランペイジ」

☆☆★(5点/10点満点中)
2017年アメリカ映画 監督ドワイト・H・リトル
ネタバレあり

1978年アメリカで起きた実話の映画化。

殺人犯ロバート・パトリックが面会に来た息子3人に手筈を整えてもらい、仲の良い殺人犯クリス・ブラウニングと共に脱獄する。
 ところが、弟が用意したというスペア・タイヤを載せていない車がパンクした為別の車を探すことにする。折よく通りがかった車を強奪し、顔を見られたという理由で幼児を含め家族4人を射殺。母親ヘザー・グレアムから父親は善人であると信じ込まされてきた息子たちはその真実の姿に気付いて怖気づき、長男の懸命の努力も空しく、二人の脱獄囚はさらに新婚カップルを射殺する。
 善のかけらもない兄に嫌気のさしている弟が保安官ブルース・デイヴィスンと協力、一味は裏切者の弟をやっつけようとのこのこやって来たところを(厳密には違うが格好として)一網打尽にされる。

メジャー映画の華美な犯罪アクションやスマートな犯人像を期待すると全く当ての外れる少予算映画だが、その為に全く大袈裟にならずドキュメントを読むように即実的な見せ方に買えるところがある。
 パトリック扮する脱獄囚ゲイリー・タイスンが弟に裏切りに怒り心頭、逃避行どころか周辺をうろちょろするという頭の悪さを発揮するのも、保安官を始めとする官憲にまるで知恵がないのも、かなり現実的で感じが出ている。

タイスンは愚か故に遂には子供を見捨てて逃げ込んだ砂漠でひからびて死ぬ。妻が夫を崇めている格好で、その辺の背景を人権主義的な新人女性記者が探ろうとするうちに夫婦の異常性が浮かび上がってくるという作りも悪くはない。実際には脱獄を手伝っただけなのに結局長男は警察に射殺され、下の二人は終身刑となる。出来の悪い親を持つと碌なことにならないという教訓である。

ただ、プロダクション(作品)としては甚だ安っぽく、脱獄囚の悪党ぶりが後味悪いので、☆★はこんなものでしょ。

昨年暮れに観た「」のソフト版てな感じ。ソフト版と言えば、ソフトバンクが下克上で日本シリーズ進出決定ですわ。

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