映画評「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」

☆☆★(5点/10点満点中)
2018年イギリス=アメリカ合作映画 監督デーヴィッド・イェーツ
ネタバレあり

第一作の映画評の最後に予言した通り、老骨には大分解りにくい第二作となった。
 第一作は説明的に推移したので程々の数の人物名も混乱なく見られたが、大部分が前作から引き継がれる第二作では一々人物の説明をしない為、構成自体に本質的な問題があることと相まって、シリーズ(シリアル)ものを好まない老骨には人物名を中心に混乱を来すところ甚だ多し。殊にティナとリタのように音韻が似ているものはダメだ。

前作で米国において捕らえられたグリンデルバルド(ジョニー・デップ)が英国へ移送される際に脱走し、人間との共存を嫌うアンチ人間派の魔法使いを増やそうとパリで動き出す。
 その頃主人公の魔法生物学者ニュート(エディ・レドメイン)は旅行禁止措置を解除される条件として英国魔法省入省を提示されるが難色を示し、リタ・レストレンジ(ゾーイ・クラヴィッツ)と婚約した兄テセウス(マラク・ターナー)に、共存派とアンチ人間派の間で態度を決めるべしと言われる。
 これに前作でも出て来た闇払いティナ(キャサリン・ウォーターストン)、その妹クイニー(アリスン・スドル)やその恋人たる人間ジェイコブ(ダン・フォグラー)、出自に悩みを抱えるクリーデンス(エズラ・ミラー)が絡み、さらにニュートの恩師ダンブルドア(ジュード・ロー)や私怨をもって復讐にパリをやってきたユスフ(ウィリアム・ナデュラム)を交えて進行する。
 このうちの多くはグリンデルバルドが開く集会に集まり、その傘下に下るものと敵対するものとに分かれる。

これだけの人物がそれぞれの役目を負って出入りするわけで、この手のお話に関心を持っていれば解らなくなるほど複雑ではないが、棺桶に片足の指先を入れたくらいの年齢ともなると魔法などにはまるで興味が湧かない為それもできず、それ故に益々解らなくなるという悪循環に陥ってしまう。

原作者でもあるJ・K・ローリング女史が(前作でも感じたように)多少大人向きを目指したか、出自に絡む内容となっていて、もっと直線的に早く集会の場面に行くべきところを、若きリタのお話を交えるなどして迂回的に進み、どうもまだるっこい。シリーズ全体として考えればともかく、単体で考えると構成的に脆弱で、年寄でなくてもしんどいところがあるのではないか?

CGをつぎ込んだ見せ場も具体性を欠いてよく解らないところが多い。いずれにしても、ここ四半世紀のジャンル映画は実質アニメだから、凄いように見えるカメラワークにも一向に胸が躍らない。

VFXのなかった1980年代以前に戻りたいよ。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 2

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント

2019年10月05日 20:32
まったくです。
オカピー
2019年10月05日 22:01
ボーさん、こんにちは。

ボーさんのブログを先に読みましたが、よくあることながら、当記事とほぼ同じ内容でした^^