映画評「ゴースト・ストーリーズ~英国幽霊奇談~」

☆☆(4点/10点満点中)
2017年イギリス映画 監督ジェレミー・ダイスン、アンディ・ナイマン
重要なネタバレあり。鑑賞予定の方は読まない方が無難。

邦題が少し面白そうな雰囲気を醸し出していること、舞台の映画化ということに興味を覚えて観てみる。

英国版大槻教授ことグッドマン教授(アンディ・ナイマン)がインチキ超常現象を暴いているある時、久しく姿を消していた同業の老教授から、自分の代りに三つの難解な超常現象を解明するよう依頼される。
 最初はかつての女子専用精神病院の元夜警が口を利く人形と遭遇する事件、二番目は両親に嘘を付きまくっていた少年(アレックス・ロウザー)が父親の車で悪魔に出会う事件、最後は妻が妊娠の為に入院中に実業家プリドル(マーティン・フリーマン)が自宅でポルターガイストに遭遇する事件である。
 グッドマンはいずれも精神に問題を抱える者の思い込みによる単純な事件と分析、教授の暮らすトレーラーに抗議に赴くが、そこで彼は予想もしない怪奇現象に遭う。

終盤は、典型的などんでん返しで、所謂夢落ちである。
 三つの事件に登場するのはいずれもグッドマンが昏睡状態で収容されている病院で働く医師や掃除夫で、彼らがその夢の中で別人物として活躍していたことが判って来る、という非常によくある構図のお話なので、相当がっかりさせられる。最初のうちは幽霊映画としてクラシックな見せ方でそれなりに楽しめるが、展開が進行するに連れ調子が落ち、最後のどんでん返しの中味に椅子から転げ落ちる次第。

物質主義と精神主義を対立軸とした心理学の側面から面白く観られるところがあるが、日本人であれば大概このタイプの映画にそれを期待すまい。原作・脚本・監督は主演もしているアンディ・ナイマンとジェレミー・ダイスン。

グッドマン教授の行動に難癖をつけている御仁がいるが、夢の中の出来事なのだから、観客の求める行動などしないのである。だからこそ、面白いか面白くないかはともかく、夢落ちが成り立つのだ。

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