映画評「食べる女」

☆☆★(5点/10点満点中)
2018年日本映画 監督・生野慈朗
ネタバレあり

これも小説(筒井ともみ)の映画化ということで見たのだが、また空振り気味。

古書店経営で雑文書きの女性小泉今日子の許には様々な女性が集まって来る。
 同世代は料理店経営の鈴木京香で、彼女から外国女性シャーロット・ケイト・フォックスに間貸しを頼まれる。料理ができないという理由で日本人の夫から追い出された女性で、現在鈴木嬢の下で修行の身である。編集者沢尻エリカが原稿を求めてしばしばやって来る。TV局のアシスタント・プロデューサー前田敦子もその一人だが、彼女が足繁く通う山田優のバーには、寄ってくる男性に非常に甘い態度を取ってしまうアパレル関係者広瀬アリスが頻々に出入りしている。
 やがて、シャーロットが自立して家を出た後、小泉宅の井戸に関心を持って入って来た少女とその弟と母・壇蜜が新たに間借りすることになる。彼女の母親は夫に出て行かれ、子供を生きるよすがにしている耳モデルである。

食=生=性という関係性を基調に、小泉宅と鈴木料理店(と山田優のバー)に集まる女性たちの生態をスケッチ的に描く。人生の断面という扱いだから劇的なうねりがあるわけでもなく、ドラマティックなものを求めると面白くないという印象を持つことになるのだが、こういう映画は当然あって良い。謂わば井戸端会議を第三者的に聞くといった感覚だから、鈴木京香の店に行くも目的の人に会えずに終わる男性陣たちよろしく、男性より女性のほうが楽しめるだろう。

道の下に流れる暗渠や井戸が示す目に見えない水がドラマの中で果たす意味が正確に把握しがたい。枯れた井戸は充実した男性との関係が持てていない女性陣の現状であり、湧き出るかもしれない水は希望の象徴のような扱いだろうが、こういうところが文学的にピンと来るように作られると、文学志向の男性にも受ける内容になる。

バーに置かれていたスピーカーはタンノイか。古い外国製のスピーカーには憧れるものがある。しかし、かつて持っていた僕の安め(と言っても高いのだが)のJBLはモニター的すぎてジャズ以外はまるで向かなかった。会社においてあった高級機4345はクラシックも聞けた。

この記事へのコメント

モカ
2019年08月17日 20:59
こんばんは。
タンノイが映っているなら、と予告映像をチェックしたら一瞬スピーカーが映ってました。マニアじゃないから何なのかはわかりませんでしたけど。
数年前にオーディオを買い替える際、色んな組み合わせで視聴した結果、タンノイの3LZとラックスマン38FDの組み合わせになりました。JBLも聞きましたが、自分たちの聞く音楽や年齢を考えたらタンノイが耳に優しかったです。
オーディオマニアじゃないんで難しい事は分かりませんが、古い音楽しか聞かないんで古いのがあってるみたいです。
でも「Rubber Soul」のラウドカットに負けないくらいの強度はあるようです。まぁ、そんなにデカイ音では鳴らしませんけど。
(ラウドカットはちょっと自慢ですね・・すいません)
オカピー
2019年08月18日 15:15
モカさん、こんにちは。

>タンノイ
予告編をもう一度見てみたら相当大きいから、アルテックかもしれないなあ、と思い直しました(ウーハーが上の方にあり色から当初タンノイっぽいと思ったのですが)。下の方にある何かがツイーターであれば、かなりの確率でそう。

>タンノイの3LZとラックスマン38FD
大人っぽい組合せと思います。
聴いてみたいなあ。

>自分たちの聞く音楽や年齢を考えたらタンノイが耳に優しかった
そうだろうと思います。タンノイにはそういうイメージがあります。
JBLはシャープですけど、クラシックなど聞くと実に味気ないものになってしまう。モダンジャズだけ聞くには良いかもしれないけれど。

>でも「Rubber Soul」のラウドカットに負けないくらいの強度
そんなに他の盤と違いますか?

>オーディオマニアじゃないんで
旦那さんがそうなのかもしれませんけど、大したマニアですよ^^
モカ
2019年08月18日 18:22
こんにちは。

どんな音で聴きたいかというのはありますけど、全然オーディオマニアじゃないですよ。オーディオ用語も分からないですし。

ビートルズは当時東芝からでたレコードしか聞いていませんでしたし、CDを持っていないので較べようがないです。
ただ、オーディオマニアでレコードコレクターで、タンノイのオートグラフかな? (大きいくて四角柱じゃないやつ)を持ってる人のところでラウドカットを(そうとは伏せて)かけてもらったら、びっくりして20cmくらいのけぞってましたね。
買い換えてからこの組み合わせは五味康祐推奨だったと知りました。 うちのプレーヤーはヤマハですけど。
結局、買い替えには消極的だった夫も結果オーライで喜んでおります。それまでは夫が学生時代に買ったオンキョーのスピーカーだったんですよ。
真空管のラックスは、昔は高くて手が出なかった物なので嬉しいみたいです。

オカピー
2019年08月19日 11:22
モカさん、こんにちは。

あの大きなスピーカーは、アルテックの同軸スピーカー・ユニットを使って、自作スピーカーボックスに入れたもののような気がしてきました。あんなに大きなボックスを作る人がいるかどうかとは思いますが。

父親が家具職人でしたので、僕に設計ができれば、スピーカーボックスを作ってもらったんですがねえ。自作スピーカーは安くて、まれに、とてつもなく良いものが出来ると聞いたものですから、これも憧れでした。

>タンノイのオートグラフかな?
そうでしょうね。あれはでかい。
そんな人を飛び上がらせるなんて、僕も一緒に聴いてみたかったなあ。

僕は長野で物凄いオーディオ・システムのあるペンションに「ラバー・ソウル」を持って行って聴いてみたのですが、部屋が広すぎるので、極端に左右に音をふりわけたステレオ盤ではダメでしたね。
 その他マーヴィン・ゲイ「ホワッツ・ゴーイン・オン」、サンタナ「キャラバン・サライ」、ソニー・クラーク「クール・ストラッティン」持参。「クール・ストラッティン」が良かったかな。

>五味康祐推奨
へえ~、あの御仁もオーディオ好きでしたか。

>うちのプレーヤーはヤマハ
僕はスピーカーがヤマハです。NS-1000X。低音をうまく鳴らすのが難しいスピーカーですが、年季が入ってきたせいか、今は安いアンプ(以前使っていたアンプの10分の1くらいの値段)でも割合鳴っています。
 ピアノ・メーカーですのでピアノの音は絶品。良い音源であれば本物を聞いているとしか思えないくらいですよ。

>夫が学生時代に買ったオンキョーのスピーカーだった
兄貴はオンキョーの一番高いスピーカーを持っていました。多分50万か60万円くらいの。あれはがたいが大きいので、僕が今オーディオ・ルームにしている16畳くらいの部屋でないと低音がもたついてしまう。
モカ
2019年08月19日 22:56

その大きなタンノイでドアーズの”Morrison Hotel ”もかけてもらいましたが、あれは迫力ありました。
エレクトラは音が良いとか言いながら何気に針を下して「わっ!」ってなってましたよ。
ドアーズは聞かない人なんですけど
1曲目が「Road House Blues」ですからインパクト大でした。

「クール・ストラッティン」有名な足ジャケですよね?
中身もgood, ちょっと、探して聞いてみます。
オカピー
2019年08月20日 21:01
モカさん、こんにちは。

>1曲目が「Road House Blues」ですからインパクト大でした。
ドアーズの中でもパワーのある曲ですから、大きいスピーカーで聴くと、凄そうですね。

>「クール・ストラッティン」有名な足ジャケですよね?
そうです。
ピアノも割合好きなもので。