映画評「SUNNY 強い気持ち・強い愛」

☆☆★(5点/10点満点中)
2018年日本映画 監督・大根仁
ネタバレあり

韓国映画「サニー 永遠の仲間たち」の、7年後の日本でのリメイク。

リメイクはオリジナルから大きく変えても文句を言われる宿命だが、ここまで同じでは作者に無気力の誹りは免れない。リメイクというより忠実な翻訳だろう。
 というわけで物語は昨日の作品を読んでもらえば良いので省略。ヒロインの田舎っぺを広瀬すず(高校時代)と篠原涼子(現在・専業主婦)、不良グループ“サニー”のリーダーを山本舞香(高校時代)と板谷由夏(現在・社長)が演じていると言えば十分である。

韓国版は例によって例の如く中盤まで大いに笑わせる。その点は日本版も大して変わらないが、笑わせ方はさすがに控えめ。恋をしたヒロインの頬がCGで赤くなることなどない。探偵所のくだらないギャグは全く削除されていて、全体的に日本映画らしく洗練度で優る。

大きな違いは、サニーのメンバー数で韓国版は7人、日本版は6人。上映時間短縮に貢献している。しかし、洗練度が高くてもこのリメイクはその為却って薄味となっている印象が否めず、グループのエネルギーと友情の醸成が韓国版に大分及ばない。

音楽に関しては、韓国版のシンディ・ローパー“ハイスクールはダンステリア””タイム・アフター・タイム”やボビー・ヘブ“サニー”(映画で使われるのはカバー・バージョン)は良く知っているし、日本版の安室奈美恵、小沢健二も知っているので、互角。

韓国(彼らの高校時代は独裁ではないがまだ軍事政権時代)と日本の文化的違い、8年という時代背景の差があり、これについて脚本も担当した大根仁監督が大いに考慮しているのは言うまでもない。
 しかし、過去と現在をワンショットで続けて見せる部分、ヒロインが恋心を覚える大学生(三浦春馬)の登場のさせ方、少女たちの喧嘩模様、現在のヒロインが過去の自分を慰める場面の扱い等々まるで同じ見せ方のオンパレードなのは余りに芸がないではないか。

従って、オリジナルにあった作劇上の欠陥も引き継がれている。中でも気になるのは、折角見つけ出したライバル・チームのリーダーの現在を見せないこと。或いは、全く音信不通だったモデル(池田エライザ)はダンスが終わった直後でなく、その直前に現れ一緒にダンスさせたほうがお話として落ち着きが良い。但し、現状の方が余韻は強いのだ。これに関しては総合的にどちらが良いと言い切れない。

1990年代の小沢健二の曲は色々な映画やCMで使われる。何気なく人気ありますデス。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント