映画評「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」

☆☆☆★(7点/10点満点中)
2017年フランス=中国=ベルギー=ドイツ=アラブ首長国連邦=アメリカ合作映画 監督リュック・ベッソン
ネタバレあり

フランスの古典的コミック(作:ピエール・クリスタン、画:ジャン=クロード・メジエール)をリュック・ベッソンが映像化したなどと言ってもピンと来ないが、原作は「スター・ウォーズ」にも影響を与えたそうである。

28世紀の未来。宇宙連邦捜査官のヴァレリアン(デイン・デハーン)は美人の相棒ローレリーヌ(カーラ・デルヴィーニュ)と共に平和を守る為に宇宙を忙しく駆け回っているが、“千の惑星の都市”と呼ばれ様々な宇宙人種が過ごす巨大宇宙ステーションの中心“アルファ”で異常な放射能が検知される事件が報告される。
 二人がステーションに戻った頃、司令官フィリット(クライヴ・オーウェン)が全滅したとされるパール人に誘拐される。かくして司令官の行方を探し求め事件の真相を明かす旅に出る。

欧米で評判が良くないが、第一シリーズを除く「スター・ウォーズ」シリーズより、そして、言うまでもなくその外伝より面白いくらい。理由は単純である。「スター・ウォーズ」は科学的趣味から遠いスペース・オペラであり、冒険はあっても登場人物たちにとっては当たり前でしかない生活として我々に提示されるのみ。それは宇宙を舞台にした海賊映画、史劇、西部劇、戦争映画であって、僕の眼には“サイエンス”フィクションではないのである。

翻って本作は、遠い未来の地球人が活躍するお話で、未来ならではの利器に加え、コピーを作る有機的(つまり生物ということ)変換器や情報の交換ができるクラゲなど、ファンタジー要素も兼ねたSF的な趣向が満載で、その趣味のある人には楽しめるという次第。“18光年遅れているだけだ”なんて台詞もSF的で実に嬉しい。
 死んだパール人の娘の魂が主人公の頭に入り、彼女に導かれて事件の真相に辿り着くという探偵小説趣味も楽しめる人には楽しめる筈。

地球の生活を宇宙的に変換して展開しただけの「スター・ウォーズ」(しつこいようだが第一シリーズは別)より楽しめた理由が少し解って貰えるだろうか?

西洋人には1000という数字は特別らしい。キリスト教の影響かな。ヒットした「千の風になって」も外国の詩が原点だ。

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この記事へのコメント

2019年06月30日 19:15
ですよねー(笑)
オカピー
2019年06月30日 21:36
onscreenさん、こんにちは。

そちらにお伺いしたところ、全く同じと言っても良いご意見でしたね。
2019年07月01日 00:25
ですよねー(笑)

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