映画評「五人の軍隊」

☆☆★(5点/10点満点中)
1969年イタリア映画 監督ドン・テイラー
ネタバレあり

中学生か高校生くらいの時にTVでやっていた。しかし、内容の記憶が全くないので観なかったのだろう。

イタリア製だからマカロニ・ウェスタンだが、監督はアメリカの俳優出身ドン・テイラーで、主要な出演者もニーノ・カステルヌオーヴォ一人以外は外国人、使われている言語は英語なので外観上の印象はそれらしくない。但し、エンニオ・モリコーネの音楽だけがそれらしい。

お話の設定はマカロニらしさがあるものの、邦題からも想像されるように「七人の侍」(1954年)の影響が感じられるところのある内容。

メキシコ革命の時代。ピーター・グレーヴズがかつて何らかの形で縁のあったアメリカ人ジェームズ・ダリーとバッド・スペンサー、日本人の丹波哲郎、メキシコ人カステルヌオーヴォを集結させ、大砲も積んでいる貨物列車から砂金を奪う計画を立て、実行に移す。引込線の切り替えを担当するスペンサー以外は貨車の下に潜り込むなどして警備するメキシコ兵たちを殺すチャンスを伺うのである。

細かい話を省けばこんなお話で、同国の先行映画「黄金の七人」(1965年)の西部劇版という趣もないではない。本番に入るまでが些かまだるっこくて大変面白いという程ではないが、「七人の侍」スタイルを踏襲したメンバーの紹介場面など一通り楽しめる。他にも、革命軍側の庶民がこぞって現れる幕切れも「七人の侍」もどきの感が強い。

作劇的に、その直前のメンバー間のゴタゴタは、グレーヴズが革命軍の為に砂金を奪うと知っていたはずなので首を傾げさせるし、定石的すぎて面白味を欠き退屈させる。但し、他の4人がグレーブズの心情を理解する終わり方は悪くない。

丹波哲郎は無口で朴訥な男という設定で結局一言も口を利かない。格好良いナイフ遣いと共にこれが良いという評価が多いが、丹波氏は英語に堪能なのだから「HANA-BI」式に最後に一言だけ気の利いた台詞を言わせてほしかった。

言ってみれば、「黄金の五人の侍」てなとこでした。

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