映画評「フューチャーワールド」

☆(2点/10点満点中)
2018年アメリカ映画 監督ジェームズ・フランコ、ブルース・ティエリー・チャン
ネタバレあり

そもそも僕は「マッドマックス」以前から、荒廃した未来世界を描く、SFとも言えないような作品群を評価して来ず、それが「マッドマックス」の成功によって益々増えた。「マッドマックス」が受けるのは理解でき、個人的にも好きであったが、その後似たようなのが色々作られるようになったのは迷惑千万で、亜流も良いところの本作などは誠にご挨拶に困るとしか言いようがない。ここ5年くらいで一番退屈した作品とは自信を持って言える。

女性アンドロイドの視点でフェミニズムを描いているから面白いって? とんでもない、そんなテーマが映画をつまらなくする元凶なのである。フェミニズムを訴えたいのなら現実社会を舞台にすべし。それができない度胸のない連中がSFやファンタジーでお茶を濁すのだ。

科学が発展しすぎた世界で馬鹿な為政者が戦争を起こして壊滅状態に陥った未来の世界。バイクに乗った連中などの見た目は近未来だが、語り手である女性アンドロイドのアッシュ(スーキー・ウォーターハウス)の精度を見れば、それほど近い未来でもなさそうな感じ。
 オアシスのクイーン(ルーシー・リュー)が難病にかかって困ったプリンス(ジェフリー・ウォールバーグ)が、母親の病気を治す薬を求めて旅するうちに、荒野を牛耳るウォーロード(ジェームズ・フランコ)の指示通りに動いていたアッシュが突然裏切ってプリンスを連れて逃亡し、やがて薬のある部落に到着するが、そこのリーダーたる女傑ドラッグロード(ミラ・ジョヴォヴィッチ)に色々試されるうちに再びウォーロード一味が現れる。

と、一向に興味が湧かないお話が延々(実際には80分強しかない短さ)と続き、「マッドマックス 怒りのデスロード」ですら大して面白いと思えなかった僕が面白いと思えるわけがない。好意的に見れば、物語の構成にドイツ・ロマン派の古典文学を感じさせるような印象がなくもない。但し、ロマン派の小説は概して退屈なのだ。

画面はデジタル時代らしい処理が多く、特に印象に残るほどのものはない。出演のフランコが共同で監督もしているが、堂々たる空振り三振でした。

40数年前に「未来世界」という邦題を付けられた同じ原題の作品があったが、つまらないなりにまだ面白いところはあった。そもそもSFが希少な(年間数本)時代だったし。

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