映画評「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」

☆☆★(5点/10点満点中)
2018年アメリカ映画 監督ロン・ハワード
ネタバレあり

アメ・コミの映画化が多すぎて“有難味”がなく出来栄えほど楽しめない、ともう何年も述べてきたが、先日新しい表現を発明した。一ジャンルのデフレ状態、これなり。そういう意味では「スター・ウォーズ」もその状態になりつつある。元来格別の「スター・ウォーズ」ファンでもなく、脚本のレベルも第二シリーズでの復活以降マーヴェル映画に及ばないという印象が強いので、その思いに嵌り込むと益々いけない。今回の僕は正にそんな状態で全く乗れずに見続けた。

若き日のハン・ソロ(オールデン・エアエンライク)のお話で、銀河帝国の支配する故郷の星コレリアを無許可で脱出しようとした際に幼馴染の美人キーラ(エミリア・クラーク)と離れ離れになったハンは、捕縛を免れる為に帝国軍空軍に志願する。3年後歩兵に落とされチューバッカ(ヨーナス・スオタモ)と出会った彼はキーラとの再会を目指して、一シンジケート組織の依頼を請け負う男ウッディー・ハレルスンの仲間に加わる。
 ここで来襲した敵の戦隊とドンパチした後、何故かシンジケートの長官(ポール・ベタニー)の副官に収まっていたキーラと再会、ミレニアム・ファルコン号を所有する賭博師?ランド(ドナルド・グローヴァ―)に協力させ、組織が獲得を目指す物質を確保すべく関係者一同が旅立つ。

勿論外伝の位置付けであり、ハン・ソロの前史、チューバッカと出会った経緯、ミレニアム・ファルコン号に乗るようになった経緯が判るのが、長年付き合ってきたファンにとってはお楽しみとなるが、彼らが目指しているターゲットが解り切っているのに、そこに単純に向かっていかない印象を僕は受けてしまい、どうもお話の構成が散漫に感じられる。冒頭で述べた“スター・ウォーズ・デフレ”のせいで僕が乗れなかったという理由もなくはなさそうだが、それだけでもないのでは? 

カー・アクションに始まり、やがて戦争スパイもの、純戦争映画に変遷、賭け事から始まる中盤以降は西部劇ムードとなり、「スター・ウォーズ」第一シリーズのような海賊映画のムードは希薄である。尤も、海賊映画は西部劇の海洋版のようなところもあるので考え方次第と割り切った上で、色々なジャンルが背景にあるなあと思えば楽しめるかもしれない。

全く関係ありませんが、創元推理文庫から出ていたアイザック・アジモフ「銀河帝国の興亡」シリーズの三冊持っています。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック