映画評「ダウン・バイ・ロー」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中)
1986年アメリカ=西ドイツ合作映画 監督ジム・ジャームッシュ
ネタバレあり

日本初紹介作「ストレンジャー・ザン・パラダイス」(1984年)の、小説で言えば段落ごとにブラック・アウトを使う場面の繋ぎとその呼吸に吃驚した若手監督ジム・ジャームッシュの次作ということで期待して観たが、これがまたまた快作でご機嫌だった。もう30年も経つのですなあ。

ポン引きのジョン・ルーリーが知人に騙されて少女との淫行の容疑で逮捕され、元DJトム・ウェイツも騙されて車で死体を運んだ罪で逮捕され、同じ監房の住人となる。さらにノートに英語を書き込んでいるイタリアから来たばかりの男ロベルト・ベニーニがこれに加わる。彼が気づいたアイデアに従って三人は脱獄、ルイジアナの鬱蒼たる沼地を逃避行するうち、イタリア女性ニコレッタ・ブラスキが経営(?)する料理店を発見、ベニーニは彼女とよろしくなって残り、ルーリーとウェイツは分かれ道で別の方向を選んで去って行く。

前作同様にモノクロ撮影による、実にとぼけた、マンマンデー(慢々的)な展開。とぼけ方の鮮やかさから言えば前作の幕切れに及ばないものの、詩的な感覚はさらに研ぎ澄まされ、面白味の一般性では優る。実際当時本作について面白いと言っていた姉に「ストレンジャー・ザン・パラダイス」をお勧めしたところ、ピンと来ないようだった。

歌手のウェイツが歌い、それ以外の音楽をルーリーが担当している。この音楽がまた実に渋い。詩のような味わいは独りジャームッシュの功績ではないということかもしれない。

因みに、ベニーニとニコレッタは実際の夫婦。殆ど無名だったエレン・バーキンも出演しているので要注目。

登場人物がついぞ理解しない方角について。出かけるのが午前中と思われるので、僅かに右に太陽を臨む左側の道に進むルーリーの方向が東、ウェイツが南西という感じじゃろ。

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この記事へのコメント

モカ
2019年06月11日 15:20
こんにちは。
初期ジャームッシュの映画は大好きです。 
当時の新聞にジャームッシュのインタビュー記事が載ってまして、うろ覚えですが、自分の映画の緩さ?のようなものは1953年生まれによるところが大きいと言ってました。53年生まれは1970年(ジャニスが死んだ年)に17歳で、あの怒涛の70年前後の主役はベビーブーマー達でヒッピームーブメントにせよ学生運動にせよ、ちょっと上の世代なんですね。でも共感するにせよ反発するにせよ、何となく理解はできる。(同世代でも早熟な人はデモに参加したり石投げたりしてたようですが)
で、いったいあれは何だったんだろう?的その後の社会の変化を経験すると、大声でなにかを主張するなんてあほらしい・・・いわゆるシラケ世代出現です。
日本では井上陽水の「傘がない」の世界です。
ジャームッシュは自分たちは変革の熱い時代にはちょっと遅れて生まれてきたと
「何にもないんだよね」みたいなことを言ってました。
変なたとえですが、戦の済んだ関ケ原に取り残された感じでしょうか?
<次の出番を待ってたら終わっちゃいました~あれ?>ってそんなお気楽でも
なかった。あさま山荘事件からの一連の吐きそうになる事態があって、自分たちの世代ではないけれど妙な地続き感はあって、関ケ原でいうと西軍の予備兵みたいなもんでしょうか。ジャームッシュと同い年なんで彼の言ってる意味がすごくわかって、だからこんなに共感できるんだと納得しました。それに自分と同じ年の人がこんな映画を作る監督になる時代がきたんだと嬉しかったです。
「ナイト オン ザ プラネット」くらいまでは面白かったですが、その後はいまいちで、ずっとご無沙汰でしたが「パターソン」は面白かった。 原点回帰ですかね。初期よりさらに内向性を高めてて、やっぱりそっち方向の人だなと、嬉しいようなちょっと残念なような・・・
オカピー
2019年06月11日 21:26
モカさん、こんにちは。

1953年は兄の生れた年で、僕はさらに遅れた世代なのですが、大学の壁には赤い文字が残っていて、学生運動の名残を感じたものです。僕らは大阪夏の陣にも間に合わなかった世代ですかね。

>シラケ世代
というわけで、僕らは新人類と言われた世代。宇宙人とも呼ばれましたね。その僕らももう孫のいる世代となりましたから、時が過ぎるのは早いです。

>「傘がない」
これがシラケ世代の感覚かあ。
 このところ古い音楽ばかり聴いているのですが、偶然にも車のCDプレーヤーにこの曲の入った陽水のデビュー・アルバムとセカンド・アルバムが入れてあります。車の中で合わせて歌っています。

>「ナイト オン ザ プラネット」くらいまでは面白かった
全く同感です。ここまでは面白かった。

>「パターソン」
はい。僕も原点回帰と思いました。初期より内向的という印象も同じです。
モカ
2019年06月11日 22:35
こんばんは。意見が合いましたね。嬉しいです。
イーグルスはよく知りませんが、「ホテルカリフォルニア」とかも祭りの後のような
ニュアンスがあるんですかね?
本館のほうも読ませていただいてびっくりしてます。年齢詐称されてませんか?
1日48時間の世界の住人ですか? 単に頭が良い? なんでそんなに一杯本を読んで
映画を見て音楽聞けるんですか? 超人ハルクか!って叫んでしまいました。
えらいところに片足突っ込んでしまいましたわ。若草物語まで読むって・・・うぅ。
オカピー
2019年06月12日 20:34
モカさん、こんにちは。

>「ホテルカリフォルニア」
これは典型的な曲ですね。
1969年以来ワイン(spirit=酒=精神のこと)を置いていないとホテルの係が言うのは、1969年(ウッドストック)以降ロックの精神は失われたという意味ですから。

>年齢詐称
時々上の方に詐称することはありますが^^

実際のところ50前で退職して、2009年に病気を患って以来再就職する気もなくしましたから、時間がそれなりにあるということです。
 勤め人時代、月に100時間残業してもほぼ毎日映画を観て映画評を書いていたというのは我ながら物凄い体力と根性と思いますが、さすがにその時代には本を読んでいる暇はありませんでした。

大學を卒業するまで相当本は読んでいましたし、勤め人を早めに辞めてからは図書館に通って借りまくっています。新しめの本を読んでいないのが僕の弱点なのですが、そこまでカバーする時間はないというのが実際ですね。
 勤めの代りに家の為に割く時間が少なからず必要とは言っても、以前に比べれば時間的な余裕があります。しかし、先月少々疲れ気味と感じたので、暫くペースを落とそうかと思案中。

基本的に図書館に埋もれている本をよく読んでいます。デュ・モーリアの「レイチェル」が図書館にありましたので、いつか読んでみますね。
モカ
2019年06月13日 13:43
こんにちは。
なるほど・・・ロマンロランとか読むのは春樹世代迄だと思っていました。
世間知らずですね。
それにしても、「ふたりのロッテ」!!! お姉さまがおられたに違いない。
「罠にかかったパパとママ」を思い出しました。あの頃、ヘーリー・ミルズと
パティ・デュークが2大演技派子役でしたね。
デュ・モーリアは面白いです。全部は読んでいませんが、多分ほとんど、バッドエンドで、でも読後感は悪くないです。「鳥」も怖いという意味では映画より原作のほうが怖いです。(鳥が襲ってくるという物理的な怖さだけじゃない怖さ・・うまく言えませんが)
「エターナルサンシャイン」みたいに記憶を部分的に消せるなら、「レベッカ」の
記憶を本も映画も全部消してもう一度読み直してみたいです。
ホテカル(この言い方、全国区でしょうか?)皮肉なもんで私にとってはこの曲調
こそがロックの終焉を決定づけていますね。それとも彼らはそこまで狙ってたんでしょうか? 
オカピー
2019年06月13日 22:20
モカさん、こんにちは。

>ロマン・ロラン
いや、僕が変わりものなんですよ。流行を追わないから新しいものに大して興味がない。音楽も生まれる前のものもよく聴いています。

>お姉さま
いますよ。親が彼女に買ってあげた「秘密の花園」を読んだのもよく憶えています。

>「ふたりのロッテ」
なかなか面白い設定ですよね。
ドイツ版より「罠にかかったパパとママ」のほうがずっと洗練されて面白かったです。日本では美空ひばりも演じていますね。

>ヘーリー・ミルズとパティ・デューク
そうですね。1960年代の「スクリーン」によく取り上げられていました。

>デュ・モーリア
ファンなんですね。

>うまく言えませんが
そういう怖さってありますね。内田百閒の「サラサーテの盤」(映画「ツィゴイネルワイゼン」の原作)もそうではないかなあ。

>記憶
そうですねえ。僕も特に映画に関して新作には大して期待できないので、まっさらな気持ちで昔の映画に対したいものです。

>ホテカル
関東では余り使わないみたい?(笑)
 イーグルスは元来カントリー・ロック系。「呪われた夜」など時々格好良いギターを聴かせたりしましたが、基本的にはのんびりしたサウンドですね。「ホテカル」(笑)は良くも悪しくもキャッチーすぎる曲で、そこが本格ロック・ファンには弱いかな。しかし、ツイン・ギターは聴き応えありますよ。
 歌詞も面白いので僕流に訳して本館に載せていましたが、JASRACに文句を言われて削除しました。ごく個人的なものですが、確かにルール上はダメなので、仕方がないと諦めました。
浅野佑都
2019年06月14日 02:01
横レスですみません。
 >「ホテルカリフォルニア」
この曲を初めて聴いたころはプロフェッサーと同じく受験勉強中でしたが、真面目でハートウォームなカントリーロックの彼らが、なぜ、喪失感すら漂う、日本人受けするシリアスで美しい曲を生み出したのか不思議でした・・。
 
>1969年以来spirit=酒=精神を置いていない
当時は、ダブルミーニングの意味に気付きませんでしたが、ベトナム戦争後のあの時代のアメリカの精神状況を象徴した曲の中でも秀逸な一曲だと思います。
なお、私事ですが、このアルバムのジャケ写真に使われた「ビバリーヒルズホテル」に一度だけ宿泊したことがあります。

 ビートルズは、リバイバルブームが起こった73年によく聴き、70年代後半はピンクフロイド、エマーソン・レイク・&パーマー等をよく聴いていましたね。
初期のビートルズは優等生ぽく見られましたが、それはデビュー時のイメージ戦略で、革ジャンスタイルの彼らをモッズスーツにマッシュルームカット(これは現代の日本の若者にも何度目かの流行!)で良家の子息風にアレンジして成功→アイドルへという流れでした。
リバプールの労働階級の若者だった彼らが優等生で、ロンドンの中流階級出身のストーンズが不良と思われたのも皮肉ですが・・。

音楽的にもブラックミュージック由来のR&Rのストーンズに対し、クラシックやポップス等、本当に幅広い音楽を取り入れたビートルズ。
実際、当時のイギリスのバンドで、多少は取り入れてはいても、あまりブルース臭がしないのは彼らくらいじゃないですかね?。
ぼくはそれが、彼らの階級や田舎育ち、といった事由からきているんじゃないか?と勘繰っています(笑)
オカピー
2019年06月14日 22:37
浅野佑都さん、こんにちは。

>シリアス
そして、歌詞内容はシニカルでしたね。
ビートルズは別格として、大体のアーティストがエバーグリーンと言われるような真の傑作は1~2曲くらいしか書けない。当時「ホテル・カリフォルニア」はそんな曲になるのではないかと思いましたね。放送部の連中が昼休みによくかけていた記憶がありますが、そもそもうちの学校は音楽をかけたっけ?

>ダブル・ミーニング
僕もCDが発売されて改めて買った時に気付きましたね。1969年はどう考えてもウッドストックですし。
以前、佐藤浩市の発言に関して浅野さんが“反体制の立場としての認識があったのか”というご意見を発されましたか、モカさんが仰られたことは正にこのことでした。僕らより数年早く生れたモカさんは自分達の世代を関ヶ原の戦いにぎりぎり出られなかったような世代と仰います。僕らは大阪冬の陣にも出られなかった世代であり、まして佐藤浩市はそれよりも後ですから、今更ながら浅野さんの仰ることを確認しました。

>ブルース臭がしないのは彼らくらい
後期には幾らか作っているとは言え、彼らが作ったブルース的な曲は重いポップというちょっと変わった位置にある曲ですよね。
ストーンズ、クリーム、レッド・ツェッペリンなど大物と言われるバンドは確かにブルース色が濃いですし、フェイセス、ハンブル・パイ、フリー、スプーキー・トゥースといったバンド(全部英国でまとめてみました)などはブルースとは切れないバンドです。
彼らにはブルースを聴く環境があったということでしょうか。正確には解りませんが、一方で、ビートルズはアイドルにして音楽の革新者だったという例外的なグループでしたね。いくらピンク・フロイドやツェッペリンの演奏や曲の内容が凄くても、普通の女の子をキャーキャー言わせることはできない(笑)。
浅野佑都
2019年06月15日 18:02
 モカさんの、「戦い済んだ関ヶ原に取り残された自分たちの世代・・」も秀逸でしたが、プロフェッサーがすぐ、「(僕らは)大阪冬の陣にも間に合わず・・」と返されたのも上手い!

 もしその時代に生まれ合わせていれば、たとえ実際にバリケードを封鎖しなくとも(坂本龍一などは早熟なのでやっていたようですが・・)個人個人の思考の過程が、現代のような平和な時代のそれとは全く違ってくると思います・・。

その意味で、僕は、純粋に社会運動をしていた団塊の世代の人たちには敬意を表しますし、羨ましいと思う気持ちも多少ありますね(武力闘争を選択したことは絶対に間違いですが)

レッドパージを経験しているハリウッドは、御案内の通り、リベラル色が強く、ロバート・デニーロなんかは事あるごとにトランプ批判をやっていますし、歌手のビヨンセは、スーパーボールのハーフタイムショーで、ブラックパンサーやマルコムXをオマージュするようなステージを披露して、トランプのマイノリティ差別政策を批判しました。

保守派は、ネオナチが軍服着て粋がってるのと同じだ、と揶揄しましたが、そうではないと思います・・。
アメリカでは、有名人が政治的信条や意見を表明しないということは、現状を追認=保守派と捉えられることが多いですからね。
レーガン大統領が狙撃されたとき、救急車の看護師に「君が共和党員だと良いのだが・・」と言ったのは有名ですね。

 今、香港でもデモが行われていますが、流石に現代で、天安門のような事は起こり得ないとは思いますが、どうでしょうね・・。
モカ
2019年06月15日 18:02
ビートルズはどこかから3小節くらいをすごく上手にとってきますよね。
それで、アレンジが上手くて自分の色に染めてしまいますし。 
私、エルモア・ジェームスとか好きでよく聞いてましたが、「レボリューション」の頭のッジャジャジャジャジャ~のギターがエルモア由来だとはまるで気づきませんでしたもの。 (私の感が悪いとも言えますが)
ビートルズのような革新者はつらいですね。どこまでも革新者であることを求められがちで。そりゃ続きませんわね。あれが限界でしょうね、4人でやるのは。あの屋上の衛星放送ですか?あれを見たときには、感の悪い私にも終末観が伝わってきました。
その点ストーンズみたいにベースにブルースがあると何かと便利で、あのややこしいタイトルのレコード(昔のお菓子のおまけみたいなキラキラした絵が動くのがレコジャケに貼ってるあれ!)で大コケした後に「ベガーズ・バンケット」を出したら、前作がマイナス100点でもプラス200点くらいのスコアが出せてプラス100点で名誉挽回できましたもん。ジョージ・ミラーのプロデュース力のたまものだとしても、50年たった今聞いてもかっこいいです。50年保証付き! 火事場のくそ力でしょうか?
教授がおっしゃるようにロンドンっ子にはブルース環境があったんでしょうね。
お師匠さん的存在のアレクシス・コーナーとかジョン・メイオールとかがいましたから。ストーンズが不良のイメージで売り出したのはマネージャーをかってでたオールダムの戦略で、写真を撮るときに笑うなとかお揃いの服なんか着なくていいとかのイメージ戦略が効を奏したんですね。エスプタインの下で働いていたオールダムがビートルズの2番煎じ的イメージを追わなかったのが良かったんですね。
この頃の音楽の話大好きです。

オカピー
2019年06月15日 22:08
浅野佑都さん、こんにちは。

>団塊の世代の人たち
そうですねえ。
 姉なんかは少々嫌っていましてね、幼稚園の子供がうるさいなんて言う爺さんは学生運動した連中だろうなどと言い、一部当たっているような気もしますが、学生運動をした人たちが皆攻撃的な人たちとは限りますまい。

>武力闘争を選択したことは絶対に間違い
その中でも過激な人たちが感心できないことを色々としでかしましたが、おかげで未だに共産党員たちが嫌われていますね。僕は一般的な共産党員や議員さんたちは暴力とは関係ないと思っています。今とはなって共産党を名乗らなくても良いとも思う。

>(アメリカの)リベラル
ハリウッドは良くも悪しくもレッドパージがトラウマになっていますから、仰るようにリベラルになりますし、沈黙は保守を意味するというのもその通りでしょうね。
 日本では芸能人が政治的発言をすること自体が悪のような風潮があります。この間の佐藤浩市の発言など殆ど政治的と言えないのに、牽強付会的に解釈して安倍支持派が大騒ぎしましたが、どちらにしてもそれが日本の限界。

>香港
場所がまだ香港ということもあり、天安門のようなことにはならないと思いますね。
 天安門と言えば、NHK[クローズアップ現代」がかつて“天安門広場内では死者はいない”という内容を放送したことに対して、保守(厳密には保守を名乗っている単なる全体主義者)がこれを中国寄りの偏った報道とYouTubeで加工して流しているのを見たことがありますが、この番組の言ったことは彼らの大好きな産経新聞を含めて世界のメジャーなメディアが全て認めていることで、別に中国寄りというわけではない。全体主義右派のNHK=左派という思い込みは出鱈目も甚だしいですね。
オカピー
2019年06月15日 22:42
モカさん、こんにちは。

>3小節くらいをすごく上手にとって
再構築がうまいですね。バディ・ホリーなども上手く取り込んでいます。
リトル・リチャードやチャック・ベリーのカバーもうまく白人音楽化しつつ、本来の黒人音楽らしい粘り気も残している気がします。

>「レボリューション」
僕はエルモア・ジェームズ自体を大して知らないということもあって気づきませんでしたが、するとジェームズが好きそうなジョージ・ハリスンの提案でもあったのかな?なんて思いますね。

>屋上の衛星放送
あれはゲリラ・ライブで特に放送を意識したわけではないですが、映画になって観られたように本当に重苦しい気分が濃厚で、断末魔の声と言っても良いくらいでした。

>あのややこしいタイトルのレコード
正式に云うと「ゼア・サタニック・マジェスティーズ・リクエスト」ですね。ビートルズの「サージェント・ペパーズ」に影響を受けたコンセプト・アルバムで、一般的に評価が高くないですが、僕が一番最初に買ったのがこれ(笑)。「べガーズ・バンケット」はブルース色が強く仰るように断然評判が良いです。では、これから久しぶりに聴いてみましょう。

>ジョン・メイオール
エリック・クラプトンが加わった名盤「ブルースブレイカーズ・ウィズ・エリック・クラプトン」を持っています。クリームほどは聞き込んでいませんけれど。
彼の下からはフリートウッド・マックも生まれていますね。

>オールダムがビートルズの2番煎じ的イメージを
>追わなかったのが良かった

なるほど。その辺の関係性がよく解りました。僕はどちらかと云うとビートルズ側から見てしまうので。
浅野佑都
2019年06月17日 02:35
>幼稚園の子供がうるさいと言う爺さんは学生運動した連中
比喩や暗喩が巧みなのは姉弟の血ですね(笑)

>彼らが作ったブルース的な曲は重いポップ

プルフェッサーは違うか知れませんが、僕が初めてストーンズを聴いた時の印象は、「(ビートルズと比べて)なんてつまらない音楽なんだろう!」でした。
特にチャーリー・ワッツのドラムが、リンゴの曲に合わせた千変万化のドラミングに対して、単調で稚拙に思えて。
実はそれ以前から、レッドツェッペリンやディープパープル、クリームといったロックの教科書的なバンドは聴いていまして、数年たって、B・B・キングとかロバート・ジョンソンなどを聞きかじり、ようやくストーンズの音楽が耳に入るようになったんですね。
そうなると、今度は逆にビートルズを忌み嫌い始め、10年間くらい全く聴かない状態に(今はまた、彼らの音楽を聴きこんでいます)

再び、前述のビートルズの出自に触れますが、僕が思うに、高学歴の人ほどブルーズにはハマりやすいのではないかと。

私事ですが僕は、小、中学校では優等生で、家で自習などしなくとも、勉強で人の頭の後ろを見たことはなかったのです(その後、高校生になり、同学年のプロフェッサーのような秀才たちを知り、己の井の中の蛙ぶりに愕然とするわけですが笑)

何が言いたいかと言いますと、学校の勉強の勝者である優等生に理解できない世の中のあれこれの事柄が、ブルースには詰まっていて、そういう自分に無いものに惹かれるのでは?
ビートルズの4人の中には初めからそういったものが備わっていた、特に、ジョン・レノンに。
リンゴは、「ポールの作る(メロディアスな)曲よりも、ジョンのほうが(ロック調で)叩きやすい」と言っていますし。

もし僕が大学で100年後に残るロックの定義を講義するとしたらジョンの音楽を取り上げるでしょうね!
モカ
2019年06月17日 14:53
高学歴ほどブルースにはまりやすい、これは関西地方に関してはほぼないですね。
70年代初めの京都、大阪は「ど」がつくほどのブルースバンドがいっぱいありました。「こてこて」(意味つうじてますでしょうか?)ブルース!
有名どころでは、憂歌団、上田正樹&サウスtoサウス、ウェストロードetc・・
全国区ですが浅川マキ!!!(学祭の女王なんて言葉はまだなかったけど、あれば浅川マキでしたね。)
もちろん、高学歴でブルース好きも大勢いると思います。ポール・オリヴァーの本を読んで勉強したエリートもいるかもです。
かく言う私だって、こんな論理的思考能力ゼロのあほな婆さんですが、当時の女子の大学進学率からいったら高学歴ですもん。日本の大学教育なんてろくなもんじゃない見本みたいなもんです。(大学入学当時、例の関ヶ原で残党が暴れてまして、やたら休講が多いのをいいことにレコード代やらお洋服代やらを稼ぐのに忙しく自主的勉学に励んでいなかっただけですけどね。一応、戦が済んでて良かったです。私なんか下手に関わったら自己批判させられて、つるし上げ間違いなし)
とりあえず、私の経験してきた世界ではブルース好きと学歴は関係ないですね。
関西人、特に大阪人は本音で生きてますから人間の欲望がドロドロ出てくるのが好きな人が多いんじゃないかな。で、深刻な方向に走らずに笑い飛ばしてナンボの世界です。音楽を頭で聴いてませんね。下腹か腰にドーンと来るのがいいんでしょうね。
危ない、危ない、これ以上言うのはやめましょう。あ~関西人を代表して語るのは疲れます。関西のブルース好きさん、これを読んでおられたら「せやせや!ほんまやわ! 俺なんかな~」って加勢してください! (ブルースって英語で聴いてるから
澄まして聞いてられるけど、きわどいを通り越した赤面モンの歌詞多いですよね)

オカピー
2019年06月17日 22:16
浅野佑都さん、こんにちは。

>ローリング・ストーンズ
ビートルズを一番聴いていた頃、ストーンズは専らキャッチーなシングルばかりだったので、それなりに楽しんでいましたね。
少し後でLPで聞くと、ブルース系の曲がガキの僕には余り面白くないと感じましたが、耳馴染みの良いメロディーか豪快なベースを求める年齢なので仕方がなかったでしょう(笑)

>ロバート・ジョンソン
彼の音楽を聴くと、クラプトンのLP「フロム・ザ・クレイドル」そのものという感じすらあります。彼に馴染めばストーンズに入って行けるでしょうね。

>高学歴の人ほどブルーズにはハマりやすいのではないか
モカさんが少し異論をはさんでいますが、モカさんもある程度想像しているように、関東では事情が違うかもしれません。
 学歴というより知性のレベルによるのかなと僕は感じますね。大体中学時代英語のできない連中は洋楽など聴いていなかった。ビートルズだけは例外でしたが、それでも学力最下層の面々はまず聴かなかったと思います。
 浅野さんも経験しているように、僕らの高校では洋楽を聴くのが当たり前だったと思いますが、ブルースを聴くと公言していた人はさすがに知りません。せいぜいブルースも取り入れていたボブ・ディラン好きくらいです。

黒人は自らの音楽ですから学歴・知性レベルを問わず自然と入れるところがあるでしょう。現在ラップが隆盛で、ブルースを好んで聴く人は少ないでしょうが。翻って、ブルースを聴く白人はインテリ層でしょう。

>ロックの定義
僕は演奏ができないので、講義は無理です(笑)
ジョンは行動自体が反体制的でロックンロールでしたね。
オカピー
2019年06月17日 22:43
モカさん、こんにちは。

>高学歴ほどブルースにはまりやすい
正確には解らないところが多いですが、関東は、歌詞が解らないと“歌”を聴かない人が多いので、英語力の乏しい人が洋楽を好んで聴くことは少ないように感じますね。ビートルズやごく一部のメロディアスな洋楽は聴きますが、大体学力の低い人は歌のない音楽を聴かず、聴くなら歌詞が解る日本の歌という人が多い。多分関東には理屈の人が多いのではないでしょうか。

>関西人、特に大阪人は本音で生きてますから人間の欲望がドロドロ出てくるのが好きな人が多いんじゃないかな。

正に関東人との差が出ていますね。上でも説明したように、関東の学力の低い人は、“音楽”を聴かないんですよ。自分が歌える歌のみを聴く。
現に、「“美しきチャレンジャー”(昔のスポ根ドラマ)のベースが凄いとか、ちあきなおみの“雨に濡れた慕情”のピアノが渋い」と歌謡曲好きの兄に言うと、彼は「俺は歌しか聞かないから気づかなったなあ」などと言うので、呆れましたよ。
浅野佑都
2019年06月18日 02:49
いやあ、これは一本参りましたねぇ(笑)
よろしいですか?プロフェッサー、コメント欄をお借りして。
モカさんの挙げた在阪の3バンドは、有名になってからですがもちろん聴いていますし、浅川マキは、拓郎陽水を聴く前からFMで自分の部屋に流し、音楽雑誌の「新譜ジャーナル」で買ったばかりのギターで爪弾いた事も。その後、文通相手だった東京の私立中学の女の子からブレイクまえの荒井由実を紹介されて彼女の影響でそっち系に走り(笑)
あのまま成長していれば、暗い、いっぱしのブルースを語る青年になっていたでしょう!

西京極に知人がいて、年に3回ほど1週間くらい京都に滞在しますが、その都度、阪急線で大阪まで足を伸ばします。
京都シネマとシネ・リーブル梅田の年会員で、在阪のときは観光そっちのけで映画と大阪のレトロな喫茶店巡りしていますが。
そんな経緯もあるので、モカさんの言われることは直感的に納得できるものがありますねぇ。
京、大阪は存在自体がブルースとも言えますね!(もちろん、大阪人と京都人は違いますが)

>英語のできない者は洋楽を聴かない
僕は、中学のころから仲間とバンドを組んでビートルズやサイモン&ガーファンクルなどを演奏してましたが、勉強の不得意な連中はキャロルをコピーしてたので、まあ、大雑把にいえば映画を字幕で見るか吹き替えで見るかの違いかもしれませんね(笑)

>ちあきなおみ
僕らの子供時分は、彼女は「XプラスYイコールラブ」のようなお色気際物的な歌手でしたね。彼女に怪曲「夜へ急ぐ人」を提供した友川かずきはフォークに分類されてますが、紛うことなきブルース歌手でして、ユーチューブで、ちあきなおみの紅白でのこの曲の熱唱を聴くと、もし、彼女が夫の郷鍈治の死後も歌い続けていれば超えた存在になっていたかもしれませんね。
浅野佑都
2019年06月18日 02:59
>歌い続けていれば
失礼、ジャニス・ジョプリンを・・が抜けていました。
モカ
2019年06月18日 15:41
一本参らせてしまいましたか・・・失礼いたしました。年甲斐もなくついむきになってしまいました。思うに関西の人間は金勘定以外はええ加減なんで、歌詞の意味が分からなくてもへっちゃらな人間が多いんですよ、きっと。それより、ギターリフのかっこよさとか、声が色っぽいとか、直截的にアピールしてくるものに惹かれてしまうんでしょうね。(少なくとも私は)
私なんか、当時何年間かレボリューションを革命賛歌だと思ってましたもん。偉そうに自慢げにいうことではないですが。
でも当時(70年前後)モダンジャズを主に聞いていた人達は確かに高学歴だったような気がしますね。 インテリっぽいというのか、今でいう意識高い系? オーディオにもうるさそうで。たまにカートリッジを買いに行ったりするんですけど、うるさそうな団塊おやじが中古オーディオを値踏みしてますね。
団塊世代ですが、とにかく頭数が多いんで、学生運動していた人なんてほんとに少数派ですよ。暴れてたから目立っただけで。実際は中卒で集団就職が主流の時代で、結局彼らは「万国の労働者と連帯」とか言ってましたけど、かつての同級生とさえ連帯できなかったんでしょうね。
共産党がそんなこといってるんですか。気の毒に・・・民青ですよね? 
良く知らないのにいうのもなんですが、民青ってバカにされてましたよ。
ミンゴロとか呼ばれたりして・・・その武力闘争?とやらから距離を置いてたことで
「日和見」とか言われてたのかな? ほんと、分からない時代です。「総括」とか偉そうな事言ってたけど、最終的に自分を「総括」したのかな? 日大の秋田なんとかさんが唯一したとか聞いた気がしますが。
オカピー
2019年06月18日 21:03
浅野佑都さん、こんにちは。

モカさんへのレスについてはとりあえず首を突っ込まないことにします(笑)。

>キャロル
そうそう。
中学生時代の知合いに、会うたびにキャロルの話をする連中がいました。申し訳ないですが、英語では殆ど点の取れないグループ。しかし、その中のK君は水彩画が抜群に上手くて僕をいつも吃驚させていましたが、結局ヤクザになっちゃって。

>怪曲「夜へ急ぐ人」
昨年だったか、ちあきなおみの6枚組CDを借りた時に「この曲知っとるわあ」と思いましたが、先ほどYouTubeでチェックしてみますと、TVの歌唱の方が断然凄いですね。確かに怪曲と言うべし。

>夫の郷鍈治の死後も歌い続けていれば
本当に残念ですよねえ。
ジャニス・ジョプリンとの比較は思い浮かびませんでしたが、こういう曲を聴くと、そういう気持ちにもなりますね。
オカピー
2019年06月18日 21:49
モカさん、こんにちは。

>レボリューションを革命賛歌だと思ってました
ちょうど今日「グッバイ・ゴダール!」という映画を観ました。マオイズムを軸に1968年革命騒ぎに関わるジャン=リュック・ゴダールのお話で、ジョン・レノンはこういうのを揶揄ったんだなと思いつつ観ていましたよ。
この曲を聴いた欧州の左翼連中がビートルズのレコードを焼いたりしたという騒動も今に伝わりますね。

>モダンジャズを主に聞いていた人達は
>確かに高学歴だった

これは確かですね。クラシックもそうですが、歌のない音楽(メロディアスなイージー・リスニングは別)や演奏そのものを聴くというのは、意識の高い人でないと無理だと思います。
 また、1970年頃はオーディオが一番騒がれていた頃でないでしょうか。僕も一時凝りましたが、散財して懲りました(こういうダジャレが好きです)。
 バカ高いのを別にして、生涯一番凄いと思ったカートリッジはビクターのX-1ですが、ホコリに弱いという欠点があり、当時のホコリ対策では上手く対応できなかった。シュアやオーディオテクニカと比べても、同じレコードとは思えない音になる。レコードなのに生演奏を聴くような錯覚に陥れてくれましたよ。あんな興奮はなかったなあ。

>とにかく頭数が多い
あはは。
 この辺の感覚は実際に当時の環境を肌で知っている人ならではですね。僕の兄は歌を聴いてもその伴奏は聞かないように、知性とはほぼ無援で大学にも行っていませんが、行っていたらその辺の事がもっと解ったのになあと思いますよ。

>総括
映画などを通してよく聞く「総括」という言葉くらい嫌な言葉はないですね。共産主義(の理想)は必ずしも嫌いではないけれど、共産主義者の言動は好きになれない。そもそも全体主義は僕から最も遠いところにあるもので。
モカ
2019年06月18日 23:02
私が小学校1年生の時、学年3クラスでしたが、6年生の教室が6部屋くらいあったような覚えがあります。校舎の端から端まで6年生。
先日カートリッジから針がぶら下がってて無理に押し込んだんですが、なんだか危なそうだし、モノのカートリッジに付け替えて、聞くつもりじゃなかったけどせっかくのモノ針だし、リヴォルバー聴きました。これ聞くと思春期鬱な気分がよみがえるんですけどね。また、オーディオのこと、教えてください。
兄弟はいいもんです。悪く言ってはいけませんよ。身内だからこそこうあってほしいという思いはあるから仕方ないですけど・・・
こうしてご縁ができた方が「総括」嫌いな方で良かったです。
オカピー
2019年06月19日 22:27
モカさん、こんにちは。

>6年生の教室が6部屋
悪質な違反をして免許取り上げをくらい、週に二回ほど車に乗せている近所の人が多分昭和26年の生まれで、それより少し上の人が凄かったと言っていますね。それほど少なくなかった僕らが二教室、彼らが三教室。団塊の世代は教室をぎゅうぎゅう詰めだったそうです。

>モノ針
ステレオ盤をモノで聴くのも面白いですね。僕はそもそもモノのレコードを余り持っていないですが、モノのレコードはステレオ針よりモノ針が良いでしょうね。
不思議なことにモノの盤はCDの形で持つようになりました。

>兄弟はいいもんです。悪く言ってはいけませんよ。
叱られてしまいました・・・
趣味に関しては専ら姉由来なのですが、オーディオ好きは兄由来なのです。兄はまともに音楽は聴きませんが、音を聴くのは好きだったんですね。ビクターのX-1などを買ったのは既に働いていた兄で、一緒に聴き比べしたものです。凄かったのはオートバイ雑誌の付属のソノシートのバイクの音。兄はバイク好きでしたから、楽器以上にバイクの音が解る。目の前にバイクがあるような音がして腰を抜かしたんですよ。ペラペラのソノシートからあんな音が出るのですからねえ。

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