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zoom RSS 映画評「ナラタージュ」

<<   作成日時 : 2018/11/16 08:51   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2017年日本映画 監督・行定勲
ネタバレあり

行定勲監督の恋愛映画。島本理生の同名ベストセラー小説の映画化である。

映画配給会社勤務のOL有村架純が、後輩社員・瀬戸康史に見つけられた懐中時計について語るうち、高校演劇部時代の顧問教師・松本潤に抱き続けた切ない慕情を思い出す。
 高校で孤独を抱えた彼女は、若い教師に演劇部に勧誘されることで救われ、彼が精神的に参ってしまった妻・市川実日子と別居状態にあることを知り慕情を募らせるが、勿論実らぬ恋である。
 大学2年になった彼女は、卒業公演がピンチであると救援を要請される。練習を重ねるうちに親しくなったピンチヒッターの一人・坂口健太郎から言い寄られるが、先生への思いは断ち切れない。
 しかるに、先生が妻との関係復活を求めていることに知ると、思い切る為に坂口青年の交際を受け入れる。しかし、若者は嫉妬深く、後輩部員の自殺騒動で関係者が鉢合わせしたことを契機に彼と別れ、先生からも懐中時計を貰って離れていく。

最初のうちはしっとりしていてなかなか良いと感じた。回想形式にした為に若干長めになってはいるが、三分の二くらい進むまではもう少し★を進呈できると信じて観ていたものの、先生との関係がこれ以上進まぬと決定的になってから屋上屋を重ねるような場面が続き、些か食傷してくる。

しかし、ヒロインを映画配給会社社員にし、好きな映画を結婚した後も思いを断ち切れない男女を描いたフランソワ・トリュフォー監督「隣の女」にしたこと、ヒロインが名画座で女性と妻ある男性との腐れ縁を描いた成瀬巳喜男監督「浮雲」を見ている場面を入れたことは映画の殊勲である。
 原作には「浮雲」は出て来ないらしいから、映画「ナラタージュ」は「浮雲」の現代版を狙うと共に、一部の観客(真の映画ファン)に対して報われない愛を強調する効果を引き出したと思う。「浮雲」の男女が伊香保温泉を歩く場面と似たところまである。行定監督の同作へのオマージュであろう。

20分がとこ短ければ、「隣の女」「浮雲」との合わせ技で、最低でも★一つ場合によれば☆一つ余分に進呈できたかもしれない。

2017年から柔道の“合わせ技一本”はなくなった。世の中変わっていくね。

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ナラタージュ
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