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zoom RSS 映画評「妖刀物語 花の吉原百人斬り」

<<   作成日時 : 2018/10/24 09:53   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
1960年日本映画 監督・内田吐夢
ネタバレあり

三代目河竹新七の歌舞伎狂言「籠釣瓶花街酔醒」を依田義賢が換骨奪胎的に脚色し、内田吐夢が映画化した時代劇。

「妖刀物語」はサブタイトルらしいので、本作は“は行”に置きます。

絹を製造・販売している商人・次郎左衛門(片岡千恵蔵)は、顔に大きな痣がある為に妻を娶ることに苦労する。ある時江戸へ見合いしに行くが、どうも余り芳しくない。仲人に相当する越後屋は折角だから吉原に社会見学に行きましょうと勧誘する。それもそうだと受けた彼は、遊女玉鶴(水谷良重)に優しくしてもらい、すっかり入れ込んでしまう。玉鶴は岡場所上がりで上昇志向が強く、そこに主人(三島雅夫)と女将(沢村貞子)が目を付け、この世間知らずの大尽に大金をできるだけ出させようと悪計を画策、彼は見事に嵌って行く。
 折しも桑が冷害でダメになって商売の再建に大金を使い果たし、玉鶴への投資が立ち行かなくなる。本来養子である次郎左衛門は、実父が残した名刀を金策の為に売ろうとするが、抜いた人間に影響を与える妖刀であるとして誰も引き取らない。八方塞がりになった彼は、家を配下の者に譲り京へ出ると偽って家を離れ、吉原に向い、妖刀を抜き、花魁お披露目の道中に入って自分を誑かした連中に次々と斬りかかってゆく。

真面目な男性が女性により零落していく悲劇はドイツ映画「嘆きの天使」(1930年)など色々とあり、本作においては主人公の人物造型がその型にはまっているものの、古典ものに強い依田義賢の脚本は刀が突然出て来るのがやや不自然であることを別にすると悪くない。花魁お披露目における凄味のあるカメラワークを始め内田監督がそれをきちんと映像に移しているが、役者に難あり。
 片岡千恵蔵に世間知らずの田舎商人は似合わず、60歳近い実年齢で妻探しに奔走というのも些か無理がある。台詞はいつもより聞き取れる(笑)。水谷良重は好演だが、品がない。岡場所上がりとは言え、花魁を狙うにはもう少し気品が必要だろう。三島雅夫と沢村貞子は自家薬籠の物とした悪役で、さすがに上手い。

片岡千恵蔵はわが群馬県出身。群馬県は日本一の絹生産量を誇るが、原作では本作の舞台は現在の栃木県らしい。同じ北関東で、やはり絹の生産が多かったのだろう。

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