映画評「ジャスティス・リーグ」

☆☆★(5点/10点満点中)
2017年アメリカ=イギリス=カナダ合作映画 監督ザック・スナイター
ネタバレあり

「バットマンvs.スーパーマン ジャスティスの誕生」の続編。正編以上に「アベンジャーズ」のDCコミックス版という印象を強くする。

所有する者に絶対的な力を与える三つのマザーボックスなる物を集め始めた悪漢ステッペンウルフ(声:キアラン・ハインズ)の目論見を木っ端微塵にしようと、バットマン(ベン・アフレック)がワンダーウーマン(ガル・ガドット)と手を組み、強力な布陣を敷くべく、他のメンバーを探し始める。かくして集まったのが超高速で移動できるフラッシュ(エズラ・ミラー)、陸水両棲のアトランティス人アクアマン(ジェイスン・モモア)、サイボーグ(レイ・フィッシャー)という面々。しかし、これでもまだ力不足ではないかと前編で死んだスーパーマン(ヘンリー・カヴィル)を蘇生させることになる。以下の展開は推して知るべし。

監督がザック・スナイダーなのに細切れカットでないのにビックリ。Allcinemaの解説を読むと、スナイダーが娘の自殺で途中降板し、何と「アベンジャーズ」の監督ジョス・ウェドンが完成させた、とある。編集の任に当たったのがじっくりカットを繋ぐウェドンなので非常に見やすくなったのである。しかし、ライバルに当たる作品シリーズの監督を起用するという発想に再びビックリ。社会人野球のトーナメントで負けたチームの有力選手をメンバーに加えても良いというルールがあり、それに近い感じでござる。

「円卓の騎士」風の幕切れを見ると、アーサー王伝説がモチーフの一つになっているように思う。スーパーマンがアーサー王、マザーボックスはお話を進めるツールとしてエクスカリバーに相当しようか。エクスカリバーは誰にでも持てるものではありませんがね。

総じて、見やすくなっているし、退屈もしない反面、ストーリー展開が拙速に感じられ、不満である。テンポが速いのが良いように考える風潮があるが、拙速になってはいけない。過ぎたるは猶及ばざるが如し、冗長と同じく積極的な興味が続きにくいからである。脚本の出来が「アベンジャーズ」とかなり差がある、と思う。ワンダーウーマンが登場する作品では文字通り「ワンダーウーマン」のほうが大分面白い。

日本での評判の方が本国より良いみたいだなあ。日本の映画サイトを訪ねてみても、採点はミーハー度に比例する。当たり前か。

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