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zoom RSS 映画評「エル ELLE」

<<   作成日時 : 2018/09/15 09:29   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2016年フランス=ドイツ=ベルギー合作映画 監督ポール・ヴァーホーヴェン
ネタバレあり

何でも屋ポール・ヴァーホーヴェンとしては「氷の微笑」に近い内容だが、タイプやテイストとしてはいかにもフランス映画っぽい。

ゲーム会社を経営している中年美人イザベル・ユペールは、ある時家に侵入してきた何者かにレイプされるが、警察に通報しない。父親がおよそ30年前に突然28人を殺した殺人犯である為に今でも時々嫌がらせを受けていて、その一つかもしれない。社内で彼女の顔を張り付けたエロ系画面が出回る。犯人の仕業か。この辺りはサスペンスを構成している
 その一方で、ヒロインは親友の夫と情事を楽しんだり、隣の銀行員にちょっかいを出したりする。彼女の母は老いらくの恋をして若い男と結婚をした後脳梗塞で死亡、釈放申請が却下された父親は彼女が面会に行くと連絡したその日に自殺する。そんなある日再びレイプ犯が襲撃してくるが、目出し帽を取ってみると隣の銀行員。それを知っても彼女はその後レイプごっこの情事を楽しむ。しかし、結局それが祟り、そこへ帰って来た息子に銀行員は撲殺されることになる。

「氷の微笑」よりぐっとドラマ寄りの作りで、イザベル扮するヒロインに限らず本作に登場する人物はおしなべて好色度が高いが、作者はそこに男女の区別を付ける。女性VS男性の構図をはっきり示し、一種のフェミニズム映画としている。
 即ち、男性は色情に溺れるだけで情けなく、女性は性欲を力にさえする強い存在という対照が浮かび上がっているように僕は感じる。暴行した末に殺される形の銀行員の妻に「夫(の変態性)に付き合ってくれて有難う」とまで言わせているのだから。男性には当然「女は怖い」という印象を残す。

イザベル・ユペール主演の作品によくあるように、彼女の演技を見る為の映画と言うべし。

ヒロインの苗字はルブラン。少年時代アルセーヌ・ルパンのファンだった僕はその作者モーリス・ルブランを当然思い起こす。ルブランという名は小説でもよく出て来る。フランスではありふれた名なのかな?

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エル ELLE
一人暮らしをしているゲーム会社の女性社長ミシェルは、自宅で覆面の男に襲われる。 その後も、送り主不明の嫌がらせメールが届き、自宅には誰かが留守中に侵入した形跡が残されていた。 過去の経験から警察を信用していない彼女は、自ら犯人を探し始めることに…。 サスペンス。 ≪犯人よりも危険なのは、“彼女”だった―。≫ PG-12 ...続きを見る
象のロケット
2018/09/15 21:53
「ELLE」
イザベル・ユペールが凄い。どう凄いかというと、どうもこうもなく凄い。それでは身も蓋も無いのでこう言おう。強い女…だがしかし常に芯の部分では孤独にしか生きられなかった、強い女の業の表現が絶妙である。壮絶な過去を持ち、ほろ苦い結婚生活を経て、今は独り身。ゲーム会社の社長を務めるやり手の女。だが敵も多い。そんな彼女がある日、自宅で暴漢に襲われる…。セクシャル・サスペンス?どの分野に位置付けるべきかは判らないけれど。フランス人ってみんなこんな?アモーレの国だから?いや、アモーレはイタリア語である。同じラ... ...続きを見る
ここなつ映画レビュー
2018/09/18 17:19
「エル ELLE」☆正しい隣人の愛し方
原作が凄いのか、監督が凄いのか、女優が凄いのか… 確かに言えるのは、フランス映画なのが成功のカギだったことと、このミシェルを演じたイザベル・ユベールの醸し出す雰囲気が絶妙だったってこと。(ネタバレで書きます) ...続きを見る
ノルウェー暮らし・イン・原宿
2018/10/13 10:24

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