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zoom RSS 映画評「鴛鴦歌合戦」

<<   作成日時 : 2018/08/20 10:20   >>

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☆☆☆★(7点/10点満点中)
1939年日本映画 監督マキノ正博
ネタバレあり

「狸御殿」ほど有名ではないかもしれないが、オペレッタ時代劇の小傑作。映画としては小傑作だが、オペレッタ時代劇としては大傑作である、という意味でござる。「おしどりうたがっせん」と読む。二回目の鑑賞。

浪人の片岡千恵蔵は、隣に住む傘張浪人・志村喬の娘・市川春代とつんでれ的な相思相愛の仲であるが、親同士が決めた武士の娘・深水藤子という許婚者がい、さらに富商の娘・服部富子にも言い寄られている。逆に、市川春代を側室にと、バカ殿様のディック・ミネが所望している。
 志村は「なんでも鑑定団」によく出て来るタイプの素人骨董収集家だが、その全てが骨董商につかまされた偽物である為、娘を差し出さない条件として要求された五十両が用意できず、結局は夜逃げする羽目になる。
 ところが、その途端に、麦こがしを入れていた壺が大珍品であることを判明する。さて、この騒動はどうなるのか。

という誠に他愛ないお話で、浪人をめぐる三人の美女という構図とのんびり時代劇によく使われる骨董品という素材とを上手く組み合わせて大変楽しい。現代語ミュージカルで、“シャン”など江戸時代にあろうはずもない言葉も頻々と使われるが、勿論ミュージカル・コメディーにおいてそんなことを指摘するのは野暮の極みと言うべし。

3曲くらいの使い回しで、しかも非常に耳馴染みの良い曲ばかりにつき、終わった時には口ずさめるほど。展開は極めてスピーディーで、69分という短尺がさらに短く感じられるほど面白味が途絶えない。かなり即席的な脚本と思われ、片岡千恵蔵以外は、役名は演ずる役者から案出されている。

戦時中(実際には戦争前夜、日中戦争を考えれば戦時中)にこんな楽しい作品があったとは、と驚く人が多いが、寧ろ逆で、暗い世相だからこそこういうやけくそ気味の楽しい作品が作られたという側面と、また検閲の為にこういう現実社会と関連付けようがない作品に映画会社が活路を見出したという側面があったと聞く。

未見の方にお薦め。

「ラ・ラ・ランド」よりビックリしますぜ。

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