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zoom RSS 映画評「犯人は生首に訊け」

<<   作成日時 : 2018/08/01 09:45   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2017年韓国映画 監督イ・スヨン
ネタバレあり

日本では正式な形で劇場公開されていないが、未公開とも言えない韓国製心理サスペンスである。

かつて連続殺人があり最近殺人死体が発見されたばかりの街に、経営破綻にした元開業医チョ・ジヌンが先輩医師のクリニックに一時的に腰をかけざるを得なくなって、越して来る。借りたアパートの大家で精肉店主人キム・デミョンの父親シン・グから内視鏡麻酔で殺人告白と思われることを聞き、その日から彼はかつての連続殺人や今回の殺人にこの父子が関わっているのではないかと思い始める。
 ある時別れた妻がこのアパートを出た後行方不明になったと警察が連絡しに訪れる。半分は捜査のつもりらしい。クリニックの看護婦イ・チョンアを追いかける男を見て救難しようとするが昏倒させられる。
 目を醒ますと元刑事を名乗るソン・ヨンチャンがいて、精肉店親子を疑っていると言う。何とか証拠になる頭部を発見しようと精肉店に入り店主と格闘、警察に御用となり、結局は精神障害で病院に送り込まれる。

これだけで終われば主観ショットを客観ショットに見せかけたインチキ・サスペンス「シークレット・ウィンドウ」と変わらず、酷評することになっただろうが、この後二つ目のどんでん返しがあり、努力賞として★一つ分余分に進呈する。そのどんでん返しの扱いも完全なるどんでん返しではなく、主人公がかなり幻想を見ていたのは事実であるようであるし、最後のどんでん返しも部分に留まる模様。だから、彼が考えるように全てが仕組まれていたわけではなく、偶然が彼を最初の女性資本家(これは本当か?)と妻を殺した犯人に仕立てたというのが正解なのであろう。

最後の数ショットが全て現実であるとすれば、一番の悪党は看護婦である。彼が盗んで服用していることになっている薬を転売しているらしく、彼に犯行を擦りつけているのだから。彼女が素直に自白していれば警察の捜査も少し変わったかもしれない。
 しかし、どれが本当の主観ショットでどれが客観ショットなのか判然としないのではどんなストーリーも拵えられ、どんな解釈も可能になってしまうので、論理的に映画を観る人には全くお勧めできない。これもまたインチキ・サスペンスには違いない。

僕は、全て幻想でした(夢落ち)で終わると思っていたが、さすがにそれはしなかった。しかし、「シークレット・ウィンドウ」のような手法でなく、もっときちんと作りさえすればそのほうが本当はマシなのである。

邦題に批判があるが、僕はこの邦題により観る気になった。レッシングは「ハンブルク演劇論」の中で題名が余り内容を示してもダメだ、と言っていたような気がするが、日本では題名が内容を示すことが多い。但し、本作の場合、生首がヒントになるわけでもなく、内容とは違いますがね。

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