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zoom RSS 映画評「トリガール!」

<<   作成日時 : 2018/07/13 08:47   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2017年日本映画 監督・英勉
ネタバレあり

1977年に始まった通称“鳥人間コンテスト”はTVで放映され、十年ほど観ていた。その中で人工プロペラ機と言われる部門に出場する工業大学チームの活動を描く青春映画で、原作は芝浦工業大学出身の作家・中村航の同名小説。

流されて生き、何気なく眼鏡の男ばかりの工業大学に入ってしまった女子学生・土屋太鳳が、一目で惹かれた人力飛行サークルの部長・高杉真宙にスカウトされ、そのパイロット部門に所属することになる。3年間片道20キロの道を通っていた高校時代の力は十分発揮されるが、暫くサークルに顔を出していない間宮祥太朗と高杉のコンビが既定と知り失望する。
 やがて高杉がテスト飛行で負傷する。高杉はぎりぎり間に合う程度の負傷ながら、間宮は何故か犬猿の仲の太鳳嬢を相棒に希望、この二人で本番に臨むことになる。

古厩智之監督「ロボコン」(2003年)や矢口史靖による一連の青春映画と通底する作品ではあるが、作り方は似て非なるものである。それらの作品はコミカルに進めながらもそのコミカルさを軽みとして機能させるのが目的であったのに対し、本作はお笑い芸人の如く笑わせるのが眼目である。もはやギャグであり、最終的に爽快さや達成感を感じさせる作品において設計(世間的には演出と言うのかもしれないが、映画用語としては正確ではない)が間違っていると思われる。ふふっと笑わせたりニタッとさせるのは良いが、ゲラゲラは似つかわしくない(実際にゲラゲラ笑えるかどうかはまた別の問題)。本作の気に入らない点その一である。

この手の作品でとりわけ大事なシーンやシークエンスを繋ぐ際の呼吸の良さも「ロボコン」などに比べると落ちる。上手い繋ぎを見て胸がときめく箇所がなく、映画ファンには弱い。

内容的には、仲の悪さが実は彼ら流の息の合い方なのだというところが少し面白い。ただ、肝心の飛行場面でそれが巧く生かし切れていない。二人が仲良くなると失速、喧嘩腰になると上昇するというというアイデアは良いが、ある程度の距離を飛んだ後で見せるのでは遅きに失する。飛行序盤で見せて冷や冷やさせないと巧いとも可笑しいとも言い難いのである。
 また、飛行禁止区域に入った場合は即失格だろうが、その辺を明確にしていないので、折角本番前に布石を置いているのに今一つドラマ展開上機能していない。

太鳳嬢のTVCM出演が目立つ。若手(女優)の場合は映画出演が多くとも、朝ドラ(若しくは大河ドラマ) and/or TVCMの出演がないと“人気がある”とは言えないのが日本社会の特徴らしい。映画出演の価値が相対的に低いようである。

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