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zoom RSS 映画評「網走番外地 望郷篇」

<<   作成日時 : 2018/06/07 08:32   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
1965年日本映画 監督・石井輝男
ネタバレあり

シリーズ第3作。
 このシリーズ、主人公の名前は同じではあるけれど、この3作まで作品のタイプが全部違うという変わり種。第一作は母ものめいたアクション、第2作は犯罪サスペンス、今回は正統派に近い任侠ものだ。
 一番石井輝男監督らしいのは第2作で、今回は別に石井監督が作らなくても良いようなお話だが、子供が絡んでくる辺りが彼らしい。この時代はハーフの子供や若者が絡む作品が多かった。若者の場合は丁度終戦直後に米兵との間に生まれた子供がハイティーンくらいになったタイミングだ。

網走刑務所を出所した橘真一(高倉健)が故郷の長崎に帰り、元任侠の回漕業者の旭(嵐寛寿郎)のお世話になる。彼の娘ルミ子(桜町弘子)は幼馴染で好き合った仲だが、今は店を継いだ弟分と結婚している。街には彼が刺傷を負わせ服役する原因となった安井(安倍徹)率いる暴力団がいて、今や堅気の旭組の仕事を妨害するのに躍起となっている。
 橘は刑務所仲間の大槻(田中邦衛)らを呼んで大仕事を頼み、安井組の妨害を上手く避けるが、遂に大槻が一味に殺される。それを橘と親しくなった黒人とのハーフ少女エミー(林田マーガレット)が目撃した為一味は彼女を追う。一味は彼女の報告で様子を探りに来た親分・旭や弟分(砂塚秀夫)も殺害する。漸く名乗り出ることができた実母の許へ少女を送る準備を整えると、彼は一味に単身殴り込みをかける。

任侠映画はさほど観たことがないので何とも言いかねるが、定番中の定番と言うべき内容ではないかと思う。
 トーンはほぼ一貫しているし、お話も旧作に比べればずっとスムーズに展開していてまとまりがあり、作品としての完成度はここまでで一番高いかもしれないが、石井監督らしい破天荒な魅力を求めると不満である。肺病病みの用心棒(杉浦直樹)の扱いがフィルムノワール的で面白いぐらい。サングラスをして洋画から戴いたような感じである一方、僕がすぐに思い出せるのは「座頭市」の労咳を患う用心棒・平手酒造(ひらてみき)だけ。ドク・ホリデイは肺病病みだが、いかんせんタイプが違う。

因みに途中で殺される田中邦衛の役名が、映画サイト等では“中田”となっているが、実際には第一作と同じ“大槻”である。橘がルミ子にそう紹介している(念の為再度確認した)。

シリーズの始まった1965年に4本作られ、翌年も4本作られている。TVに客を奪われつつあったとは言え、まだまだ映画が強かった時代。

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