映画評「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2017年アメリカ映画 監督ヨアキム・レニング、エスパン・サンドバーグ
ネタバレあり

シリーズ第5作。6年ものスパンがあるので、近年の流行り言葉で言えばリブートに近いのではないか。
 ゴア・ヴァービンスキーによる3作は寄り道回り道が多く、僕は一向に感心しなかったのだが、ジョニー・デップ人気もあってヒットしたらしい。個人的にはぐっと直線的になったロブ・マーシャル監督の第4作を買っている。
 本作も冒険の目標が早めに定まる為に見通しが良く、作劇のスマートさで第4作には及ばないものの、最初の3作(特に第2作と第3作)よりは構成的に優れている。

ジャック・スパロウ(デップ)に嵌められて魔の三角地帯に閉じ込められ幽鬼となった艦長サラザール(ハビエル・バルデム)がジャックに復讐しようと立ち上がる。ジャックがそれを防ぐには呪いを解く力のある“ポセイドンの槍”が必要である。かつての仲間ウィル(オーランド・ブルーム)の息子ヘンリー(ブレントン・スウェイツ)も、父親にかけられた呪いを解くために“槍”を求める。在り処を掴むためには当局に魔女として追われる女性天文学者カリーナ(カヤ・スコデラリーオ)に力を借りねばならぬ。スパロウはこの二人を加えて“槍”を求める旅に出るが、この二グループに、サラザールの敵でジャックのライバルたるバルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)が割り込んでくる。

上述したように“ポセイドンの槍”の獲得という目標が早めに定まるのが良い。冒険映画はこうでなくてはならぬ。しかし、登場人物の紹介ぶりが些かまだるっこく(スパロウの死刑場面はちょっとした傑作だが)、スパロウのグループが本格的な活動を始めるまで相当尺を使うのが難点である。

本作ではとりわけ、ジャック・スパロウは主人公であるにもかかわらず事実上のコメディ・リリーフで、活躍するのはヘンリーやカリーナ。

第4作に参加しなかったオーランド・ブルームとキーラ・ナイトリーが10年ぶりに復活、特にこのシリーズのファンというわけではないけれども何となく嬉しくなった。ジャックのおじさんに扮してポール・マッカートニーが出演しているが、クレジットがなければ解らない(意味ないなあ)。

シリーズにばかり頼るから、本格的な映画ファンが新作から離れていくのである。

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