映画評「スパイダーマン:ホームカミング」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2017年アメリカ映画 監督ジョン・ワッツ
ネタバレあり

21世紀になって、何と3回目のシリーズである。主人公が悩み悪党も悩む陰々滅々な作りが個人的に全く気に入らなかった第1シリーズは世間的には好評だったように思われたのに終了間もなく第2シリーズが登場、(第1作は)悪くないと思ったのも束の間、この第3シリーズが登場と相なる。
 作り方は第2シリーズの第1作以上に明朗で、正解と思われる。とりあえず簡単にお話を記しておきましょう。

15歳の高校生ピーター・パーカー君(トム・ホランド)は、アイアンマンことトム・スターク(ロバート・ダウニー・ジュニア)に見込まれて、彼が開発した特殊スーツを進呈される。これを着込んでスパイダーマン(厳密にはまだ名前がないらしい)として街の事件を次々と解決、アヴェンジャーズの正式な一員になることを夢見、ただ今、鳥男に目を付けている最中。同時に思春期らしく思慕を寄せている白黒ハーフの美人同級生リズ(ローラ・ハリアー)と一緒にホームカミング・パーティーに参加することに成功、その前に彼女の家に寄るが、そこで現れた白人の父親(マイケル・キートン)が追跡中の鳥男と同一人物であるのに仰天、複雑な心境を抱きながら対峙することになる。

これまでのシリーズと共通するところも勿論少なくないが、主人公ピーターは年齢が下がり、一般の人間に近く、そしてさほど内省的でない為に、断然明朗であるという印象で推移する。結果的にコミカル度が高くなり、同時にサスペンスが強力でない為、手に汗を握るものを期待して観ると肩透かしを食らうかもしれないが、第一シリーズのように陰々滅々して気勢が上がらないよりはずっと良い。

サスペンスが強力でないと言っても、崩れ行くワシントン塔でのエレベーターをめぐる一幕はなかなか上手く見せていると思う。逆に、最後の鳥男=バルチャーとの絡みは解りにくい。
 VFXを駆使したスパイダーマンの動きは些か不自然で、改善の余地を残す。第2シリーズの第1作がサスペンスと性格描写のバランスにおいてベストで一番買うが、第2シリーズは2作目で第1シリーズの轍を踏んでしまったので、このシリーズでは次回作以降そういうことにならないように願う。

パーカー君の周囲が東洋人か黒人というのはいかにも現在的。極端になると政治的になって白けるが、この作品はぎりぎりというところだろう。

ガーフィールド君は性格俳優というか余りに内省的な印象を醸し出すから、二作で降板となったかな?

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