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zoom RSS 映画評「モアナと伝説の海」

<<   作成日時 : 2018/02/25 10:10   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2016年アメリカ映画 監督ロン・クレメンツ、ジョン・マスカー
ネタバレあり

ディズニー・アニメとしては「アナと雪の女王」の南洋姉妹編とも位置付けたい作品。
 反面、作者の志向は大分違って、評価は米日ともに本作の方が僅かに高いくらいだが、日本での興行成績は「アナ」の四分の一に過ぎない。それでも、平均的ヒット作数本分の大ヒットなのだが。「アナ」は日本では内容以上に歌で集客しましたな。

南洋のモツゥヌイ島、村長の娘モアナ(声:アウリイ・クラヴァーリョ)は海と特別の絆を持っている。サンゴ礁の向こうに行こうと何度も試みるが、父親の村長が禁止する。ところが、村に不作・不漁が起き、それが1000年前に半神半人マウイ(声:ドウェイン・ジョンスン)が女神テ・フィティの心を盗んだことが原因と思われた為、特別な力を持つモアナがマウイを探し当て宝石となっている心を返すように説得する旅に出なければならなくなる。

というお話で、中盤以降は、モアナとマウイの喧嘩友達的な冒険模様がお楽しみとなり、最後は世界を暗黒化している魔王テ・カァをいかに倒すか、という流れにあるが、作者は宮崎駿の作品を研究し、アメリカ的に再構築したように感じられる。宮崎駿は水を生命の源と考えている節があり、本作も海がヒロインを大いに助ける。また、人間は自然の一部であり、自然は時に人を苦しめる存在でありながら人を懐に抱く存在でもあるという宮崎の自然観・世界観が、この作品で、特に終盤においてそのまま提示されている。
 一神教を信ずる人々の作劇だから些か付け焼き刃的で、全編に渡ってその哲学を配置して構成している宮崎作品のような凄みが出て来ないのはやむを得ず、微笑ましく感じられるくらい。

しかるに、アメリカ人は勿論日本の若い人は、少女の勇気を描く作品として好感を覚え、楽しむはず。それが寧ろ作者が本来見せたかった主題であろう。

風体がトンガ人のようなマウイはマウイ島、女神テ・フィティはタヒチ島を意識したものか。

僕らの若い頃と違って近年は邦画の方が当たるが、ディズニー・アニメだけは例外なくヒットする。半世紀前ディズニー・アニメは大ヒットと無縁で、実写映画に活路を見出そうとしていた。隔世の感あり、です。

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