映画評「ノック・ノック」

☆☆(4点/10点満点中)
2015年アメリカ=チリ合作映画 監督イーライ・ロス
ネタバレあり

アーティストの妻イグナシア・アラマンドと二人の子供をヴァケーションに送り出した建築家のキアヌー・リーヴズが、深夜の雨中に現れた二人の妙齢美人ロレンツォ・イッツォとアナ・ダ・アルマスに親切にするが、呼んだタクシーが来たと告げに行った風呂場で誘惑されて手を出してしまう。
 翌朝になっても出ていかない二人がしたい放題なので、頭に来た彼が警察を呼ぼうとすると「未成年だ」と淫行罪をたてに逆に脅す。それでも何とか家と称する場所に送り届けるが、夜になって舞い戻った二人に急襲されて拘束されてしまう。二人は妻の芸術品を破壊し、それを運びに来た美術関係者アーロン・バーンズを結果的に死なせ、やがてリーヴズを頭だけを出して土中に埋める。

雨でびしょ濡れの二人の美女が家族を送り出した中年男性の前に現れたところで、余り出来の良くなかったサスペンス映画「メイクアップ」(1977年)のリメイクと気づいて興覚めしたが、40年前に主演したコリーン・キャンプが製作に関わっていた。幕切れから判断して、彼女はオリジナルの最後が気に入らず、このリメイクを思いついたのではないかと想像してみたくなる。
 その心は・・・オリジナルで最後二人は事故死し、今回はそれがない。しかも事前に「愛妻者・家庭人を気取りながら女に手を出す奴はろくでもない」と説教を垂れさせている。つまり、ひどいことをしているが究極的には二人の女性が正しい、とするフェミニズム映画になっているのである。

しかし、これが全く良くない。さんざん男を弄った二人が呆気なく死んでしまうことでアナーキーさが出ていたところが唯一の買いであるオリジナルに対し、このリメイクの基調は男性への説教である。こんな説教を聞きたくてサスペンス(若しくはホラー映画)を見る御仁もおりますまいに。
 IT機器が活用されて不条理な恐怖が増している点は認めておきたい。便利さが一つところを変えると恐怖になる。

因みに、中盤出てくるマッサージのおばさんが見るも無残なコリーン・キャンプの現在。相撲取り並みに太って、かつての美人の面影が全くなし。たまに見ていたが、見るたびに太る。全く西洋人はしようがない(笑)。

多分多くの観客が「えーらいロス(時間の無駄)だったわい」と言うじゃろう。監督がイーライ・ロスだけに。

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  • ノック・ノック ★★

    Excerpt: 『マトリックス』シリーズなどのキアヌ・リーヴス主演によるサスペンススリラー。家族の留守中に2人の美女を家に入れたことで、破滅への道を突き進んでいく男の姿を追う。監督は『ホステル』シリーズや『グリーン・.. Weblog: パピとママ映画のblog racked: 2017-05-01 14:00