映画評「ダーク・スター」

☆☆★(5点/10点満点中)
1974年アメリカ映画 監督ジョン・カーペンター
ネタバレあり

ジョン・カーペンターの低予算SF映画で、カルトになっているらしい。5年後に「エイリアン」の脚本で有名になるダン・オバノンとの共同脚本だが、僕は全くの初見。

さて、1968年の邦画「吸血鬼ゴケミドロ」は大いに笑えたが、作者が真面目に作っているのに余りのデタラメぶりに笑っただけで、狙いと180度違っている為に低く評価した。その根拠は1968年当時、SFが映画ジャンルとして市民権を得ていず、パロディーやコメディーとして作られるだけの土壌がまだ世界的にできていなかったと推察されることである。
 それより6年後の本作は少し笑えるだけだが、オフビートなコメディーとしての狙いが十分見えるので程々に評価する。

ブライアン・ナレル、カル・カニホルム、オバノン、ドレ・バヒッチという4人のクルーが操作し活動する銀河開拓宇宙船の中でのお話。この密室的設定と中盤風船みたいなエイリアンとの格闘ぶりが後の「エイリアン」に繋がっていくことは、オバノンの名前に記憶がある人はピンと来るはず。
 24分後に爆発することになったAI付の爆弾が機械の不具合で投下されず、そのままでは宇宙船ごと爆発してしまうことになるが、AIがオバノンに説得される様子は「2001年宇宙の旅」のAIであるHALと哲学性をパロディー化していて、ニヤニヤさせられる。

どちらかと言えば、お笑いのタイプはこうしたニヤニヤであってゲラゲラではないが、すっとぼけた可笑しさがあるのは大いに認めたいところ。登場人物たちが真面目にやっているのが特に良い。セットや美術がこの当時としても安っぽいのが却って魅力となっている。

しかし、僕の全体印象としては、allcinemaの紳士たちの評価は些か高すぎで、IMDbの6.5という評価のほうが感覚的に納得しやすい。

風船状のエイリアン、本当にバカバカしいです。

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この記事へのコメント

2017年02月15日 09:40
WOWOWで放送しなかったら見なかったでしょうが、オバノンがカーペンターと一緒につくっていたのは知りませんでした。カーペンターとオバノンの萌芽は垣間見えますね。
オカピー
2017年02月15日 21:09
ボーさん、こんにちは。

僕も観なかったでしょう。題名すら知らなかった(笑)

>カーペンターとオバノンの萌芽
そうでしたね。
特にオバノンの「エイリアン」趣味は既に発揮されていますね。しかし、5年後にああいう風に化けるとは(@_@)

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  • 「ダーク・スター」

    Excerpt: ジョン・カーペンター監督のデビュー作品。 Weblog: 或る日の出来事 racked: 2017-02-15 09:37