映画評「団地妻 昼下りの情事」(1971年版)

☆☆(4点/10点満点中)
1971年日本映画 監督・西村昭五郎
ネタバレあり

題名だけは知っていたにっかつロマン・ポルノの記念すべき(?)第一作。個別にお金を出さないと観られないと思っていたが、ロマン・ポルノ45周年という名目で6本の特集を組んでくれたWOWOWにより観ることができた。従ってR-15バージョン(ぼかしの範囲が広い)。

淡白な上に多忙な夫・浜口竜哉に碌にかまってもらえない団地の人妻・白川和子が、夫の友人・前野霜一郎にホテルに連れ込まれたところを、団地妻の一人・南条マキに写真に撮られて脅迫され、コールガールにさせられる。
 この時点で僕は、夫が何らかの形で知ることになるだろうと予想したが、案の定商社マンの彼が有望な取引先の外国人に紹介した時に部屋の中で妻を発見して絶望に陥る。彼女は前野と一緒に旅に出るが、運転中の彼と事に及んだ為にハンドル操作を誤って崖下に落ちて死んでしまう。

ヒロインの立場こそ違え、有名な原作をルイス・ブニュエルが映画化した「昼顔」(1967年)のヴァリエーションにつき大して面白くないところをもって、お話の収拾に苦しんだ脚本家が“えいや”でやったような投げやりな幕切れが戴けない。このお話のどこにヒロインを殺す必然性があるかってなもんだ。しかもその殺し方が、運転中の愛人相手にヒロインが素っ裸で事に及んだ(その具体的に行為は推して知るべし)結果というのだから、誠にアホらしい。

一方で、脚本全体は、登場人物が無駄なく絡み合ってきちんとまとまっており、幕切れを別にすれば、それほど悪からず。だからこそ、手抜きも甚だしい幕切れがいかんのである。

隣のお姉さんならぬ隣のおばさん(当時24歳でしたがね)といった風情で個人的には全く魅力を覚えない白川和子はこの一作でロマン・ポルノのスターとなり、40年後の同名リメイクにも出演を果たしている。

映画館で純ポルノを観ずに終わるか。

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