映画評「ザ・バッグマン 闇を運ぶ男」

☆☆★(5点/10点満点中)
2014年アメリカ映画 監督デーヴィッド・クロヴィック
ネタバレあり

最近ロバート・デニーロは出すぎである。9月23日にはデニーロの特集でもないのにWOWOWで3本も出演作が続いた。本作はそのうちの一本で、共演はこれもまた安売りが目立ち始めたジョン・キューザック。主演は彼である。

婚約者を殺されて落ち込む殺し屋のキューザックが、ギャングのボスらしいデニーロに中身を見てはいけないという条件付きであるバッグの移送を頼まれる。その途中で相棒たるデニーロの子分に手を撃たれる目に遭って逆襲、怒りを抱えたまま指定のモーテルに入室するが、モーテルには背の高い女レベッカ・ダ・コスタや、彼女と関係あるらしい凸凹白黒ギャング・コンビ、胡散臭い捜査官などがうろちょろ、地元警察官もちょくちょく顔を出し、車いすのモーテル主人も妙な動きをする。

という物語は途中から始まったような感じで、訳が分からないところが多いが、その“訳が分からない”ことで観客が主人公と共有することを想定した不安に基づくサスペンス醸成が眼目で、結局喧嘩友達的腐れ縁的関係となって最後まで行動を共にすることになるレベッカの行動を通じて、デニーロの狙いが判明していく構図。
 お話自体一向に面白いものではなく、しかも作者の狙いが明確に伝わるような作り方がされていない為に、お話を純粋に楽しみたい観客との間に齟齬を生じ全世界的に不評であるが、最後の一幕以外は夜間に行われる舞台設定に合わせたダークなムードを醸成しようとしたらしい作者の狙いが掴めれば、それなりに楽しめる。

初監督というデーヴィッド・クロヴィックの進め方が舌足らずなのは確かで、これに“水準”の評価を下す僕が甘いのかもしれない。

1950~1960年代前半、日本では年間10本出演(それも主演)なんてのは当たり前でしたけどね。

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2015年10月04日 11:04
ホントに次から次へとよく出ますね。
誰かみたいに金に困っているとは見えないから映画が好きなのか、頼まれたらいやと言えないタイプなのか?
オカピー
2015年10月04日 14:45
ねこのひげさん、こんにちは。

>誰か
いっそのこと、ニコラス・ケイジとデニーロとキューザック、安売り三人衆で刑事サスペンスでも使ったらどうでしょうか(笑)
勿論ケイジが刑事、デニーロは犯罪者側。キューザックはどちらもOKですが、刑事役が最近多いので、官憲側で行きましょう。

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