映画評「トラップ」

☆☆★(5点/10点満点中)
2014年フランス映画 監督ヤニック・セレ
ネタバレあり

一言で言えば、戦争ブラック・コメディーの秀作「ノー・マンズ・ランド」のサスペンス版である。

アフガニスタン、タリバンとの戦いに駆り出されたフランス部隊の軍曹パスカル・エルベが、一緒に生き残ったローラン・リュカと争っているうちに、地雷を踏んづけてしまい、身動きが取れなくなる。
 彼は、タリバンの資金源である大量のヘロインをトラックに発見したことから妙な射幸心に突き動かされて通信を邪魔するリュカを結局射殺、トラックに乗せられている人質キャロリーヌ・バルを助けることを生きる目的としながら、漸く連絡の取れた爆弾処理班を待つ。しかるに、処理班が現れないうちに、タリバンが現れる。

さあどうなるでありましょうか・・・と待つまでもなく呆気なく幕切れを迎える。

眼目は身動きが取れない極限状況のサスペンスである。しかし、問題が多い。全体としてはサスペンスを生み出す要素が非常に限られていること。それが70分強の短尺に終わるプラス面として現れているものの、密度が高くなっていないのでは意味がない。
 具体的には、例えば、地雷を踏んで逃げられない男が銃撃されて死んでも、地雷でやられるのと変わらないのだから強烈なサスペンスにならない。それを逃れることができれば確実に地雷からも逃れることができるという状況を用意すればサスペンスになるが。そうした創意工夫に欠けるのである。

WOWOW等で観る分には楽しめる。

自衛隊もこういう不条理に巻き込まれることになるのかな。

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2015年08月23日 17:38
昔観た『コンバット』などでは、安全ピンを差し込んだりして逃げてましたけどね。
今は・・・・でしたね。
まあ、戦争そのものが不条理なものですからね。

現在、5度目の地球滅亡とか科学雑誌に載っておりました。もちろん、人類が原因であります。
オカピー
2015年08月23日 20:27
ねこのひげさん、こんにちは。

本作の地雷は、旧ソ連の残したものというように匂わせていました。
ビン・ラディンもこの戦いが生み出したと言われていますよね。アメリカも自分の産んだ子供にやられるとは。

>5度目の地球滅亡
人類が地球を滅ぼすなら、それも自然の摂理なのだろうけど、無理に滅ぼす必要もないので、そろそろ経済と環境のバランスを考えた方が良いかもねえ。

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