映画評「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」

☆☆★(5点/10点満点中)
2013年イギリス=アメリカ=スイス合作映画 監督ジョナサン・グレイザー
ネタバレあり

今月2本目のスカーレット・ヨハンソン主演映画は、またも「つまらない」の大合唱。前回の「LUCY/ルーシー」同様単に自分の興味をカバーしないから「つまらない」と言っている程度の低いものが目立つが、本作に関しては監督ジョナサン・グレイザー若しくは製作陣の一人合点が目立つのである程度はやむを得ない。それにしても、映画サイト“Yahoo!映画”に投票する方々の興味の範囲の狭いことよ。人気サイトだけに若い人が多いのだろう。

正体不明の美女スカーレットが、「コレクター」(1965年)のテレンス・スタンプよろしく、車に乗って次々と男を選別した挙句に餌食にしてしまう。
 その場面が一向に具体的でなく、男たちが水に沈んでいくだけの描写になっているので、正確にはどうなっているか解らない。喧伝されたらしいスタンリー・キューブリックよりアンドレイ・タルコフスキーに近いですな、これは。基本を固定の長回し(撮影)としているので冷徹な印象も醸成されていて、画面は悪くない。

彼女は捕食(?)する人々の内心に触れることが出来るらしく、顔面に腫瘍を持っている醜い男にアプローチした時から、すっかり人の捕食への興味を失ってしまう。が、結局感情に目覚めたのが運のつき、人の逆襲に遭って滅びてしまう。
 バイクに乗った男(たち?)の描写があり、これも解りにくいのであるが、同じ場所(他の星?)からやってきた協力者ということなのだろう。バイクの男は腫瘍の男を始末している。

彼女に関わってくる人々は前半は只管優しく、展開が進むにつれ欲望をぎらつかせる人が多くなる。彼女は前半では捕食を為し、後半ではそうした人間に対応することが出来ない。

ここから推測するに、ミシェル・フェイバーという作家のSF小説が原作であるが、タイトルが暗示するように人の内心を描くのがテーマであろう。派手な面白味は確かにないが、自分の求めるチャンバラSFではなく守備範囲でないという理由だけで「つまらない」と言うのではそれこそ「つまらない」。

上述の“Yahoo!映画”でロング・ショットを長回しの意味で使っている人がいた。ご存じのように、ロング・ショットは日本語では“引き”のことである。

アメリカの女優なので、本当はジョハンソン(ジョハンスン)と言うべきなのだろうけれど。デンマーク風のカタカナが定着していますな。

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2015年08月02日 07:29
ヨハンソンのほうが語呂がいいからでしょうね。
これほどの美人なら欲情しない男はおらんでしょう。
オカピー
2015年08月02日 23:04
ねこのひげさん、こんにちは。

先祖がデンマークから移民のようですね。
アメリカ人はインディアン以外は皆移民ですが^^

彼女は、背は高くないですが、がっちりとした体型ですよね。

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