映画評「トータル・リコール」(2012年版)

☆☆☆(6点/10点満点中)
2012年アメリカ映画 監督レン・ワイズマン
ネタバレあり

日本ではフィリップ・K・ディックの短編小説「追憶売ります」の二度目の映画化と紹介されているが、映画本編のクレジットにはディックの名前がないので、アーノルド・シュワルツェネッガーの人気SF映画「トータル・リコール」のリメイクと考えた方が正しいようである。先日の「コナン・ザ・バーバリアン」もあり、ちょっとしたシュワちゃんブーム到来の感あり。

富裕階級(ブリタニア連合=現英国本土在住)と労働者階級(コロニー=現オーストラリア在住)とに極端に二分化された未来社会、しがない工員コリン・ファレルが気分転換に流行りの人口記憶とやらを植え込んで貰おうと業者のリコール社に赴くや、突然当局の襲撃を食らう。しがない工員なのにあっという間に官憲ロボットをバッタバッタと倒してしまう自分にびっくり。びっくりする間もなくテロリストとして追われる羽目になった彼は、愛妻ケイト・ベッキンセイルにそれを告白した途端彼女に襲われ、慌てて逃げると彼と知り合いらしい美人ジェシカ・ビールに救われ、自分が工作員であることを知る。

富裕層が貧困層にテロの汚名を着せてそれを口実にその土地を奪おうとする画策に、記憶を植え付けられて別人になっていた男が巻き込まれるお話で、殆どノンストップでアクションが繰り広げられる為誠に賑やかで景気の良い印象を受けるが、オリジナルを見た時はもっと楽しんだ記憶がある。
 僕自身が、乱造されているが故にこういうタイプの作品に対する興味を多分に失ったことに加え、余りにめまぐるしくショットが切り替わり場面が移る為にお話を考える余裕が殆どないことが原因であろう。本ブログを始めてから何回か述べているように、例外はあるにしても、映画は先が多少読めて確認しながら観ていられるくらいが面白いのである。

ほぼ全編に渡って観られるCGは映画館で観た方の評判はなかなかヨロシイが、TVで観た僕は余り感心しなかった。特に空飛ぶ車の地上に降りた時の重量感のなさにはがっかり。逆に評判のさほど良くない作品がTVでは良かったりする。これはどういうことでしょうかな。

歴史は繰り返す。オーストラリアは英国の貧民移住地で囚人流刑地だった。

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この記事へのコメント

vivajiji
2013年08月16日 14:56
ほとんど忘却の彼方ではございますが
オリジナルは独特の印象でございまして
けっこう楽しめたという記憶が。
本作はといえば
ただひたすら早送りの運動会のようで。(笑)
果たして終わってみれば・・・
なぁ~~んにも残らない。
いいえ、この手は残ってナンボの類では
ないので別段いいのですが
ほんと、なぁ~んにも、でございました。(^ ^)

大音量盆踊り歌から、なんとかして
逃避画策奮闘記も取り混ぜました
ちょうど1年前マイ拙記事持参致しました。^^;
オカピー
2013年08月16日 20:26
vivajijiさん、こんにちは。

>早送りの運動会
全く同感です。

>なぁ~~んにも残らない
全く同感です(笑)。
残らなくてよいのですが、後世に残る映画は“残らない”感覚が違うんですよね^^
2013年08月17日 06:43
技術の発達により、よりリアル感はまして、舞台設定が大げさになって映画館で見たときは迫力ありましたが・・・3Dで観ましたが・・・
話は小さくなってしまいましたな。
シュワちゃん映画のオマージュがちりばめられていたのは良かったですけどね。
オカピー
2013年08月17日 17:09
ねこのひげさん、こんにちは。

オリジナルは火星絡みでしたからねえ。
多分、脚本を書いた御仁は、現在世界中に蔓延している格差社会への言及を試みたつもりなのでしょう。でも、見え透いているので誰も心動かされないわけですね^^;
2013年08月27日 18:13
お友達と初作を映画館に観に行った時の衝撃が
たいへん大きかったせいか、
コリン・ファレルさんの本作は
“こじんまり”とした印象で…
ベッキンセールさんの鬼嫁ぶりだけは
冴えていた気がしますね(笑)
オカピー
2013年08月27日 22:14
小枝さん、こんにちは。

視覚的に、オリジナルと比較すれば、リメイクは進歩しているはずですのに、仰るように、観た時点での衝撃度で比較すればオリジナルが圧倒的なんですね。
今、見直しても、オリジナルのほうが面白いのではないかと想像しております。

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