映画評「OK牧場の決闘」

☆☆☆☆(8点/10点満点中)
1958年アメリカ映画 監督ジョン・スタージェス
ネタバレあり

十年に一度くらいは観ているお馴染みの西部劇。

先日観た「次郎長三国志 第三部 次郎長と石松」(1953年)で浪曲がストーリーを説明する役目を負っていたように、この頃バラッドがお話を説明する西部劇が多かった。
 本作も、子供の頃からレコードでよく聞いていたフランキー・レインによる主題歌=バラッドに乗って実話に基づくお話が始まり、随時挿入されていくが、本作は有名なワイアット・アープとその兄弟とドク・ホリデイVSクラントン兄弟らの決闘が行なわれたトゥームストーンのOK牧場だけに焦点を当てず、色々な事件と人物の交錯を通してワイアット(バート・ランカスター)とホリデイ(カーク・ダグラス)が友情を育んで行く模様を前半でじっくり描いて楽しませてくれる。

女性との絡みも一部で言われるよりはずっと面白く、特に実在の女性ケイト(ジョー・ヴァン・フリート)とホリデイの“愛するからこそ冷たい態度を取る”関係は恋愛映画以上に楽しめるくらい。この二人の関係は常に対決みたいなものであるから、決闘へと向かって行くお話のリズムを決して崩していない。ただ、ワイアットと女賭博師ローラ(ロンダ・フレミング)のロマンスは平凡至極で、講談気分を大いに殺いでいるのは確かである。

そして肝心の決闘場面では、ジョン・スタージェス監督らしくしっかりした環境描写を生かして対決気分が大いに盛り上がる。厩での馬の使い方も上手い。牧場からクラントン弟(デニス・ホッパー)が牧場の近くにある写真館まで逃げるのも良いアイデア。昨今の映画のように誰が誰を撃っているのか碌に解らない出鱈目な編集になっていないのは言うまでもない。
 しかし、最近の若い人はそういう出鱈目な編集が格好良いと思っているのだから呆れてしまうおじさんであります。

フランキー・レインは「ローハイド」も良いよね。

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2013年04月12日 02:24
仕事で、ツームストーンに行ったとき、実際のOK牧場を見ましたが、これが牧場か?というぐらい小さいのには驚きました。
『ロー・ハンド』もよかったですね。

後に作られた『エルダー兄弟』もけっこう好きな作品であります。(笑)
オカピー
2013年04月12日 22:09
ねこのひげさん、こんにちは。

小さいのは想像していましたが、実際に行かれたとは!
凄いなあ!

「エルダー兄弟」もちょっとした佳作でしたし、兄弟ではないですが、先日NHKが放映した「馬上の二人」も結構好きでした。

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