映画評「はやぶさ 遥かなる帰還」

☆☆★(5点/10点満点中)
2012年日本映画 監督・瀧本智之
ネタバレあり

2010年3億kmの彼方から発射から7年の月日をかけて地球に帰還した小惑星探査機【はやぶさ】は、現在ほどではないが元気を失っていた日本人を一時元気づけた。そして、3・11を経て更に消沈してしまった日本人を再び元気づけようとしたのか、3本の【はやぶさ】映画が相次いで作られたらしい。そのうちの先行二本を今月WOWOWが放映するが、二番目に公開された本作を先に見ることにした。

2003年5月、直前に糸川英二博士の名を取って<イトカワ>と命名された小惑星へ向け、山口駿一郎(渡辺謙)をプロジェクトリーダーに【はやぶさ】がサンプル採取を目的に長い旅路に出発する。発射は順調に行ったものの、エンジントラブルや連絡途絶など幾つかの大きな問題が起こる度に関係者たちは問題をクリアする努力を必死に続ける。

帰還直後に発表されたように色々起きた問題解決の経緯を本作は再現、女性記者(夏川結衣)が進行役としてお話を進めて行く。

監督はそろそろ中堅と言っても良い経験を踏んで来た瀧本智之で、比較的地味なタッチで展開していく一方で、無くても全然問題のない記者周辺のドラマなどを加えた為、かつてのNHK人気ドキュメンタリー番組「プロジェクトX」の水増し版みたいな印象に終わっている。「淡々としている」は映画評価として本来マイナスと理解すべき用語ではないが、淡々とした中に映画的な興奮がないとさすがに誉めることはできない。

専門的すぎて解りにくい問題があったのもマイナスで、関係者の感動が「プロジェクトX」ほどにも伝わって来ないのが残念。

今月は☆☆★のオンパレードになっちゃったなあ。

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2012年12月19日 06:44
3本も作られたのにはびっくりしましたが、これは感慨一入でありました。
ねこのひげの名前とメッセージが刻印されたプレートが積まれていたのです。
もちろん、その他の大勢の方の名前と一緒ですが・・・(^^ゞ
そのプレートは、小惑星いとかわに着いたとき、ターゲットと一緒に撃ち込まれたはずで、いまごろ小惑星いとかわと共に旅をしていることでしょう。
実際にロケットの打ち上げも観に行きましたが、すごいです。
もっと大型のスペースシャトルだったら、どんなんだろう?と思いましたよ。
オカピー
2012年12月19日 21:43
ねこのひげさん、こんにちは。

それは感慨無量でしょうねえ^^
羨ましいです。

アメリカのスペースシャトルもとりあえず終って・・・。
北朝鮮が変なものを積んでロケット打ち上げ・・・失敗すれば良かったのに。

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