映画評「ハリー・ポッターと死の秘法PART2」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2011年イギリス=アメリカ映画 監督デーヴィッド・イェーツ
ネタバレあり

この第8作(第7作続編)をもって2001年から始まったシリーズもいよいよ終結、僕のように関心の薄い輩でもそれなりに感慨があるのだから、熱狂的なファンはさぞや感慨深いであろう。そのせいか、IMDbでもシリーズ史上ダントツの高評価、本日現在180000票強による平均点8.1にして、ベスト250の216位に入っている。

お話は前7作から引き続き、悪漢ヴォルデモート(レイフ・ファインズ)を倒そうとハリー(ダニエル・ラドクリフ)、ロン(ルパート・グリント)、ハーマイオニー(エマ・ワトスン)がその命の本である分霊箱を破壊する旅を続け、遂に最後の分霊箱に行き当たるが、それを破壊することはハリーの命に直結することと判明する。

今更ここまで人気のあるシリーズ最終作のストーリーを詳細に書いたところで“証文の出し遅れ”であると同時に、僕の物語記述は分析上必要と思うから書いているのであって、本作に関して今更細かく内容的に分析するのは、皆さんのほうが余程正しく理解していると思われる以上無粋でありましょう。但し、終盤の戦いで繰り広げられる魔法合戦が殆ど杖の放電に限られるのはちょっと知恵が足りないのではありませんかと文句を言いたくなる。

本作で一番印象に残るのは、とにかく全編暗いことである。お話そのものに始まった頃のそこはかとない無邪気さがいつの間にか皆無になり暗くなったことをも含めたいが、僕の言う“暗さ”はそれより画面を指す。
 WOWOWで放映されたものを録画して昼間観たが暗くて何をやっているかよく解らないので、途中から我が家の相当厚手の黒っぽいカーテンを引いて観ることにした。

最近のSF、ファンタジー系は何故か画面が暗いものが圧倒的に多い。当初は合成を誤魔化す為の手法かと思ったし、実際そういう作品もあっただろうが、今日の技術まして潤沢な予算のある作品でそれはあるまいから謎であります。3D上映で眼鏡をかけて観るともっと暗くなると言うから想像を絶する。
 映画は本来映画館で観るものだからTVで観て何を言いやがると叱られそうだが、暗所で観る映画とは言え、暗い場面が多いと指摘しておくことも意味がある筈である。

作品総論では、シリーズの中でも解り易い部類と思われ、デーヴィッド・イエーツの匠気のない演出ぶりは最初から指摘していたように基本的にティーンエイジャー向けと思われる本シリーズに合っており、最後4作も担当したのは僕と考えを同じくする人が関係者に多かった模様で、僕の勘が久しぶりに当たった形。

シリーズ全編ブルーレイにて録画完了。原作ファンの甥にプレゼントするのだ。

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2012年05月22日 05:15
ねこのひげは、ハリー・ポッターシリーズは、あまり好きではありません。
本も途中で放り出してしまいました。
海外の作品を観ていると、子供の性的描写にはうるさいくせに、こういう子供が殺されかける殺される話は、ファンタジーだけでなく普通の作品でも多い気がします。
暴力描写にもギョッとします。
あまり笑って観ていられませんね。
日本のチンピラや暴走族映画のほうがかわいげがあるし、機関銃でバリバリ撃たれて殺されているほうがいい気がするんですよね。
オカピー
2012年05月22日 14:13
ねこのひげさん、こちらにもコメント有難うございます。

僕ももう40歳くらい若ければもっと興味をもって観たり、読んだりすることもできたかなと思いますが、シリーズが始まった時既に40代でしたから、魔法にわくわくすることもありませんでした。

>海外の作品
その辺のバランス感覚は文化圏によって違うんですよね。

映画を離れると、日本でも児童ポルノ関連の法律ができましたが、あれも個人情報保護法と同様運用を間違えるとおかしなことになってしまいます。
ドイツでは実際自分の娘の生まれた時の写真を持っていただけで逮捕された人がいるとも聞きましたし。
時々入浴などで幼児の裸が出てくる映画を見ますが、今のところ何の問題も起きていないところを観ると、ああいうのは“自然なものである”として良いことにされているんですかね。そういう感じで運用されるならまああったほうが良い法律と思いますが。

>日本のチンピラや暴走族映画のほうがかわいげがあるし・・・
確かに。
暴力も現実味を超えてしまうと却って良いかもしれません。

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