映画評「抱きたいカンケイ」

☆☆★(5点/10点満点中)
2010年アメリカ映画 監督アイヴァン・ライトマン
ネタバレあり

息子ジェイスンがアングルを付けた興味深い作品を発表しているのに対し、父親アイヴァン・ライトマンは大衆映画まっしぐらである。大衆映画まっしぐらは大歓迎だが、出来映えを伴っているのがそれほど多くないのが困る。

若い女医ナタリー・ポートマンが昔から何度か巡り合っている有名芸能人ケヴィン・クラインの息子でTV局で働いているアシュトン・カッチャーと遂に一線を越えるが、何故か恋愛を怖がる彼女は彼にセックス・フレンドであることを固く誓わせる。しかるに、彼は最初から恋心を覚えている。

この時点で本作がどういう方向に進んでいくかは100%予想出来るから、その紆余曲折即ち彼女の心境の変化を楽しませるのが本作の狙いである。
 両親の離婚に加え、生れ持った左脳的思想が彼女の行動原理であると理解できるが、恋愛ばかりはそう論理的に進むはずもない。恋人のいない人間には「パーマネント野ばら」ではないが“どんな相手でも恋をしていないよりまし”という面もある。まして背が高く優しくちゃんと働いているカッチャー君は“どんな相手でも”どころか平均以上であろう。

解り切ったことを見せる作品故に彼女たちと似た経験をしている最中の若者たちにはディテイルに面白く観られるところもあるかもしれないが、僕のようにプラトニックから入って行く人種にはまだるっこくて却っていけない。
 つまり、基調は実にクラシックなお話で、際どい言動という逆のオブラートにくるんで新しいタイプの作品に見せかけたものの、見え透いておるのである。

ナタリー・ファンが彼女の新境地を楽しむべき作品、といったところですかな。

不肖の親父。

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2012年04月02日 05:36
よくある話といえば、身も蓋もありませんが・・・・
恋愛というのは思うようにいかないところがおもしろいわけで・・・・
むかし、契約結婚したやつがいて、けっきょく契約が終わる前に、離婚してしまいました。
男でも惚れそうな美男子がボロボロになっておりました。
契約ではなく、本気になってしまったようで・・・・哀れ…((+_+))
映画はくだらなくても、ナタリー・ポートマンはよいですな~(*^。^*)
オカピー
2012年04月02日 16:10
ねこのひげさん、こんにちは。

>恋愛というやつ
そう、左脳的人間の好きな論理のようには進まないのが恋愛。
しかし、契約結婚するような知り合いがいらっしゃるとは、ねこのひげさんも隅に置けませんネエ(あれっ?・・・笑)。

>ナタリー・ポートマン
良いですなあ^^/

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