映画評「Disney's クリスマス・キャロル」

☆☆★(5点/10点満点中)
2009年アメリカ映画 監督ロバート・ゼメキス
ネタバレあり

お馴染みチャールズ・ディケンズの小説「クリスマス・キャロル」は僕が調べた範囲だけでも50回以上映像化されているが、日本で有名なのはロナルド・ニーム監督のミュージカル版(1970年)とビル・マーレーが主演した「3人のゴースト」(1988年)辺りだろう。英語圏では知らぬ者がいないであろうその超有名作をロバート・ゼメキスがすっかり惚れ込んでしまったらしいパフォーマンス・キャプチャーを使って映像化した教訓ファンタジー。

がめつい商人スクルージ(ジム・キャリー)があるクリスマスの夜7年前に死んだ共同経営者の霊の予言どおりに現われた過去の精霊には純粋だった青少年時代を、現在の精霊には使用人たちの悪口を、未来の精霊には自分の悲惨な最期を夫々見せて貰って大いに反省、町一番の人情家になる。

という余りにもお馴染みのお話は、21世紀を生きる我々大人が楽しむには説教臭が強すぎて鼻白むが、世間の道理が解りかけたくらいの子供たちには丁度良いかもしれない。

それはともかく、明らかに実写映画ではないのに声の出演に相当する役者たちが実写扱いされるこの中途半端なアニメ手法が僕はどうも気に入らないので、星勘定は余り増やしたくない。現在の実写映画はそうでなくてもCGが多用された“何ちゃって実写映画”ばかりなのに、わざわざ人間の動きをカメラに収めてその上でコンピューター技術を加えてアニメ化なんて面倒臭いことをする理由がよく解らない。
 本当に実写同様の動きなら実写で良いであろうし、純粋なCGで自然な動きを求めたいのならそれはそれでやる価値は十分にあるであろう。ゼメキスがキャプチャーを始めた頃はともかく現在なら3Dの技術が使いやすいという面もあるかもしれないが、それでも、この手法が作者にどういう達成感をもたらすのか左脳タイプの僕には理解できないのでござる。

こんな暑い日に観ても気分出ないです。

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この記事へのコメント

2011年09月19日 11:17
こんにちは。
この映画で3D初体験だったので、そちらのほうに目がいって、俳優そっくりにCGを作る点についてはあまり考えていませんでした。
俳優に似せた見かけのものが、人には実際にはできないような動きを、思うがままにできたら面白いだろうな、といった考えなのかなとも思います。
まあ、面白がっている面があるのかもしれませんね。
オカピー
2011年09月19日 19:36
ボーさん、こんにちは。

パフォーマンス・キャプチャーというのは、簡単に言うと、実写の上にデジタルで上書きするんです。だから顔はそっくりにする気ならいくらでも出来るんですね。
他方、実写映画と言いつつ実際にはCGでフォローしている時代ですから、この手法はどうなんですかねえ。潔癖すぎますか(笑)。
ねこのひげ
2011年09月20日 04:25
新しい技術が出来ると使ってみたくなるものです。
映画の出来の由悪しは別ですが・・・・(>_<)
観ているほうとしては、出来がよければいいと思いますけどね。
『トランスフォーマー/ダークサイトムーン』の3Dは3Dが嫌いだと言っていた人たちにも評判がいいようです。
オカピー
2011年09月20日 19:56
ねこのひげさん、こんにちは。

そうですけどね^^

>3D
足を使って移動していた人間が車に乗るようになったように、想像力若しくは工夫で立体的に見せていたものを想像力なしに観ることができるようになったということですね。
僕らは良いですが、生まれてからこういうものを観ていると、想像力が欠けてくるような危惧を抱いてしまいます。
今の30以下くらいの子供たちはモノクロを観ると相当変に思うらしいですね。人によっては気持ち悪く感じるらしい^^;

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