映画評「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」

☆☆☆★(7点/10点満点中)
2008年アメリカ映画 監督デーヴィッド・フランケル
ネタバレあり

アメリカのコラムニスト、ジョン・グローガンが実体験を綴ったエッセイ(コラム集?)を映像化したホームドラマ。

優秀なコラムニストのジェニー(ジェニファー・アニストン)と結婚した新聞記者グローガン(オーウェン・ウィルスン)が共に働いて子供を育てるのは大変と大型犬ラブラドール・レトリバーを飼い始め、ラジオから流れていたボブ・マーリーに因んでマーリーと名付けるが、何かと暴れ回り何でも噛み付くというとんでもないやんちゃな犬だったので大騒ぎ。
 やがてジェニーは最初の子供を流産、マーリーに慰められて次の子供は無事出産。ジェニーが仕事を辞めてさらに二子を得るが、溜めこんだストレスの為に夫婦仲が危うくなり、マーリーも追放の危機を迎えてしまう。

そして、結局夫婦の危機を回避できたのもマーリーがいたからではないのか、という結論らしきものを以って終わる。

犬と飼い主との愛情関係を正攻法に描き上げ、必然的に訪れる死別の幕切れでは途中までの賑やかさとは対照的に見事にしんみりとさせてくれる。
 マーリー君は内容的には家族関係を修復するペットとして登場するが、ドラマ構成上は計画的に家庭を築こうとしたグローガン夫婦が次第に混乱をきたし、やがて落ち着きを取り戻して再構築していく姿を描く為の狂言回しと見做すことができる。

ただ、その意図は十分に伝わって来る一方で、マーリーがプラス面に活躍する場面が殆ど無いので家族の感謝の念がピンと来ないところがある。世話が焼けるからこそ愛情も増すという扱いだけではマーリー君が可哀想ですぞ。

犬は飼い主を映す鏡ということを教えてくれるのかもね。

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この記事へのコメント

シュエット
2010年08月11日 10:23
この映画を観たときは、昨年亡くなった我が家の「ばかベルたん」が生きていたんだわ。白いラブラドールのマリーと、白いゴールデンのベルと、共通点が一杯あって劇場まで観にいった作品。作品としてはテレビドラマの時間延長版といったところでしょうか。原題は「僕とマリー」なんですよね。マリーと過ごした日々のエピソードを描いているんでしょうね。マリーがやらかした苦笑の数々が思い起こされるのは彼も私も同じ。その一つ一つが愛しい。
それをおバカととるかどうかって、人間様都合の見方で、僕は人間に飼いならされず犬の本能で動き回るマリーを内心では誇らしく思っていたんではないかしらって思うの。子育ても大変だし、でも育てている一方で母親になっていくんですよね。犬と人間との共生も同じだなって思う。振り返ってみると、いろんなことを与えてくれた。そう思います。マリーの死のシーンなんてしんみりしたけど、それもさらりと描いて、この映画みていて良かったのは、邦画の動物ものってどうかするとドラマティックにお涙頂戴的に描くんだけど、それがなかったところは評価したいわ。
犬を飼っていると、ついつい飼い犬と重ね合わせて共通点みつけて、結局はウチの犬が可愛い!ってなるんだよね(笑)
オカピー
2010年08月12日 00:17
シュエットさん、こんばんは。

>苦笑の数々が思い起こされる
なるほど、ペットを飼っている人の実感に沿って作られているということですね。
僕はどうしても構成的に見てしまうので、もっとマーリー君の良い面も見せておいたら良いと思いましたが、そう思うとまた別の感想もあるなあ。

>邦画の動物ものってどうかすると
そうですね。
とは言いつつ、僕はその昔「ハチ公物語」に結構鳴かされたんですよ。
映画としては「HACHI 約束の犬」のほうが上手かったかもしれませんけど。

僕は公式には犬を飼ったことがないんです。何週間かうちに住み着いた犬の面倒を見たことはありますが。速攻で役所に連絡しなければならない今と違って、当時は大分いい加減だったみたい。

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