映画評「ビートルズ ファースト・ライブ・イン・アメリカ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中)
1994年アメリカ映画 監督キャシー・ドハーティ、スーザン・フレームケ、アルバート・メイスルズ
ネタバレあり

最近リマスターされたビートルズのCDが爆発的に売れているらしい。モノラル・バージョンを集めた11組(13枚)「モノBOX」購入を検討しているが、およそ40000円につき、なかなか手が出ない。

さて、本作はと言えば、僕はビートルズ・ファンにつき単純に楽しめ、かつ、音楽的価値も高いので☆を大量に進呈するが、厳密に映画として評価すればまあまあといったところだろう。

画像

ビートルズは1962年暮れに英国でデビュー。既に人気が爆発していたアメリカへ最初に渡航したのは1964年2月。その時の滞在記録及びアメリカの名物TV番組エド・サリヴァン・ショーの三回(NY、マイアミ、NY)に渡る演奏及びカーネギー・ホールでのライブを併せて構成していて、上記DVD用邦題のイメージとは多少違う。

全てが初めての映像というわけでもなく、到着早々のインタビューなどはよく知られたものだが、「ここで歌ってくれますか」「先にギャラ(マネー)を」といった応答が当意即妙で全く傑作。ジョン・レノンだけでなく他のメンバーのユーモア・センスも抜群で、日本の漫才師より余程笑わせてくれる。

画像

移動に使われるのは列車で、一般客と気軽に触れ合う様子はごく気さくな若者。あの程度で「髪の毛が長い」とか「生意気」と言われたのだからおかしなものだ。

ライブで披露される曲目は順不同で「オール・マイ・ラヴィング」「シー・ラブズ・ユー」「抱きしめたい」「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ぜア」「フロム・ミー・トゥ・ユー」「プリーズ・プリーズ・ミー」「ジス・ボーイ」「アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン」「ツイスト・アンド・シャウト」。

画像

最初のエド・サリヴァン・ショーでは、マイク間の音量バランスが悪くポールの声が目立つが、三度目にして最後のスタジオ・ライブで再度演奏された「抱きしめたい」はバランスが修正されレコードに近い。カーネギー・ホールでのライブではマイクとラインの音量調整が不調で、ボーカルが殆ど聞こえず、ジョージのリード・ギターがやけに目立つ(特に「アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン」・・・リンゴのボーカルなのでドラムとの関係もあるのだろう)。劣悪な海賊版を聴くが如し。
 ファンには人気のある隠れた名曲「ジス・ボーイ」では最後のパートを除くと事実上ツイン・リズム・ギターになっているのも映像だとよく解って面白い。

英国ではアルバムをLPと言う。by Paul McCartney

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

ナイス

この記事へのコメント

2009年12月24日 22:48
 こんばんは!
ボックス・セットは高すぎますよね(涙)
このご時勢に4万円なりは手が出にくいですよ(怒)

アマゾンを見ていくと、アメリカ盤とかであれば、モノラルでも2万円後半で出ていますね。プレスは日本なので、品質はオッケーだ戸思います。難点はDVDがパル版なので、おそらく再生不能になってしまいますが、CDとして購入するのであれば、考える価値があるかもしれませんね。

ただいずれにしても、一枚あたりの売価が高すぎますよね。キャピトル盤のボックスはすべて買いましたが、あちらは一枚のCDに、モノラル盤とステレオ盤を纏めてくれている親切な企画でしたが、林檎本家は相変わらずセコいですね。

彼らやぶら下がっている扶養家族たちをさらに肥え太らせるのに貢献したくはないので、多分買わないかもしれません。

映画の内容は見てないので、評価出来ませんが、放送していたら、ついつい見てしまいますね。

ではまた!
オカピー
2009年12月25日 00:53
用心棒さん、こんばんは&メリー・クリスマス!

>アメリカ盤
DVDにどの程度の価値があるかですねえ。
僕はずぼらだから、日本版を買ってしまうかなあ。

>キャピトル盤
親切だなあ。
今それが売られていたら絶対買っちゃうんだがなあ。その企画を知らなかった僕はアホ。

>映画
12月30日にNHK-BS2で若干のカット版ですが、放映されますよ。
お暇ならどうぞ。^^
シュエット
2009年12月29日 09:59
この間、なにやかやとビートルズ作品が放映されてますよね。懐かしいなぁ。
最後に観たのがビルの屋上で「ゲットバック」を演奏する彼らに思わずエールを送りたくなった「レット・イット・ビー」。あの頃はみんな若かったなぁ~♪ほんと!
>12月30日にNHK-BS2で若干のカット版ですが、放映されますよ。
娘が帰省してきていて、やたらめったら録画しているもんだから昨日家に帰って録画残時間みたらすっごく少ないの。2階の寝室でも録画デッキあるんだけど、大型液晶テレビを見慣れてしまうと、もう駄目ですネェ。今まで観ていた映像はなんだったんだ!って思ってしまう。まぁ、こうやって資本主義経済は消費者のの飽くなき欲望を肥大化させてここに至ったんですけどね(笑)
>英国ではアルバムをLPと言う
教授!質問(笑)。レコードのLP盤とドーナツ盤のLPとは違うんですか?
昔はアルバムなんて言わずに「頑張ってLP買った」なんて言ってましたよね。高かった。下宿生活の身では一枚買うのも清水の舞台ものだったっけ(ちょっと大袈裟かな)
シュエット
2009年12月29日 10:07
追記
>モノラル・バージョンを集めた11組(13枚)「モノBOX」購入を検討しているが、およそ40000円につき、なかなか手が出ない。
新聞一面にでかでかと宣伝されていて、それ目にした時はちょびっと揺らぎましたねぇ。でも値段でう~んって悩んで~、今もっているので我慢。我慢。
オカピー
2009年12月29日 20:37
シュエットさん、こんばんは。

>今まで観ていた映像はなんだったんだ!
はい、その通り。^^
数年前に綺麗だなあと思ったDVDが今ではダメですからね。

>LP
米国ではアルバム、英国ではLPというわけですね。
日本もアイドル全盛時代に“アルバム”という呼称が一般的になったような気がします。

LPは本来回転数を示すものですから、回転数の意味では同じですが、ドーナツ盤は回転は遅くてもあくまでシングル。「ヘイ・ジュード」がポップスでは史上初めてのシングルLPだったらしい(本当か?)

>下宿生活の身では一枚買うのも清水の舞台ものだったっけ(ちょっと大袈裟かな)
いや、そんな感じだったなあ。
大学へ入ってから急に目覚めたピンク・フロイド、ドアーズなんかはそんな思いをして買いました。

>モノBOX
僕は買わなきゃなるまいなあ。
早く頼まないと売り切れてしまうので、年末年始のうちに頼んでしまうつもり。
ステレオ版はモノBOXに入っていない「アビー・ロード」だけ買おうかな。
「レット・イット・ビー」は前に買った「ネイキッド」で良いような気がします。
蟷螂の斧
2017年04月01日 07:08
オカピー教授。おはようございます。
明日ポール・マッカートニーが名古屋ドームでコンサートをするそうです。
1曲目は「Cry for a shadow」です。マニアックですなあ・・・
オカピー
2017年04月01日 20:13
蟷螂の斧さん、こんにちは。

>コンサート
WOWOWでいつか放映されるかもしれませんが、一度は本物を観てみたいなあ。
田舎の貧乏人にはハードルが高いですがTT

>「Cry for a shadow」
メジャー・デビュー前に演った曲ですね。渋いけど、ギターが格好良い。
蟷螂の斧
2017年04月02日 08:02
オカピー教授。
昨日はエイプリルフールでしたいろいろな人達に「嘘」をつきました。すみません

>一度は本物を観てみたいなあ。

1990年3月。東京ドームでポールのコンサートを初めて見た時は感動しましたよ

>渋いけど、ギターが格好良い。

当時18歳だったジョージが大健闘です
オカピー
2017年04月02日 17:26
蟷螂の斧さん、こんにちは。

あはは。すっかり騙されました。
騙されるほうが間抜けですよ、こりゃ(笑)

あちらも若くないし、こちらも若くないし、可能性は低いですけど、いつか実現する日を夢見て^^

>Cry for a shadow
実際ポールは近年演奏していますしね。可能性があったので信用してしまいました。

>当時18歳だったジョージが大健闘
初期のジョージのギターの中ではこれが一番良いのではないかと密かに思っています。彼のギターは愛想がない感じなので、ギター・ファンには好かれませんけれど、これなんか愛想があるような気がしますよね(やや意味不明)。
蟷螂の斧
2017年04月04日 07:26
>初期のジョージのギターの中ではこれが一番良いのではないか

そう思いますね。大したもんです。

そして1962年元旦のデッカ・レコードのオーディション。
ジョージのボーカルもギターも評判いいです

>実際ポールは近年演奏していますしね。

そうなんですか?youtubeを探しても見つからなかったです。
一度聞きたいです
オカピー
2017年04月04日 19:25
蟷螂の斧さん、こんにちは。

>ジョージ
前にも申しましたが、ビートルズでなかったら、作曲能力もありましたし、リーダー的存在になれたかも。

>youtubeを探しても見つからなかったです
本当だ。この間はすぐに出てきたのですが。
ポールを真ん中に三人でギターを弾く形でやっていましたよ。
蟷螂の斧
2017年04月08日 23:03
>リーダー的存在になれたかも。

エリック・クラプトンや他のメンバーと組んで・・・と言うのもいいですね

>ポールを真ん中に三人でギターを弾く形でやっていましたよ。

見たかったですね

>ジョン・レノンだけでなく他のメンバーのユーモア・センスも抜群で

記者「挨拶代わりに一曲歌いませんか?」ジョン「嫌だね。」
記者「歌えないのですか?」ジョン「金をくれれば歌うよ。」
一同「あっはっは(爆笑)」
オカピー
2017年04月09日 21:25
蟷螂の斧さん、こんにちは。

>エリック・クラプトン
「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」みたいな名曲が何曲も生まれたかもしれませんねえ。
その後、女性を巡って色々ありましたが。
その関連で生まれたと言われる、クラプトンのデレク&ドミノス「いとしのレイラ」も名曲でした。

>「金をくれれば歌うよ。」
これ、昨日アップした「ハード・デイズ・ナイト」で「先にお金を」という翻訳で聞いた記憶がありますが、記者とのやり取りの中には本物も混じっているのではないかという推察通り、あれは本物だったのかな。

ということで、余り熱がこもっていない記事ですが、「ハード・デイズ・ナイト」にも遊びに来てください^^

この記事へのトラックバック