映画評「俺たちに明日はないッス」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2008年日本映画 監督タナダユキ
ネタバレあり

百万円と苦虫女」で注目し始めた女性監督タナダユキが「コドモのコドモ」の原作者であるさそうあきらのコミックを映像化した青春映画。

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校舎の踊り場でたむろする男子高校生の三人組の描写から本編が始まるのが映画的に上手い。
 そのうち一番ハンサムな峯(遠藤雄弥)が性知識の全くないちづ(安藤モモコ)に強引に迫られて筆おろしをし、頭の中は「やること」しかない比留間(柄本時生)は国語教師(田口トモロヲ)と懇ろになっていることを脅迫ネタに病弱な友野(三輪子)と地元から少し離れた海岸で事に及ぼうとするが肝心な時に物が役に立たない不始末に終わり、おでぶちゃんの安藤(草野イニ)は巨乳を気にしている秋恵(水崎綾女)に「太っているのが良い」と告白されて良い関係になったのも束の間彼女が力士フェチと判ってがっかり。

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という高校三年生の三者三様の悶々とした日々を綴ってなかなか実感がある。いつの時代のどこの高校生も似たようなものであるということはアメリカ映画「アメリカン・パイ」やイスラエル映画「グローイング・アップ」といった映画を観れば解るが、どちらの作品も誰もかれもがセックスにしか興味ないのかと呆れ返るところが多かった。それに比べれば、さすがにこちらは放たれる言葉はともかく行動が初心なので、常識的な日本人たる僕ら観客の共感を呼び起こす。また、相手となる女子生徒の方に寧ろドライさが目立って面白い。

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残念ながら、個人的には進学校の男子高に通っていた為在学中は校内外でこういう色っぽい場面は全く縁がなく、共感とは言っても自らの体験と重ねることはできないのだが。

タイトルは些か大げさッス。

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この記事へのコメント

2009年11月08日 23:34
こんにちは。
ほんとうに、お馬鹿な三人組で、けれどもこんなもんじゃないの「ますらおの欲情」は、っていう気がしますね。いつの時代も、女の子のほうが、クールだな。
オカピー
2009年11月09日 08:35
kimion20002000さん、こんにちは。

>三人組
それぞれが違うタイプだったのが面白いと思いますね。
高校時代は周りに女性がいたほうが後々良いのか知れないなあ。

>クール
僕はドライな感じがしましたが、最近の女の子はクール+ドライなのかもしれませんね。

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  • mini review 09403「俺たちに明日はないッス 」★★★★★★☆☆☆☆

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