映画評「勝利なき戦い」

☆☆☆★(7点/10点満点中)
1959年アメリカ映画 監督ルイス・マイルストン
ネタバレあり

僕のベスト1映画「西部戦線異状なし」(1930年)を作ったルイス・マイルストンが発表した戦争映画だが、この時代のマイルストンは若干なまくらになっていたので、期待半分で観てみた。

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50年代によく作られた朝鮮戦争もので、グレゴリー・ペック中尉に率いられる小隊が全く戦略上の価値のない高地、通称ポーク・チョップ・ヒルを守れ、という指令を遵守、上層部の板門店での調整が難航している間増援も得られず、次々と兵隊が倒れていく。

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要は無駄なことの為に多くの人命がつぎ込まれる馬鹿馬鹿しさを基調にして反戦を主張していると理解できるが、残念ながらそう思えるのは途中までで、終幕20分前くらいから様子がおかしくなる。

即ち、中国軍の放送員が個人的に米軍兵の粘りを讃え、板門店での中国との交渉に業を煮やした上層部が遂に増援を送った為に中国軍に追い込まれた小隊はピンチを切り抜ける、という粘りに粘った小隊の兵隊たちを讃えるお話になって、途中までの反戦的な態度とかなり矛盾するのである。

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それでも、戦闘場面は殆ど手榴弾しか使っていないのに見応え十分、さすがは「西部戦線異状なし」のマイルストンの感ありで、結果的に反戦ムードがやや優勢という印象を辛うじて残している。

朝鮮戦線異状あり、です。

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